印象派の画家たちから届いた、フレッシュマンに贈る10の言葉
世界中の美術館でつねに高い人気を誇っている印象派の絵画。とりわけ日本人には好まれるようで、印象派の展覧会となると大勢の人で賑わいます。
ところが、今でこそ海外のオークションで何十億という驚きの高値で落札されるモネをはじめとする印象派のの作品ですが、1874年に「第1回印象派展」を開催した際の評判は惨憺たるものでした。
クロード・モネ「印象・日の出」1872年
マルモッタン美術館蔵
輪郭線の無い色の重なりで光あふれる一瞬の風景を表現した作品も当時はまるでモップで描いたようだと酷評されたそうです。
戸外で一瞬の自然の光をキャンバスに表そうとしたモネたちの意欲的な試みを認めてくれる人は、当時ほとんどいませんでした。
今では、名前を知らない人はいないほどメジャーな存在であるモネやルノワールも初めから、順風満帆な滑り出しとはいかなったのです。
ピエール=オーギュスト・ルノワール「レース帽子の少女」1891年
ポーラ美術館蔵
逆に、スタートで苦い思いをしたからこそ、反骨精神むき出しにし自分の絵画理論を認めてもらえるよう突き進めたのかもしれません。駆け出しでチヤホヤされるとろくなことありませんからね。
さて、4月から新しい職場や学校へ入られたフレッシュマンの皆さんも、まだまだ新しい環境に戸惑っていることでしょう。
始めは辛くても、自分を信じ続けて行くことで徐々に上司や周囲から認めてもらえるようになるはずです。もしかしてすでに心折れかかったいる人もいませんか。
そんな先々の不安を抱えている新入社員、新入生の皆さんに、多くの苦悩や葛藤、試行錯誤や努力の積み重ねにより、美術史上に燦然たる成果を築いた印象派の画家たちから励ましの言葉が届きました。
仕事や勉強、人間関係が上手く行かない時に、是非心の支えとしたい10の珠玉の言葉をご紹介します。
1:「『自由に、そして狂ったように』仕事したまえ。そうすればきみは進歩し、きみが価値ある人間だったら、いずれそれは認められる」
ポール・ゴーギャン
ポール・ゴーギャン
2:「楽しみは勉強のなかに宿っているべきです」
ポール・セザンヌ
ポール・セザンヌ
3:「真実は、他人の意見にまどわされることなく、おのれの道を進むことだ」
エドゥアール・マネ
エドゥアール・マネ
4:「観察によって、そして熟考によってこそ、君は何かを発見する」
クロード・モネ
クロード・モネ
5:「絵はぼくの心の中にぼんやりと現れてくる。それがはっきりとした形になるまでには時間がかかる。だが、それは少しずつとはいえ確かにやってくるのだ」
フィンセント・ファン・ゴッホ
フィンセント・ファン・ゴッホ
クロード・モネ「ジヴェルニーの積みわら、夕日」1888-89年
埼玉県立近代美術館蔵
6:「規則や原則に基づいて進めず、あなたが知覚し感覚するものを描きなさい。素早く躊躇せずに描きなさい」
カミーユ・ピサロ
カミーユ・ピサロ
7:「絵というものはぼくにとって、愛すべきもの、愉しく美しいものでなければならないんだよ。そう、美しいものだ」
ピエール=オーギュスト・ルノワール
ピエール=オーギュスト・ルノワール
8:「つねに自分が支配者で、楽しまなければならない。嫌な仕事など、してはならない!」
エドゥアール・マネ
エドゥアール・マネ
9:「芸術家というのはね、アーモンドの木が花をつけるように、かたつむりが粘液を出すように、作品を作らなけばなりません」
ポール・セザンヌ
ポール・セザンヌ
10:「たとえ僕の人生が負け戦であっても、僕は最後まで戦いたいんだ」
フィンセント・ファン・ゴッホ
フィンセント・ファン・ゴッホ
いかがでしたでしょう。胸にぐっと来る名言がきっとあったはずです。いつの時代にも先人の魂のこもった言葉には励まされるものです。
フレッシャーズだけではなく、現代を生きる私たち全員にとってのヒントになりうる珠玉の言葉といえますね。
今回紹介した画家の言葉は先月発売になったばかりの『心に響く 印象派画家の言葉46』からピックアップしたものです。
『心に響く 印象派画家の言葉46』
編著:Moderna Classica
紹介した意外にも日々の生活を生きる大きな気付きとなるような言葉や、心にやる気をともしてくれる言葉などが開設と共に紹介してあります。
カバンに入れて持ち歩き印象派の画家たちから力をもらってください。また新入生、新社会人へのお祝いの品として贈ってもきっと喜ばれるはずです。
【関連コラム】
モネの「睡蓮」が好きすぎてジヴェルニーのアトリエまで旅してきた。