【激レア】チャンスを逃したら一生後悔!?世界に3碗しか存在しない「曜変天目」を同時公開!(1/3)

2019/2/19 15:00 Tak(タケ) Tak(タケ)


平成も残すところあと数か月となりました。いよいよカウントダウンが始まりました。

世の中では何かについて「平成最後の~」と枕詞濫用しているので、本当は使いたくないのですが、本当に凄いことなので使わせて頂きますね。

美術業界震撼「平成最後のビックニュース!」。世界に僅か3碗しか存在しない「曜変天目茶碗」(全て国宝)が、同時に観られるのです。


国宝 曜変天目茶碗 中国・南宋 藤田美術館

MIHO MUSEUM:3月21日~5月19日「大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋」
静嘉堂文庫美術館:4月13日~6月2日「日本刀の華 備前刀」
奈良国立博物館:4月13日~6月9日「藤田美術館展―曜変天目茶碗と仏教美術のきらめき―」

たかだか茶碗が美術館で公開されるだけで、そんなに大げさに騒ぎ立てることなの??と思ってしまうのも仕方ないことです。

それでは、まず掌にすっぽり収まるほどの小さな小さな「曜変天目」(ようへんてんもく)について、基礎知識を紹介して参りましょう。


国宝 曜変天目茶碗(部分) 中国・南宋 藤田美術館

今からおよそ850年前の中国・南宋時代に福建省にある建窯(けんよう)で焼かれたことが分かっています。しかしどうしてこのようなキラキラと光る紋様を生じる茶碗が出来たのかは、これだけ科学が発達した現在でもはっきりとしたことは分かっていません。

当時喫茶用の茶碗を大量生産していた建窯において現存する三碗を含む数点だけしか焼かれなかったのは最も大きな謎のひとつと言えます。

これだけ美しく魅力的な茶碗を生成する技術があったならば、もっと多くの曜変天目がこの世にあってもおかしくありません。そのため曜変天目は作ろうとしたのではなく、偶発的に出来てしまったのではないかと言われています。しかも、作られた中国には残っておらず、3碗全てが日本にあるというのも好奇心を掻き立てる要因です。


国宝 曜変天目茶碗 中国・南宋 静嘉堂文庫美術館

曜変天目の「曜」とい漢字には、漢和辞典で調べると「かがやく」という意味があります。実際に茶碗の中の紋様が満点の星空のように輝いているのです。

また「曜」という文字を用い日・月と火・水・木・金・土の星をあわせ七曜とよびます。まさにかがやく天体を中に閉じこめたのような茶碗がこの曜変天目茶碗なのです。

日本人のみならず、世界中の人が熱い視線を送る曜変天目ですが、3碗を所蔵する、静嘉堂文庫美術館、藤田美術館、大徳寺龍光院が、曜変天目を公開するのは稀なことです。

静嘉堂文庫美術館は最低でも年に一度は一般公開していますが、残りの二か所はいつ公開するか分からないばかりか、大徳寺龍光院の曜変天目は10年待っても観られるかどうか…

つまり、一年でひとつ観られれば超ラッキーな曜変天目が、今年は三碗揃って同時期に公開されるのです。関係者は一葉に「あり得ない」を連発しています。ハレー彗星や太陽系の惑星直列よりもある意味で稀なことなのです。

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