木刀だけが修学旅行土産じゃない!…日本刀・手裏剣キーホルダーと「ファンシー絵みやげ」(2/3)

2018/7/6 12:00 山下メロ 山下メロ


■ ファンシー絵みやげの手裏剣・日本刀

80年代から90年代に日本中の観光地に溢れていた漫画風イラストを印刷したファンシー雑貨「ファンシー絵みやげ」の世界でも、重要な日本史的アイテムである手裏剣や日本刀が登場します。拳銃と違ってイラストには多数登場しますので、こちらでは立体造形としての手裏剣や日本刀を紹介しましょう。



こちらは広島県・宮島の平清盛の手裏剣型キーホルダーの上に、安全な鞘入り日本刀の立体造形チャームがついています。このように日本刀のチャームは、歴史的な人物のキャラクターと相性が良いため使われるのです。 このベースのシェイプである手裏剣……といえば忍者なのですが、なぜか他の歴史的なキャラクターにも流用されています。

同じ形態には他にもこんな例があります。



こちらは夏目漱石の『坊っちゃん』の舞台である愛媛県松山市・道後温泉などで売られていたキーホルダーです。教師であり、文士であるはずの坊っちゃんも「歴史的なキャラクター」という解釈なのか手裏剣シェイプです。

歴史的とはいえ、すでに世は明治維新後のはずですが……そして上についている日本刀。たとえば懐刀くらいなら坊っちゃんも忍ばせていたかも知れませんが、大小拵えというのは完全に武士の装備では……。これはパーツの流用が適当すぎますね。

さらに手裏剣と日本刀の組み合わせを見てみましょう。


↑大阪府・箕面の滝はニホンザルが有名。忍者の猿という設定の手裏剣型キーホルダー。下にはやはり忍者刀というより武士の大小拵えがぶら下がっている。


↑今度は「My teacher is SARU」猿がお師匠さまという謎の設定。宮城県・作並温泉。手裏剣型キーホルダーにやはり刀のチャーム。

続いては、手裏剣ではなく複雑な兜シェイプのキーホルダーと日本刀のパターンというのもあります。



鹿児島県・西郷隆盛の兜型キーホルダー。西郷どんに兜をかぶっているイメージがありませんが、こちらも「歴史的キャラクターの定番仕様」を流用させられています。

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