時代は電気自動車!?レオナルド・ダ・ヴィンチの自走車から「プリウス」まで、自動車の歴史をお台場で!

2017/8/30 10:55 Tak(タケ) Tak(タケ)


アカデミー賞6部門を制覇したミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」(LA・LA・LAND)ご覧になりましたか?ストーリーもさることながら、主人公ミア・ドーランの愛車がトヨタの「プリウス」だったことが妙に頭に残っていませんでしょうか。



少し前まで、ハリウッドの富裕層の間で「プリウス」に乗ることがイケていて、お洒落であるとされていたことをやや皮肉めいて劇中では描いています。

モータリゼーションの雄であるアメリカにおいて、環境に配慮したハイブリットカー(HV)が飛ぶように売れる時代になったのですから、変われば変わるものです。

ガソリンを大量消費し排気ガスをばらまくかつてのアメ車のイメージは、もうかの国にはありません。それどころか、ヨーロッパの国々では相次いで、ガソリンエンジン車の販売を禁止し、電気自動車(EV)化を進めようとしています。



・ノルウェー、オランダ…2025年までにエンジン車の販売を禁止する。
・ドイツ…2030年までにエンジン車の販売を禁止する。
・フランス…2040年までに国内のガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する。
・イギリス…2040年からガソリン車とディーゼル車の新規販売を禁止する。


ヨーロッパだけでなく、インドでも2030年までにガソリン車およびディーゼル車の国内販売を禁止するとの政策を打ち出しました。

そう遠くない将来、街中からガソリンエンジン車の姿が消える日が確実に訪れるのです。ガソリンと電気を利用したハイブリットカー(HV)も意外と短く、今後は電気自動車(EV)が主流となることは火を見るよりも明らかです。



今月、トヨタ自動車とマツダが資本提携を行ったのにもEVへのシフトチェンジを少しでも早く行わないといけないという焦りの表れからでしょう。

さてさて、すっかり悪者扱いされているガソリン車ですが、1886年にカール・ベンツが世界初のガソリン車を造ったことは、まさにエポックな出来事でした。

尤も、自動車というよりも人力車のような風体(3輪車・棒ハンドル)です。それでも馬車代わりの乗り物として登場し、ここから華やかな自動車の時代が幕を開けたのです。



そんな、自動車の歴史を振り返る「自動車・動力源の変遷』と題した特別展示が、お台場にあるMEGA WEB(メガウェブ)のヒストリーガレージで、2017年9月15日(金)より11月19日(日)まで開催されます。
http://www.megaweb.gr.jp/

ガソリン車だけでなく、1769年の蒸気自動車から、木炭や電気、電池など様々な動力で走行する自動車の歴史を、実車や模型、写真、映像などで紹介する特別展示です。

主な展示自動車を紹介しておきますね。


ベンツ パテントモートルヴァーゲン※レプリカ

ガソリン/1886年/カール・ベンツが造った世界初のガソリン自動車。馬車代わりの乗り物として登場、3輪車・棒ハンドル。時速15kmで走行可能だった。


ロコモビル スチームカー

蒸気/1899年/蒸気自動車を初めて造ったスタンレーから権利を買ったロコモビル社製。300本の管によるボイラーの圧力で2気筒エンジンを稼動。


キャデラック モデルA

ガソリン/1902年/世界的ピストルメーカー、コルト社出身で精密機械の権威ヘンリー・M・リーランド設立のキャデラック初の生産車。水冷単気筒。


フォード モデルTツーリング

ガソリン/1914年/ヘンリー・フォードが大衆のために作り、約20年で1,500万台を製造した車両。水冷直列4気筒。


ビュイック

木炭/1937年/大戦前後石油輸入が滞り、代用燃料車に改造されて使われた。展示車は木炭ガス発生装置を復元して取り付けた車両。


マツダ コスモスポーツ

ガソリン/1969年/1967年に、量産ロータリーエンジンを搭載した世界初の実用車として発売。


タスポーツ800ガスタービン・ハイブリッド

ハイブリッドカー/1977年/ガスタービンエンジンと電気モーターを組合せたハイブリッド車として、1977年東京モーターショーに出展。


トヨタ プリウス

ハイブリッドカー/1997年/ハイブリッドシステムを採用した世界初の量産車。ガソリンエンジンと電気モーターを備え、走行状況に応じて最適に組み合せる。

「21世紀に間に合いました」というキャッチフレーズと共に1997年に「プリウス」が誕生して、今年で20年が経ちました。

これまでどちらかといえば静的であった自動車を取り巻く情勢は、これから数年で劇的な変化を迎えます。ハイブリッドカー誕生20周年の節目に、自動車の動力源の進化や発展の歴史をあらためて振り返り、未来に目を向けてみてはいかがでしょうか。


レオナルド・ダ・ヴィンチの自走車 "模型"

1480年/レオナルド・ダ・ヴィンチが残したぜんまい動力で走る車の設計図からの模型。動力伝達装置やステアリング機構はあるが原動機ではない。

ルネサンスの巨匠レオナルドが記した手稿に残された「車」を模型化したもの。またこのほかにもフランス、ルイ14世軍の技術大尉キュニョーが砲車けん引用に造った巨大な蒸気車の模型も展示されます。

あっ!大切なこと言い忘れました。この特別展入場料無料です!そもそも、一日中遊べるクルマのテーマパーク MEGA WEB(メガウェブ)自体が無料ですからね~。

ヒストリーガレージ特別展示『 自動車・動力源の変遷 』
期間:9月15日(金)~11月19日(日)
場所:MEGA WEB ヒストリーガレージ2F
http://www.megaweb.gr.jp/
共催:トヨタ博物館
協力:産業技術短期大学/(株)福音館書店/ポルシェジャパン(株)/日産自動車(株)
展示車両:車両/動力/年式/概要



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