コツはバランスよく食べること! 管理栄養士が語る正しいダイエット法
働き盛りの3~40代と切っても切れない関係にあるダイエット。昔は1~2食抜いたらスッと1~2キロ落ちた体重も今やちょっとやそっとじゃびくともしない。それどころか、油断していると増えている!なんてこともしばしば……。
激しい運動はしたくない!かといってハードな食事制もNO!
そんなワガママな心と体を持つ紳士の悩みを解決すべく管理栄養士の森川有子先生にお話を聞いてきました!
~おデブは飯を抜くな!~
●先生!努力しないで痩せる方法を教えてください!
ははっ(笑)無理です。少しの努力は必要ですよ!
●ガーン!で、では努力はするので痩せるためのコツをご教授くださいませ!
痩せる気持ちがあっていいですね。私が思うに男性の方はダイエットをするべきです!
●え!そうなんですか?
男性の特徴を挙げてみましょう。
・女性より喫煙率が高い
・標準BMI22に対して25以上の方が多い
・働き方がハード
・社会的責任が大きい
●確かにそうかもしれないですね……。
そうなんですよ。3~40代だったらもうある程度責任のある仕事をしている年代ですし、結婚して子供がいらっしゃる方も多いでしょ?健康的な体にならないと仕事も家庭も支えられないじゃないですか。
●グサッ!
でも現代社会も良くないんですよね。皆さん朝9時から夜9時までお仕事してるじゃないですか?そりゃあ体や健康に対する優先順位は下がりますよね。でもそんな状況だからこそしっかり食べて健康な体を造ることが大切なんです。
日本の未来は働き盛りのおじさんにかかっているんです!
ポイント①【男性こそ健康管理をしっかりと!】
●責任重大だなぁ……。となるとやっぱり運動ですかね?
運動は大事ですがやはり食事です。『食べないで動けば痩せるっしょ(笑)』なんて思っている方がたくさんいらっしゃるんですがそれは大きな間違い。
運動を取り入れるならまずは“早歩き”がおすすめですね。ジムに行けたらベストですが時間もお金もかかりますからね。まずは早歩き!
●なるほどー!ちゃんと食べなきゃいけないんですね!
食べ物は車でいうガソリンと同じです。車はガソリンがないと走らないでしょ?人間だってちゃんと食べないと動けないんです。ちゃんと朝ごはん食べてます?
●はい!食べてないです!
ほら。だめですよ食べなきゃ。だから疲れやすいし痩せないんです。
●グサッ!
私の認識ですが、スリムで仕事のできる男性は朝ごはん食べてます。あとパンではなくお米をしっかり食べてますね。
●お米は優秀って言いますよね!
そうです。おすすめなのはご飯と味噌汁の組み合わせ!必須アミノ酸を取れるので、ぜひ味噌汁と一緒に食べて下さい!
過去にラグビー部の食事を監修したことがあるんです。私が入る前のランチはおにぎりとおかずのお惣菜と冷たいお茶が主流だったんですが、そこに味噌汁を加えるようにお願いをしたんです。そしたらパワーの出方が全然違いましたよ。
●おぉ、アミノ酸効果ですね。
あと現代人は水分も足りていないです。ちゃんと汁物を取ってます?
●と、取れるときには……。
ダメです。毎食取り入れてください。コンビニとかのカップスープでもいいですから。
人間は6割水分です。何もしなくても1.5~2Lの水分出ていますからね。水分補給も大事ですが冷たいものを飲み過ぎると体温が下がって代謝も落ちます。温かい具だくさんの飲み物やスープを食べることが大切です。そこには、野菜、キノコ、海藻を入れる!つまり、ビタミンやミネラルを取るんです!
ビタミンやミネラルって言うと、なんとなくいいもの?とか思ってないですか?いいものとは必要なものは違うんですよ!ビタミンやミネラルは身体にとって必要なものです!そのことを忘れないで頂きたい!
●こ、こころがけます……。
ポイント②【ごはん、汁もの、野菜などバランスよく食べるのが大事!】
~おデブは”バランス”に気をつけろ!~
●“バランスよく食べる”“お米と汁ものを取ることが大切”というのはわかりました。ちなみにランチのときにおすすめのメニューなどはありますか?
これがいい!というメニューは無いですね。だって、これが良い!って言うと同じものずっと食べるでしょ?
●や、やだな、そんなことないですよ(震)
栄養学はそんな簡単なもんじゃないから……。チームで仕事をする方が効率いいのと同じで食事もチーム戦です!主食、汁物、主菜、副菜がバランスよく食べられる定食系がいいと思いますよ?
身体の中の化学反応も5大栄養素、7大栄養素が取れてこそ、機能します!人は一人じゃ生きていけないのと同じです!
●なるほどー!じゃあ麵類とかは控えたほうがいいでしょうか?お蕎麦はカロリーが低いというのを見たことがあるんですが?
悪くはないですが……。隣にご飯もの付けてませんか?
●な、なんのことかな(汗)
それはダメです。炭水化物のダブル食いですよ?!いいわけないじゃないですか!
