温度計つきキーホルダーにラブチェック…液晶カプセル印刷の「ファンシー絵みやげ」(1/3)
■ ファンシー絵みやげと温度計つきキーホルダー
ファンシー絵みやげというのは1980年代から1990年代に日本全国の観光地にあふれていた子供向けの漫画風イラストを印刷した雑貨みやげの総称です。ファンシー絵みやげの主力商品はキーホルダーなのですが、その話になるとよく出てくるのが「温度計のついたキーホルダーってあったよね」というお話です。
↑イラストマップのキーホルダー。
こちらが液晶温度計つきキーホルダー。今もこのタイプのキーホルダーは製造販売されていますが、馴染みのない人にとってはどこが温度計か分からないかもしれません。この黒い帯状の部分が温度計なのです。では少し近づいてみましょう。
この黒い部分に、温度によって散乱する光の波長が変化する液晶の技術を生かした液晶カプセル印刷(感温印刷)がされており、今の温度の数字だけが強く浮かび上がるのです。
↑テレホンカード風キーホルダー。
液晶温度計は、ある程度の気温を表示できる必要があるために幅が広く、長方形タイプのキーホルダーがほとんどです。このタイプはテレホンカードを模したものが多いのが特徴です。
↑三浦半島 KUROTARO TABINI DERUキーホルダー。
↑裏面には説明が書かれている。
このタイプはテレホンカードより小さいサイズなのですが、「矢印の方向へ入れてもTELできません」など丁寧に説明が書かれています。他にも、一般的な温度計のパターンもありますので見てみましょう。
↑YAI! ISLANDER の JOSHU下久保ダムキーホルダー。
このように普通の温度計がついたタイプのキーホルダーも存在しますが、当然キーホルダーとして使用すると割れる可能性も高く、中には着色した灯油などが使われており、大変危険なので子供向けにはあまり適しません。そのため安全性の高い液晶温度計が主流となったのでしょう。