【東京世界メシ紀行】1000円から楽しめる!世界旅行のススメ

2018/12/16 20:15 虹

こんにちは。虹です。
皆さんは年末年始をどう過ごされますか?
「今年は海外に行くよ~!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?



いいですよね、海外。いやもう私、行きたいんだけどホント貧乏&暇なしでして、比較的近いアジア圏どころか国内すらなかなか行くことができなくてですね……。

でも旅に出たい。旅に出て、現地の人が作ったその土地ならではのご飯が食べたい!!

「どうにかならんかな~」と思っていたところに1冊の漫画が。



その名も『東京世界メシ紀行』(いのうえさきこ著/芸術新聞社)。
────この漫画、すっっごいんですよ。
何がすごいって、この1冊の中に、東京で楽しめる28ヵ国のレストランが掲載されているんです。(※残念ながら1店閉店)
しかも単なる異国系レストランじゃない。著者が自らに課した厳しいルールの中から選ばれた店のみが載っています。


▲日本を含め、バランスよく世界中の料理がおさえられています。ぜひ続編ではオセアニアにも踏み込んでみてほしい!

国境を越えずして世界を旅することができる、そんな魔法のような一冊。これなら年末年始と言わず、世界旅行が簡単に実現できてしまうというわけ!



「現地を感じる」店だけを選んだ食文化の教科書

「各国料理なんて、東京には山ほどあるじゃない」
そんな声が聞こえてきそうですが、前述のとおり本書には著者自らが定めた厳しいルールがあります。それは何かというと……

ズバリ「現地の人が働いている店であること」!

現地の料理人が作ってる。現地の人が食べている。現地気分を味わえる。(本書帯より)


それがこの『東京世界メシ紀行』最大の特徴です。
日本人シェフによる外国料理の名店はたくさんあります。ただし本書のコンセプトはあくまでも「世界紀行」。よって現地の人による現地の味を、現地の気分が味わえる店内でいただく、それを楽しめる店だけが掲載されているのです。

もとはSEKAI NO OWARIならぬ、「SEKAI NO OKAWARI(世界のおかわり)」というタイトルで「クーリエ・ジャポン」にて連載されていたこの作品。充実の内容と高い人気から単行本化されたのですが、一見ガイドブックのようでいて実はガイドブックではないところがミソです。


▲「クーリエ・ジャポン」より。今でもこちらのサイトから連載を読むことができます。


読んでみるとわかるのですが、テンポの良い漫画の中に各国料理の基礎知識や豆知識がたくさん詰まっているんですね。実際にこの漫画を読んでから『地球の歩き方』や『LONELY PLANET』を読むと、料理の項目がスラスラ頭に入ってきます。
絵と写真、そして軽妙な会話綴られたこの1冊を読み終える頃には、世界の食の知識が頭の中に入っていること間違いなし。まさに「食文化の教科書」とも言える内容なのです!


個性的な登場人物とともに世界のご飯を食べ尽くせ!

この本の主人公は28歳の元気な会社員・知世と、彼女の後輩の米田くん


▲知世(右)と米田くん(左)。愛らしい絵柄もこの漫画の魅力のひとつ。おいしそうに食べる顔がたまらんのです。

息をするようにダジャレを繰り出す知世ですが、彼女の食レポはとても秀逸。「これぞ食の真髄」と言いたくなるような名言が毎度披露されるところも魅力と言えるでしょう。


▲ダジャレが満載の作中に、思わずハッとする名言が組み込まれているのも見逃せません。たしかに「おかわり」って最高の賛辞だよなァ……。


そんな2人が訪れる各国料理のお店では、前述のとおり現地の人が働いています。食事を通じた会話の中で見えてくる現地の事情や食に関する情報は、まるでその国を旅しているような感覚を呼び起こしてくれるでしょう。
そして漫画を読み終わったほぼ100%の人が「自分も食べに行きたい」と思ってしまうのです!


▲その料理の作り方やルーツなどもしっかり紹介されています。何より読んでいるうちにお腹がへってきて、今すぐ店に行きたくなるのだ……。




実際にブルガリア(料理店)へ行ってきました!