●グサグサッ!
お蕎麦食べるなら温かいもので、けんちん蕎麦などの具材が入ってるものがおすすめですね。
●な、なるほど……。サイドのいなり寿司は我慢します……。
それならいいでしょう(笑) もちろん身体を動かしているならね!
●さらにグサッと……。お昼に高カロリーなもの食べたら夜は抜いて調整すればいいとも言いますよね?
食事を抜くのは良くないです。軽めでも食べるべきですね。1食抜くより帰りに1駅歩いて欲しいです。運動で取替えしましょう。
●ごはんは抜いちゃいけないんだ!
東洋医学ですと1日2食って考え方もあるみたいですが、私としては3食をおすすめします。一回の食事でとれるエネルギーは上限があります。それ以上はおデブのもと!身長や年齢、体重、どんな生活態度かにもよりますが一食500~600カロリーを3食取るのがベストです!
●き、気を付けます。
ポイント③【気を配るべきはバランス!炭水化物ダブル食いはNG!】
~おデブは安居酒屋へ行くな!~
●我々企業戦士と切っても切れないものが吞み会ですが、お酒の場で気を付けるポイントはありますか?
お酒をたくさん飲む人っておつまみを少ししか食べない人いますよね?あれはダメです。
●ドキッ!
ダメですよー。ちゃんとバランスよく食べてください。野菜にお肉やお魚、炭水化物と汁ものも忘れずに。揚げ物の連続とかひたすらお肉とか偏った食べ方はダメです。
●炭水化物食べていいんですか!?
取り過ぎはもちろんダメですが大切な栄養です。しっかりと食べましょう。吞み会の後に小腹が減ったとか言って家でカップラーメンとか食べてないですか?
●み、見てたの?(震)
それやるくらいなら店で食べてほしいです。あとしっかり食べることによってアルコールの量を抑えることが出来ます。口が寂しいから飲むんです。しっかり食事をとって、会話を楽しめばお酒の量を抑えることが出来ます。
ちなみにおすすめの締めは梅干しのおにぎりですね。お酒を消化するって意外と体力を使うので、疲労回復効果のあるクエン酸を取れるとグッドです!
●やっぱり飲み過ぎは良くないんですね。
そうです。一番良くないのは『何杯飲んだかわからない』という状況です。いつも飲み会でどれくらい飲むか把握してます?
●や、やだなー(汗)だ、だいたい覚えてますよー(汗)
ちゃんと把握するくらいの量に抑えましょう(笑)
●ビールや日本酒よりもウイスキーや焼酎がいいと聞いたことあるんですが……。
関係ないですね(笑)酒は酒です!しいて言えば”生”グレープフルーツサワーや”生”レモンサワーがおすすめです!生じゃないサワー類はシロップが入るのでおデブのもとです。
”生”のない安居酒屋には行っちゃだめです!高級なところで呑みましょう!
●勉強になります!でも僕ら下っ端は先輩から「グラス空いてるよっ!」なんて言われると呑むしかないのですが……。
そんな時は「明日健康診断なんですいません」というのがおすすめです!私調べですが健康診断なら仕方ないってなるケースがほとんどです!
●なるほどー!
あとイミテーションアルコールを作るのもおすすめです!
●イミテーションアルコール……??
極薄の焼酎水割りを用意しておくんです。もしくは焼酎水割りに見せかけた水を手元に置いておく。焼酎ってそのために透明なんですよ?
●そ、それはちょっと違うような……。
あと2件目のお姉ちゃんがいるお店も要注意ですね。
●ん?料金にですか?
違います。安いキャバクラ行くとつまみがポップコーンとかポテトチップスでしょ?あれはNG。ナッツとかフルーツならいいんですけどね。おデブはキャバクラNGです!いくならクラブがおすすめ!
●先生!勉強になります!上司に報告します!
余談ですが休肝日も注意ですね。「休肝日あるから大丈夫!」とか言ってそれ以外の日に浴びるほど呑んでいる人がいるので(笑)
●なるほどそれはNGだ。
ポイント③【飲み過ぎはNG!飲んだ量の把握とバランスいいおつまみを!】
~おデブは食べたものを把握しろ!~
●非常に参考になりました。ひと昔前に“食べたものを記録する”というのが流行りましたがあれはやっぱりよさそうですね。
いいと思います。知らず知らずのうちにお肉ばっかりとかお米ばっかりという状況になっているんです。ちなみにですが慣れてきたら“野菜”や“海藻”など品目別に管理するとmoreベターです!何が足りていないかが一目瞭然なので!
●やろっかなー!
人間食べたものには無頓着ですからね。三日前の晩御飯や一週間前のランチなんて覚えてる人ほとんどいないと思います。しっかり管理して何が足りていないかをあぶりだす!
ポイント④【食べたものを把握して足りないものを補おう!】
◆取材協力
森川千有/管理栄養士・ダイエットコーチ
栄養相談室・有美食工房 https://www.atelier-y.jp/
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