キヤノンに聞いた!コンサートにぴったりな「双眼鏡」を徹底解説〜前編〜

2017/12/22 15:13 柚月裕実 柚月裕実

オタクの必須アイテムの一つといえば双眼鏡。高倍率を勝ち抜いてようやく手に入れたチケット、この貴重なステージを楽しめるかどうかは双眼鏡のスペックにかかっているといっても過言ではありません。

双眼鏡のメーカー別比較表がツイッター上で数万RTされるほど、双眼鏡選びには特に慎重になるジャニヲタさん。そこで、数ある双眼鏡の中でも防振タイプで安定した人気を誇るキヤノンさんを突撃取材!
防振双眼鏡の仕組み、選び方からメンテナンス方法まで、ていねいに教えていただきました。


■購入者の利用シーンを徹底研究して作られたキヤノンの双眼鏡

アイドル好きがキヤノン本社を訪問させていただく日がくるとは……。
なんだか恐縮しつつも行ってきました!キヤノン様の本社。



緑豊かで広大な敷地にそびえるキヤノンさんのオフィスに圧倒されていました。みなさま温かく迎え入れてくださいました。



今回お話を聞いたのはキヤノン株式会社イメージコミュニケーション事業本部、島田さん(左)と、家塚さん(右)です。


ーー早速ですが、ジャニーズファン(通称:ジャニヲタ)の多くは、東京ドームなどの大きな会場でコンサートを見ることが多いのですが、そこで天井席と呼ばれるドームの一番上の席からアイドルを見るとなるとやはり双眼鏡は必須アイテムです。 Twitter でも各メーカーの双眼鏡比較表が流れてくるくらい、どの機種を選ぶかについてはみなさん真剣になるポイントです。

島田さん(以下、島田):みなさん本当に詳しいですよね。まさにそういったシーンでお使いになるために買っていただいているようで、製品に対しても声を寄せていただいて、我々もとても参考にさせて頂いています。

ーーもしかしたらキヤノンさんが本来想定していた用途とは違うかもしれませんが(笑)

家塚さん(以下、家塚):これまで国内ではバードウォッチングや天体を見る方が多く、また海外ではレジャー全般やワイルドライフと呼ばれる野生動物をみるために使われることが多いです。ドライブの途中に野生の動物が出てくる国や地域もあるので、車社会であれば双眼鏡はそんなに大きさや重さを意識する存在ではないかもしれないのですが、日本の大都市圏のように、移動するには荷物を持って電車に乗らなければならないとなると、海外とは双眼鏡に対する意識が違うかもしれませんね。

ーーなるほど、国が変われば用途も意識も違う。

島田:双眼鏡といっても数千円から上は30万円ほどのものまであり、価格的にも幅の広い世界です。コンサートとなると、今まででしたら数千円の双眼鏡を選ばれていた方も多いのかなと思いますが、Twitterやブログのコメントを見ているとキヤノンの双眼鏡というのは「IS」 (イメージスタビライザー) という手ブレ補正機能がついているのでコンサートなどで使うと、より没入感を得られるようで、よりコンサートが楽しめるということでご愛用いただいている方が増えていることを知りました。

ーーブログなどを読んでくださっているのですね。






家塚:弊社製品に限りませんが、10倍の双眼鏡でのぞくと距離が十分の一に近づいたように見えます。100mの距離であれば、10 m の距離に近づいて目の前で見ているような計算になります。肉眼だといろいろな物が視野に入ってきますが、双眼鏡を通すとその対象しか見えていないので、自分だけの世界が作れます。双眼鏡というのは望遠鏡のようにピントが合う幅が狭いので、ある人にピントをあわせるとその人にしか意識がいかないような映像が入って、浮き上がってくるかのように見えてきます。

ーー「没入感」、「自分だけの世界」ものすごく刺さる言葉です!

