アノ天才が主役!?今すぐ読みたいアート漫画10選(1/2)

2019/1/1 12:00 Tak(タケ) Tak(タケ)


お正月休み、実家や旅先でのんびりしていらっしゃる方も多いかと思います。

日々時間に追われるようにあくせくと働いているので、お正月ののんびりとした雰囲気は「お年玉」のように嬉しく感じるものです。



でもせっかくのお休みです。普段はゆっくり読めない本に目を通すのに絶好の機会でもあります。ただ難しい本はちょっと…できれば気軽に読めて且つ知識が身に付く本があれば良いですよね。

そこで、今回は美術(アート)をメインに扱った漫画作品をご紹介します。メジャーなものからマニアックなものまで、忠実に描いたもの、ギャグ漫画etc…ふり幅広く選んでみました。

懐かしのマンガではなく、ここ数年で発売となった新しい漫画作品を選びました。西洋美術編と日本美術編に分けてご紹介しますね。お好みの作品が一冊や二冊必ずあるはずです。




『ギャラリーフェイク (34) 』
細野 不二彦 (著)

『ギャラリーフェイク』全然新しくないじゃないか!と思われるかもしれませんが、これ2018年10月に出たばかりのまぎれもない新刊です。

贋作を専門に扱う画廊「ギャラリーフェイク」の経営者藤田玲司と助手のサラの名コンビが、美術品をめぐる難題に挑むストーリー。

「ギャラリーフェイク」は、1992年に『ビックコミック スピリック』連載をスタートし、全32巻で2005年に完結しました。その後2011年頃から不定期で連載され、それをまとめた形で33巻、34巻が出ています。

登場するのは西洋絵画だけではありませんが、やっぱりアート漫画と言えばこの作品なので、まず最初にご紹介しました。




『さよならソルシエ 1』
『さよならソルシエ 2』
穂積(著)

19世紀末の天才画商 テオドルス・ファン・ゴッホと、のちの天才画家 フィンセント・ファン・ゴッホの物語。

これもメジャーな作品なので、既読の方も多いかもしれませんが、ストーリー展開が完璧で非常に読ませる内容の漫画なのでこれを外すわけにはいきません。2巻で綺麗に完結します。

「このマンガがすごい!」2014年オンナ編で堂々の1位を獲得した作品でもあります。2013年に舞台化(ミュージカル)までされた人気作です。


© 穂積/小学館フラワーコミックスα  © ミュージカル「さよならソルシエ」プロジェクト
ミュージカル「さよならソルシエ」


<あらすじ>
舞台は19世紀末のパリ。のちの天才画家フィンセント・ファン・ゴッホとその弟で、画壇界を席巻 する天才画商のテオドルス・ファン・ゴッホ。生前、 1枚しか売れなかったゴッホが、なぜ現代では炎 の画家として世界的に有名になったのか...。その陰には実の弟・テオの奇抜な策略と野望があった。




『モネのキッチン 1―印象派のレシピ』
にしうら染 (著)

ゴッホと並び、日本人が大好きなモネ。そのモネが腕を振るい料理を作る漫画です。と言ってもちゃんと絵画作品と絡めてのいるあたりがこの作品の優れた点。

絵もすっと入ってくる優しいタッチで、読んでいて絵的にも内容的にも幸せな気分になります。それにしてもアートと食と漫画。この3点セットで攻められたら、向かうところ敵なしですね。

〈あらすじ〉
クロード・モネ(31)は若き貧乏画家。愛する妻・カミーユ&息子ジャンと幸せに暮らしているけれど、主食は豆…。お腹をすかせたモネは親友のルノワールと一緒に…!? マネ、シスレー、モリゾなども登場!! フランス印象派画家たちのリアルグルメ!!




『ひとはけの虹(1)』
『ひとはけの虹(2)』
Cuvie(著)

今回紹介する西洋美術編の漫画の中では、最も読み応えがある作品です。かといって、決して堅苦しい世界史の教科書的な内容ではありません。

かなり調べて描かれていることが分かります。扱う作家も幅広く3巻で完結していますが、揃いで読めばかなり西洋美術史の勉強にもなります。

自分もつい最近知り、面白いので小出しに時間の合間に読むつもりでしたが、一気にまとめて読んでしまいました。

〈あらすじ〉
「女性美」を巡る“出色”絵画譚、ついに開幕。フランス、ドイツ、オランダ、イタリアの様々な時代を舞台に、クラナッハ、カラヴァッジオ、ベラスケス、ミレイ、ウォルターなど、実在の絵画の巨匠たちが登場。彼らと絶世の美女たちが交わる時、世にも妙なる“色”が現出する。その色は例えるならば、虹の彩光。その輝きに導かれ、美の探究者は、終わりなき旅に出る。




『神のごときミケランジェロさん』
みのる(著)

この作品に関しては、説明は不要でしょう。Twitterなどでもしばしば話題にあがっていた爆笑アートコメディです。

しかし、単なるギャグマンガに堕していないのは、巻末にある参考文献一覧を見れば明らか。ルネサンス系の書籍20冊ほどを下地に、美術史的な素地もきちんと押さえて描かれています。

〈あらすじ〉
“神のごとき”と称されるほどの天才芸術家、ミケランジェロ。だがその正体は、引きこもり、フケツ、女嫌い……自信家なのにコミュ障な、超変人だった!!
そんな天才だけどめんどくさいオッサン、ミケランジェロの生涯を描いた、爆笑コメディ!!

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