「見たことある!」ファンシー絵みやげで振り返るスキーブーム(2/2)
■ 私をスキーに連れてって
スキーブームの決定打となったのは、ホイチョイ・プロダクションの著作『極楽スキー』(1987年)と、同じくホイチョイ・プロダクション原作で馬場康夫監督の映画『私をスキーに連れてって』(1987年)と言われています。

↑こちらが極楽スキーと、その続編。今では絶版となっている。
しかもタイミングが良いことに、この記事の配信日である本日2017年3月3日、夜の21時からCSのチャンネルNECOさまで『私をスキーに連れてって』が放映されます。まだ観たことのない人は、この機会にぜひ観てみてください。
原田知世さん主演の映画『私をスキーに連れてって』通称「わたスキ」は、ホイチョイ三部作と呼ばれるホイチョイ・プロダクションが仕掛けた映画シリーズの第一作目で、松任谷由実さんの主題歌「サーフ天国、スキー天国」、挿入歌「恋人がサンタクロース」も有名です。この映画のヒットにより、感化された若者たちが多数ゲレンデへ繰り出しました。

↑映画の舞台となった志賀高原スキー場や万座温泉スキー場のファンシー絵みやげ。
ちなみに叶姉妹の妹・叶美香さんが旧芸名である玉乃ヒカリ時代に出演していたことも一部の方には有名なのではないでしょうか。

↑当時、このようなVシネマ作品まで作られました。
その後バブルが崩壊し、1990年後半からウィンタースポーツの定番はスノーボードに変化していきます。各地に林立したスキー用品店も縮小・撤退が相次ぎました。おもちゃのハローマック、靴流通センターとならぶ「特徴的な外観の国道居抜き物件」としてお馴染みのSports Alpen が象徴的ですね。運営会社のアルペンもSports Alpenも存続しており、規模を縮小しただけなのですが、国道沿いに見かける三角屋根に注目してみてください。
■ 保護のお願い
スキー場の客足も落ち、ブームに便乗して多数開店した土産店も続々と廃業していきました。現在はスキー場へいってもファンシー絵みやげを見かけることはほとんどなくなったのです。
私は全国の観光地で保護活動を行っていますが、現地から消滅したファンシー絵みやげについては、皆様の家に残されたものが頼りです。もしご実家などの学習机の引き出しの中に眠っているものなどが見つかりましたら、是非ともご一報くださいませ。
では私は、ゲレンデの正装(スキーウェア)に着替え、テレビの前で『私をスキーに連れてって』の放映に向けて待機しますね。

それでは皆様、また次回お会いしましょう。

(文と写真:山下メロ)
《イベントのお知らせ》
3月11日(土)の昼に新宿ネイキッドロフトでファンシー絵みやげのトークイベントを行います。こちらではファンシー絵みやげの鑑定コーナーもありますので、是非こちらに持ってきてくださいませ。もちろん手ぶらでも大丈夫です。
「ファンシー絵みやげ登校日 PART2」
3月11日(土) OPEN 12:00 / START 13:00 @新宿ネイキッドロフト
前売¥1500 / 当日¥2000(共に限定キーホルダー付、飲食代別)
※要1オーダー¥500以上
3月11日(土)の昼に新宿ネイキッドロフトでファンシー絵みやげのトークイベントを行います。こちらではファンシー絵みやげの鑑定コーナーもありますので、是非こちらに持ってきてくださいませ。もちろん手ぶらでも大丈夫です。
「ファンシー絵みやげ登校日 PART2」

3月11日(土) OPEN 12:00 / START 13:00 @新宿ネイキッドロフト
前売¥1500 / 当日¥2000(共に限定キーホルダー付、飲食代別)
※要1オーダー¥500以上