マイボトルに最適!生産量1%以下の「釜炒り茶」が美味しい上に便利すぎる
こんにちは。365日毎日お茶を飲むsatominです。
抹茶は世界中で大人気です。最近ではほうじ茶ブームも起こり、都内ではお洒落な煎茶の専門店も出来てきています。
日本茶の中には煎茶やほうじ茶、玉露、抹茶など茶種がいくつかありますが、今回はその中でも私の推し茶「釜炒り茶」をご紹介します。
(釜炒り製玉緑茶とも呼ばれます。)
実は釜炒り茶はオフィスや行楽に持っていくマイボトルや水筒に最適で、とっても便利な“ツカエルお茶”なんです。
▲マイボトルや水筒に最適な釜炒り茶
しかし、その知名度はあまり高くなく…釜炒り茶を飲んだことない人も多いのでは?
それもそのはず、国内の荒茶生産量の1%を下回ると言われるほどの希少さです。
ちなみに煎茶は約60%を占めます。
釜炒り茶がなぜマイボトルに最適なのか?
その理由は、日本茶の煎茶の製造方法から説明する必要があります。
日本茶の緑茶はそのほとんど、9割以上が蒸し製の緑茶です。
生葉を摘んできてはじめに「殺青(さっせい)」という工程があり、熱を加えることで葉の中の酸化酵素を失活し酸化を止めます。
酸化が進むと徐々に紅茶のように赤くなっていきますが、緑茶は殺青により特有の緑色が残ります。
蒸し製は高温の蒸気で蒸して殺青します。
釜炒り製は炒って殺青をおこないます。
形状は針状の揉む蒸し製煎茶とは違い、揉む工程が省かれ勾玉のようなカールをした形状になります。
▲釜で炒っている為、やや白ずれした葉色
高温の釜で炒るため青臭さが減り、蒸し製よりも渋みや苦みが少ないお茶です。
水色(お茶水の色)は透明感のある黄金色。香ばしい香りで「釜香(かまか)」があるのが特長です。
▲ホットだけでなく水出しの冷茶にも
青くさくないすっきりとした味わいで、水やお湯に浸けたままでも渋みや苦みが出づらいのでマイボトルにも最適です!
西湖龍井茶などの中国緑茶はほぼ釜炒り製です。
昔、大陸から日本に伝わってきた緑茶は釜炒り製でしたが、江戸時代、元文3年(1738年)に京都の宇治で永谷宋円(永谷宗七郎)が蒸し製の煎茶製法を考案し広まっていきました。
余談ですが、永谷宋円の子孫、永谷嘉男によって永谷園本舗が創業されました。
いまでは日本茶では蒸し製がスタンダードになりましたが、現在でもわずかに釜炒り製を生産している地域があり、宮崎県、熊本県の青柳茶、佐賀県、長崎県の嬉野茶、伊豆の一部が代表的な釜炒り茶の産地です。
嬉野式では傾斜した釜で生葉を炒り、青柳式では水平にした釜で炒るといった違いがあります。
宮崎県では釜炒り茶に「釜王」というブランドも作り、その普及に努めています。
「釜炒り茶は、日本の緑茶生産量の1%以下で希少性が高く、そのうち約6割を宮崎県が占めています。全国茶品評会等では、優秀な成績をおさめており、名実ともに日本一の産地です。」(みやざき釜炒り茶「釜王」のホームページより)
現在は機械化されていますが、昔は鉄製の釜や鍋で行なっていました。水平釜で炒る方法は家庭用の鉄鍋で代用できるので自家消費用のお茶を作っていたと言います。
江戸時代に蒸し製の製法が開発される前までは、上流階級では抹茶(碾茶)が、庶民の間では簡易な釜炒り茶や日干番茶などが主に飲まれていたとか。
昔は飲まれていた釜炒り茶が時を経て、マイボトル向きのお茶としてまた多くの人に飲まれるようになることを望んでやみません。
あったらいいな、をカタチに!ということで、
そんなマイボトルに最適な釜炒り茶のティーバッグをオリジナルで作ってしまいました!
その名も「お茶ライターが監修したマイボトル用ティーバッグ」。
そして、4月21日開催の「第3回Webメディアびっくりセール」にて販売します。
ティーバッグの4つのこだわりポイントとは?詳しくは「ティーバッグ作ってみた編」をご覧ください。
→「お茶ライターが監修したマイボトル用ティーバッグ」を作ってみた【Webメディアびっくりセールで販売】
「ティーバッグ作ってみた編」で使っているお茶は宮崎県産の青柳式釜炒り茶です。
釜炒り茶はその香りやすっきりとした味わいが今どきの味覚や食事にも合うので、もっと飲んでいいし知ってほしい!と思います。
当日会場にて販売しますので気になる方はぜひ遊びにきてください。
・第3回Webメディアびっくりセール
詳細はこちら
日程:2018年4月21日(土) 12:00~17:00
(satomin@お茶ライター Teawriter)