完成写真と作り方を見ずに手芸キットの完成を目指そう!
こんにちは、ARuFaです。
突然ですが、みなさんは『キット』を使って何かを作ったことはありますでしょうか。
キット【kit】:模型・機械などの組み立て材料一式。
具体的な物で言えば、「工作キット」や「手芸キット」、「プラモデル」など、何かを作る際にその材料などが一つになって販売されている物のこと。
しかも、ただ材料が全て揃っているだけでなく、細かい作り方や完成形の写真も載っているため、初心者にも手が出しやすく幅広い層に支持されているとか。
かくいう僕も、キットを使って工作などをすることが好きで、小さいころには貯金箱やソーラーカーなどを作っていました。
・・・しかし、最近僕はこのキット用品を使って作品を製作している際に、ふと思いました。
「なんだこの『作らされている感』は!」・・・と。
そう、キットというものは、あくまで売り手側から用意された材料で、用意された完成形の写真を元に、用意された物を作る作業。
用意されたレールに沿って完成を目指すため、クリエイティブのように見えて、ほとんどクリエイティブではないのです。
これは僕個人の考えなので特にキットを否定している訳ではないのですが、僕としてはもっと自由にキット用品を楽しみたいという思いを強く感じました。
そこで! 今回は、そんなキット用品をもっと自由に楽しむべく・・・
"完成写真"と"作り方"を見ずに、キットの完成を目指してみたいと思います。
キットにおける完成写真と作り方というのは、言わば冒険の地図と目的地のようなもの。
それが無い状態で、用意された材料から完成形を予測し、作り方も自分で考えてキットの完成を目指します。
と、いうことで、まずは現在近くのイオンに買い物に行っている妹に電話をして、適当なキットを買ってきてもらうことにしました。
そしてキットの中身から、"完成写真"と"作り方"を抜いた状態で手渡してもらうことに。
・・・その結果、僕の手元にはこれだけの材料が届きました。
何だか警察が公開した押収品みたいですが、キットの材料です。
見たところ、分類としては『手芸キット』のようですが、果たしてこの材料からなる完成形とは一体どんなものなのでしょうか。
皆さんには特別に完成形が載ったパッケージをお見せするので、奮闘する僕の姿を見て優越感を感じて頂ければと思います。
こちらが今回のキットの完成形です。
妹撮影
妹撮影
可愛らしいマスコット人形ですね。大きな耳とつぶらな瞳がチャームポイントなのでしょうか、見ているだけでも癒されます。
このようなフェルトのマスコットは、キットの難易度的にも非常に簡単な部類です。
しかし、それはあくまで完成形と作り方がわかった上での話・・・。
皆様にはこの完成形をしっかり目に焼き付けた状態で、手探り状態で行われる僕の推理劇を是非ともご覧ください。
では、どうぞ。
【キット製作スタート】
妹からキットの材料を手渡された僕は、まずキットの材料を並べて・・・
そしてそれをバラバラに並べ替えて、じっと観察しました。
きちんと整列されているよりもランダムに並び替えた方が、固定概念を捨てたパーツ同士の組み合わせに気付くことができると考えたからです。
・・・
そのかいあって、何度も何度もパーツをグチャグチャしている内に僕はあることに気付きました。
「これはマスコット人形のキットで、そんでもってこれは頭だな!!」
・・・何という核心を付いた推理でしょう。自画自賛するようでアレですが、これは幸先のいいスタートなのではないでしょうか。
というのも、フェルトを使った安価なキットというのは、そのほとんどがマスコット人形系のキット。
そして、それぞれのパーツの大きさからして、全体的に2頭身程のマスコットキャラであることは容易に想像できます。
ならば、一番大きなパーツがそのマスコットの顔! もとい頭なはずなのです!
さしずめシャーロック・ホームズの生まれ変わりと言ったところでしょうか。今ならIQも600光年くらいあるかもしれません。
さあ、頭が判明したということは、そこには目・鼻・口などの顔パーツが付くということ!
