「ちびまる子ちゃん」グッズとの意外すぎる共通点…「ファンシー絵みやげ」(2/3)
■ ファンシー絵みやげと同じ仕様の商品たち
ファンシー絵みやげとは1980年代から1990年代にかけて日本中の観光地の土産店や施設の売店で売られていた子供向けの雑貨みやげです。動物は擬人化され、人物は二頭身にデフォルメされた漫画風のキャラクターイラストが特徴です。
では当時、ファンシー絵みやげの仕様を流用した「ちびまる子ちゃん」の商品から、同じ仕様の商品を一気に紹介していきましょう。
陸上のトラックのような形のキーホルダー。かなり少ないタイプながら、同様の形状はファンシー絵みやげにも存在する。
ファンシー絵みやげのほうは新潟県の越後中里のもので樹脂コーティングされているが、ちびまる子ちゃんのほうは液晶温度計が貼られており、温度計が正しく表示できるよう樹脂コーティングされていない。さらに動物と一緒に温泉につかっているという観光地的イラストとなっている。
葉っぱ型のキーホルダー。小さい丸い穴に星形のチャームが吊り下がっており、大変凝っている。ファンシー絵みやげにおいて葉っぱは、キツネの定番アイテムであるため、キツネイラストの商品に使われることが多い形である。北陸全体で売れるように「HOKURIKU」と書かれているキーホルダーで、パール加工のような線だけで構成されたイラスト。
対するちびまる子ちゃんはカラーの印刷。冬の装いで、こちらも雪国やスキー場で売ることができるようなイラストになっている。
楕円形のキーホルダー。ファンシー絵みやげでは北海道昆布館や豊島園など施設の商品に多い。ちびまる子ちゃんと昆布館は樹脂コーティングなのに対して、豊島園には液晶温度計が貼られている。やはり温度を正確に表示させるためか樹脂コーティングがない。
角丸の星形キーホルダー。樹脂コーティングされていて、プレートにあいた穴に星のチャーム、そしてその星のチャームにラインストーンが光っているところまで仕様が一緒である。
星形キーホルダー。ファンシー絵みやげは兵庫県の有馬温泉や静岡県の伊豆半島の商品。伊豆半島は動眼を貼り付けている。ちびまる子ちゃんはプレートに穴があいており、さらに小さな星形チャームが吊り下がっている。
カード型キーホルダー。ファンシー絵みやげは長野県の上高地や温泉のキーホルダー。
楕円のプレートに2つの穴があいたキーホルダー。非常に珍しい形状で、ちびまる子ちゃんとファンシー絵みやげでもキーチェーンの形が大きく異なる。ファンシー絵みやげは半そで半ズボンでスキーができる「夏スキー」で有名な山形県・月山スキー場の商品。
星形の下部分が鍵になっているキーホルダー。大量のラメを樹脂で固めているのが特徴。ちびまる子ちゃんは葉っぱ型と同じく冬の装い。ファンシー絵みやげは愛知県のリトルワールドと日本モンキーパーク。
はい。このようにファンシー絵みやげと同じ仕様が多数作られ、同じように観光地で売られていたことが分かりますね。1990年代に「ちびまる子ちゃん」は子供に大人気で、オリジナルイラスト中心のファンシー絵みやげが独占状態だった土産店にも進出していたのです。ですが、これらのように正しくライセンスを得てオフィシャルで発売していたものばかりではありませんでした。
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