まあ、魅力的な店ばかりが載っているのですから、食べに行きたくなるのは当然の欲求ですよね。パスポートもビザも不要、そのうえ東京近郊に住んでいれば電車でサクッと行けてしまうのですから尚更です。
ご多分に漏れず私もその一人でありまして、実際にブルガリア料理のお店へ行ってきました!



作中で紹介されているのは「ソフィア」ですが、現在は移転し「トロヤン」という名前で銀座のホテルユニゾの1階に店舗を構えています。
赤を基調とした店内には、ブルガリア大使館から貸し出されているという絵画や民族衣装などが愛らしくディスプレイされており、徐々に期待が高まっていくというもの。


▲ブルガリアといえばバラ祭りが有名ですね。『東京世界メシ紀行』も置いてありました!

このように装飾でもその国を味わえるところが、旅の持つ非日常感をより強く感じさせてくれます。

この日はランチタイムに伺ったため、漫画の中に出てくるメニューとは少し異なりましたが、ポピュラーなブルガリア料理をバランスよく味わえる「ホリデーランチA」をいただきました。


お、お皿がかわいい!! そして気前よく盛られたコクのあるクリームチーズがうますぎる!



挽肉とジャガイモをキッシュのようにし、その上にボリューミーなチーズをたっぷり乗せてオーブンで焼いた絶品「ムサカ」
スパイスが絶妙に絡んでいて、これはいくらでも食べられてしまうな。




豚肉と鶏肉、そして野菜を煮込んだ上に卵を乗せた「カヴァルマ」
当然ながら初めて食べる料理ですが、なぜか懐かしい気持ちになってしまった……。しっかりした存在感を保ちつつも素朴な味付けが沁みる!
今のような寒い季節にはもってこいのメニューです。これもいくらでも食べられてしまうぞ。



さっぱりしたヨーグルトを使ったデザート。こちらではヨーグルトドリンク等、自家製のものを使っているそうです。


知らない料理について説明を聞くのも面白いし、それにあわせて「なぜこういった料理がポピュラーなのか」というブルガリアに住む人の暮らしに触れることができるのも新鮮な経験でした。
美味しかったし、なにより満足度がめちゃくちゃ高い! これはいろんな国の料理を制覇するのにはまりそうです。


▲「トロヤン」ホームページより

ちなみにUBER EATS対応なので「今日はどうしてもブルガリア料理を食べたい! でもお店に行く時間がない!!」という人も、「ブルガリアのお弁当」というメニューにありつけますよ!
また、平日は1,100円でブルガリアンブッフェが楽しめるお得なランチもあるようなので、それを狙ってみるのも良さそうです。


ブルガリアンダイニング トロヤン
住所:東京都中央区銀座一丁目9番5号 ホテルユニゾ銀座一丁目1階
電話:03-6264-4844
定休日:無休
※なんとモーニングも提供中! 詳しい時間はホームページをご覧ください。
▶「トロヤン」ホームページ



魅惑の各国料理の世界────。
時間がない、お金がない、飛行機が苦手……などなど、さまざまな理由で海外旅行を断念している人でも、レストランなら気軽に世界を楽しむことができますよね。
ランチであれば1,000円前後から本格的な「世界メシ」を楽しめてしまうのも嬉しいところ。
本書で紹介されているお店を食べ進めるうちに、自ら開拓してみたいという気持ちも湧いてきそうです。

また、地図作成アプリが出ているので、ご当地料理を食べたら色を塗って世界地図を完成させていくのも面白そう。

▲こちらはiPhone/iPadむけのアプリ「Visited」(Arriving In High Heels)。 行った国・行きたい国が色分けできるので、食べに行きたい国の料理が一目でわかるようにリマインドできるのも嬉しいところ。Google Playからは「Visited World Map」というアプリがリリースされています。

▶「Visited」 App Store
▶「Visited World Map」 Google Play

2019年は各国料理で世界一周を目標にしてみてはいかがでしょうか?





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