そこで僕が、まずは目パーツを探すために残ったパーツを眺めてみると・・・
「あっ!」
「白目と黒目だこれ!!!!!」
見つけてしまいました、白目と黒目です。
早速頭パーツに乗せてみましょう。
何というフィット感。
まるでそこにあることが当たり前かのような鎮座の仕方ですね。ジグソーパズルがピッタリと合う感覚に、僕は快感を覚えました。
そして、それと同時に僕は鼻パーツと口パーツを発見!
右の小さいパーツが鼻パーツで、上にあるピンク色の物が口パーツでしょう。
そして、それらを頭パーツに乗せてみた結果がこちらです。
完璧だ!!!!!
もうね、正解。正解だわこれ。完璧過ぎて怖いもん。洗練され過ぎたものって恐怖すら感じるもん。
早速、こちらのパーツを縫い付けていきましょう。
若干目が血走っていますが、何てチャーミングな顔なのでしょう。
しかし、何かキャラクターとして足りない部品があるような気がしたので、
このパーツと、
このパーツを取り付けて・・・
こんな感じにしてみました。
なんて隙の無いデザインなのでしょう。これはグッドデザイン賞を超えて、ノーベル賞を総なめにする程の様式美と言えます。
と、いうわけでこちらを縫っていきまして、
そんでもって、綿を詰めまして、
こんな感じで立体的にしてみました。
どのRPGに出てもザコキャラとして出てきそうなキャラデザインになってしまいましたが、身体を作ればサマになるでしょう。
なので余っているパーツで身体を作っていきます。
気付けばウンコみたいなパーツしか余っていませんでしたが、大丈夫です。
たとえウンコでも、このように組み合わせてやれば・・・
このように、立派な身体になりました。ウンコのカーブがいい味を出していますね。
いやほんと、これは本当に正解を出してしまったのではないでしょうか。自分の隠された才能に震えます。フヒ・・・。
さあ、ここまで来たらキット作りもいよいよクライマックス!
最後に先程作った顔と身体を縫い合わせれば、キットから生まれたマスコットキャラの完成です!!
それがこちら!!!
完成!『焼きたて半魚人』!!
キットの中の材料全てをキッチリ使って、無事に『焼きたて半魚人』という素敵なキャラクターを作ることが出来ました。
パーツの形全てが、この『焼きたて半魚人』のためにあったのではないかというくらい自然に『焼きたて半魚人』を形成しているのがおわかりでしょうか。
ちなみに、この焼きたて半魚人が完成した後に、袋からこんな感じの小さいボールのようなパーツが見つかったのですが、
鼻に詰めて、無かったことにしました。
さあ! そんなこんなで完成した『焼きたて半魚人』!!
色合い、形、フィット感、どれを取ってもこれ以外に正解は無いでしょう!
完成形の写真や、作り方を見ずに正解を導いてしまうとは、我ながら恐ろし過ぎて人間国宝になることも辞さない考えです。
それでは、まあ正解はしているとは思いますが、一応答え合わせをしてみましょう。
まあ、ね。100点を取ってしまったテストほど答え合わせが暇なものもないですけどね、一応ね、形式的にね。うん。
それでは、妹から完成形のパッケージ写真を頂いたので、見てみましょう。
こちらです。
「ラッセーラ~~~~~~~!!!!」
「ハァァァァァーーーーーーーッッッ」
「ラッセーラ~~~~~~~!!!!」
結局、全然違いました。何だ。焼きたて半魚人って。
今回の件を通して、やはりキットは完成写真と作り方ありきの物なのだなと、身に沁みて感じました。
皆さんは、焼きたて半魚人のような悲劇を生まないためにも是非ともキットの完成写真を参考に、作り方の説明書を熟読して作って下さい。
逆に『焼きたて半魚人』を作りたい場合は、適当にやってればできると思うので是非やってみましょう。
僕はこれを作るのに徹夜しちゃったんでもう寝ます。
それでは今日はこのへんで失礼致します。
ではまた。