もう完成!?2020年の新設五輪会場、爆誕!コンサートにジムも…ポテンシャル高すぎ
新国立競技場をめぐる一連のゴタゴタ含め、「建設が間に合わなそう」とか五輪の競技会場は問題だらけ…のはずが、実は余裕で完成しちゃった新設会場があるんです!
東京・調布市の味の素スタジアム(=東京スタジアム)西隣りにオープンした
武蔵野の森 総合スポーツプラザ
がそれ。
五輪ではバドミントン、近代五種のフェンシング、
パラ五輪では車いすバスケットボール
の会場になるのだけれど、2020年以前にフル稼働で使い倒されるのでは…と思うほど最初からコンサートやスポーツイベントが目白押し。
施設の公式サイトに載っているだけでも
●12/9~10:ジェジュン「2017 KIM JAE JOONG ASIA TOUR FANMEETING in TOKYO」
●12/21~24:全日本フィギュアスケート選手権大会
●1/20~21:吉川晃司「KIKKAWA KOJI LIVE 2018“Live is Life”」
●3/3~4:シンフォギアライブ2018
多目的に使われるこの会場、一体どんな所なんでしょう。11/25(日)に行われたオープニングイベントの様子を交えてお伝えします!
■場所・施設の外観
[京王線飛田給駅より徒歩5分,総面積3万m2以上]
飛田給駅から北へ直進、歩道橋を上がると右側に味の素スタジアム、左側が「武蔵野の森総合スポーツプラザ」です。
とにかく長い施設名。私たちが呼ぶ時はもちろん、メディア掲載時は味スタ、ユアスタ、カシマなど略記されるのが通例なので問い合わせたところ
むさプラ
…だそうです。気付けば別の略称に落ち着いてそうな危うさも感じますが、とにかく「むさプラ」へ。
歩道橋の高さは施設の3階にあたり、そのまま進めばコンコースを通ってメインアリーナ入口に行けます。駅から来ると先に「サブアリーナ棟」があり、
奥で口を開けて待っているのが「メインアリーナ棟」。
ちなみに、2016年2月末のJリーグ開幕戦時に「工事用の足場がやっと外れた!中が見える!」と反射的に撮った雑な写真がこちらになります。
このとき一体型になっている天井と外壁の形や、外壁パネルの模様を見て「これも“仮囲い”だろうけどいつ外れるのかな?」と思い続けて1年9ヵ月が経ち…
!!!
仮ではなくれっきとした本番用の外壁だったことが判明。しかも下の方からはなぜか植物が顔を出してます!
ご来場の際は、この印象的なパターンの外壁を目印にお越しくださいませ。
■メインアリーナ
[最大約10,000人収容,競技面4,900m2]
3階入口から、2フロア分の階段を下りて広々としたアリーナ内部へ! バスケットボールコートは4面、バドミントンのコートは8面が取れるそう。
この日、アリーナ階の可動式観客席はかなりの盛況ぶり。ほとんどの人がゲストの「エビ中」こと私立恵比寿中学のスペシャルライブ狙いということで、朝5:30から並んでいた人もいたそう。
開業セレモニーではまず小池百合子都知事が登壇。
「今日から末永くこの施設をかわいがって皆さんで活用していってほしい」と挨拶し、開業を高らかに宣言!
長友貴樹調布市長のスピーチでは「施設の建設は2013年9月に五輪開催地が東京に決定する以前に決まっていたが、五輪を多摩の地でも開催しようと関係者の熱意があり競技会場に」と経緯が明かされました。なるほど、そうだったんですね。
セレモニーで「アリーナ内の全員一緒にラジオ体操」を盛り上げてくれたエビ中のメンバーは、その後「始球式」でも大活躍!
大役に指名されたのがバスケット未経験にもかかわらず柏木ひなたさんだったのは「メンバーの中で一番肩が強そうだから」との理由に取材陣も大笑い。
柏木さんは何と練習もなくイメトレのみの一発勝負。「車いすも動いてしまうし、上半身の力だけで投げるのが難しかった」と話してくれました。
始球式に引き続き行われた、車いすバスケットボールのエキシビションマッチでは
東京ファイターズとCOOLSが熱い戦いを展開。
約1000日後は同じ場所で、目の前の光景のようにガチの勝負が繰り広げられると想像すると、めっちゃゾクゾクしてきました。
ちなみにスタンド席からの眺めはというと…1フロア階段を上り、
階数表示では「3F」となる通路に回りこみます。
アリーナ長辺側のみ設けられたスタンド下層席からの見え方は
アリーナ四方にぐるりと設けられたスタンド上層席(階数表示は4F)からは
こんな感じでした。
実際、競技を行う選手たちの視点では、この競技会場はどう映るんでしょう。
バドミントンで2008年の北京大会に出場した小椋久美子さんと、新体操でロンドン大会、リオ大会に出場した畠山愛理さんがデモプレイ&トークショーにのぞみ、
「メインアリーナ内の黒という色はバドミントンの会場としてはベストで、雰囲気も素晴らしく出場する選手がうらやましい」と小椋さんが語れば、
「新体操では照明が真上にあると高く投げ上げた手具が見えなくなることがあるが、この会場ではそれがないのでやりやすいのでは」と畠山さんからも太鼓判。
メインアリーナの天井高は20m。改めて照明に注目してみると体育館の照明というよりはコンサートや展示会寄りというか、多彩な照明演出に柔軟に対応できるような付け方をしているように筆者には感じられました。そのことがスポーツの会場として有利に働くかもしれません。
また、外壁の白と黒のパターンが「天井に踏襲されてる!」という楽しい驚きも。四方の壁が黒くモダンな空間の中では、天井の白い面がアクセントとしても効いています。
2020年のメインアリーナでの競技の様子、その前に行われる数々のコンサートの風景をたっぷり想像して、次はサブアリーナ棟の探索に出発です!