バブル時代の西郷どん!?…大河ドラマと「ファンシー絵みやげ」(2/3)

2018/6/15 12:00 山下メロ 山下メロ


■ 1980年代の主な大河ドラマ

それでは、ファンシー絵みやげで確認されている大河ドラマを振り返りながら、関連する商品を見て行きたいと思います。

1982年『峠の群像』(第20作)
関連する地域は兵庫県赤穂市、そして東京の泉岳寺。忠臣蔵として有名な赤穂浪士事件がテーマで、主人公は大石内蔵助。


↑播州赤穂。大石内蔵助キーホルダー。

1987年『独眼竜政宗』(第25作)
関連する地域は宮城県仙台市、そして松島。伊達藩藩主・伊達政宗が主人公です。


↑Dokuganryu MASAMUNE Tシャツ。

一見純然たるファンシー絵みやげに見えます。しかしよく見てみると……



「NHK」のライセンス入り。
つまり、公式にもファンシー絵みやげテイストのものが作られていたことが分かります。

1988年『武田信玄』(第26作)
関連する地域は山梨県。主人公は武田信玄。


↑武田信玄ミニポーチ。

1990年『翔ぶが如く』(第28作)
関連する地域は鹿児島県。主人公は西郷隆盛と大久保利通。


↑西郷隆盛とおごじょキーホルダー。

西郷隆盛といえば、ファンシー絵みやげの定番である「カップルもの」とするために薩摩おごじょとペアを組んでいた。しかし『翔ぶが如く』の頃には、大久保利通とのカップリングも多数見られた。


↑西郷どんと大久保利通キーホルダー。


↑番組名がそのまま入ったパターンも作られた。こちらもNHK公式の可能性あり。

1991年『太平記』(第29作)
関連する地域は栃木県足利市。主人公は足利尊氏。


↑しっかりと「太平記」の番組ロゴが使われたタイプ。やはりNHKもファンシー絵みやげを発売していたのだ。


↑なぜか駅標に「太平記」。そしてばんな寺と足利學校。そして裏を返すと……


↑こちらは「足利尊氏」。下には「←尊氏|登子→」。どう解釈したら良いのだろうか。別離?

1992年『信長 KING OF JIPANGU』(第30作)
関連する地域は愛知県や岐阜県、滋賀県など。主人公は織田信長。


↑大河ドラマのタイトルがそのまま入った山口県のキーホルダー。

1997年『毛利元就』(第36作)
関連する地域は山口県など。主人公は毛利元就。


↑MOURI KUN キーホルダー。

このように、ファンシー絵みやげと大河ドラマが並走していたことが分かりますね。観光地が分かりやすい歴史上の人物こそおみやげアイテムが見つかるのでしょう。

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