家塚:この感動は使っていだかないと伝わりにくいのですが、特にSNSではすぐに感動を発信できるので興奮がそのまま伝わる。それが読んだ方にも響くのでしょうね。SNSの普及に合わせたかのように、コンサートでの需要が高まってきました。

島田:弊社では小型のタイプから大きめのタイプまで揃えていますが、特に小型のタイプ8×25、10×30、12×36の双眼鏡が国内で伸びておりまして、我々も最初はなぜこの3機種が売れているのかを十分に把握できていない部分もあったのですが、色々お話を伺ったりSNSの反応を見たりしていると、どうやらコンサート、特にジャニーズのファンの方が後押ししてくださっていることが分かってきました。こうした皆さんの声はとても参考にしています。


■双眼鏡がヒットした秘訣は、誰かのファンであること


劇団四季のファンであるという家塚さん:写真右


家塚:社員の中にもジャニーズファンの人がいて、「IS双眼鏡を買いました!」と。その方は演劇がメインで劇場に行くらしいのですが、公演中は9割〜10割はずっと双眼鏡を覗いていますと言っていました。グループ全体が好きというのもおありなんでしょうけど、伺っていると「このひと!」と決めた方がいらっしゃるようで、グループのコンサートでもその後ろで踊っていたり、先輩たちのステージを勉強のために見に来ていらしゃるもっとジュニアの方を見るために行くとか。暗いところで見ると双眼鏡の良し悪しがわかると言っていました。なかなか言葉では良さが伝わりづらい部分ですが(笑)

島田:なかなかライブ映像のフレームに入らない自分たちが好きなアイドルの迫力ある姿が見られるので、よりコンサートを楽しむツールとして選んで頂いているのかなと思います。

ーー現場では音楽を多少聞き流しても後でDVDなどで見られるのですが、その瞬間にしか見られないところを見たいがために必死です。

家塚:なぜこの双眼鏡がいいかをネット上でイラストを描いて説明されている方がいらっしゃって、襟足とか服のタグとか汗とかそういうところまで見えると。

島田:ライブのチケットはそう安いものではないと思うのですが、ライブを楽しみ尽くすという意味では拡大して大きく見たい気持ちはとてもよく分かります。

ーーわかります、襟足や靴の裏とか……収録されない部分こそ見ておきたいです(笑)

家塚:私は劇団四季の公演をよく見に行くのですが、座席も前方や後方とまちまちなんです。必ず手ブレ補正双眼鏡を持っていくのですが、うしろから5列目ぐらいでも望遠レンズで拡大したように見えます。前の方の席でも演技に合わせて涙がスーッと出てくるのが見えるとゾクッとします。息遣いだとか本当に悲しそうな顔とか、演劇でそういう表現を見ていると、きっとアイドルを応援されている方もこんな気持ちではないかと感じています。その時間を完全に独占した状態で、他のものが見えなくなる。生のものを見られるので、テレビやネット、モニターから流れる情報とは比べ物にならないですよね。

ーーおお、まさにおっしゃる通りです !

島田:今回、新製品を出すにあたって「双眼鏡選びのガイドブック」を作成し、ホームページからもダウンロードできるようになっていますので、ぜひ皆さんに見ていただいて、双眼鏡を選ぶときの参考にしていただけたらと思います。


「双眼鏡選びのガイドブック」はこちら
http://cweb.canon.jp/binoculars/pdf/guidebook.pdf



※視界の調整の仕方などが詳しく書かれているのでぜひご覧ください。


家塚さんを筆頭に社員の方が実際に観劇時に使用しているそうで、ファンの気持ちがわかるーーそれこそがかゆいところに手が届く機能に繋がっているようです。

双眼鏡についての感想を綴ったブログやTwitterなどもこまめに読まれているようで、オタクの気持ちによりそってくださるなんて嬉しすぎます。後編は機能からメンテナンス方法について詳しく解説していただきました。


※後編は12月23日公開
(取材・文/柚月裕実)