【閲覧注意】カブトムシを超高速で動かしたらゴキブリみたいに気持ち悪くなるのか
ゴキブリが嫌いすぎて生きるのがつらい。
奴らがもたらす嫌悪感には、一周まわって敬意すら抱く。ひとたび部屋に出現すれば食事中だろうか仕事中だろうが離婚調停中だろうが全ての作業を中断し、選択する行動は「退避」の一択。神様がいやがらせのために全知全能を駆使して創造したとしか思えない破壊力だと思う。
だが、同じ虫でもカブトムシはそこまで嫌いではない。むしろ好きだ。
(余談ですが、過去に東南アジアでカブトムシとクワガタを食べ比べたことがある。カブトの方が美味しかったが、好きってのはもちろんそういう意味ではないです)
私のように、ゴキブリは苦手だがカブトムシならウェルカムという人は少なくないと思うのだが、よくよく考えてみるとひとつの疑問が生まれる。
私たちがゴキブリを嫌う主な理由としては、
・地獄のように黒光りしたボディの形状とサイズ
・この世のあらゆる絶望を凝縮したような足のギザギザ
・突然飛びやがること(しかも羽音がけっこうでかい)
・生物の限界を超越しているとしか思えないあの速度
みたいな感じだと思うが、カブトムシも黒光りしているし、足にギザギザがあり、飛ぶし、フォルムもサイズもゴキブリとかなり近い。
そう、改めて考えてみるとカブトムシとゴキブリはけっこう似てるのだ。
ではなぜふたつの昆虫の評価は天と地ほどにも差があるのかといえば、
そこはやはり、動きの 速度 ではないか。
カブトムシの動きは非常にスローだ。むしろその緩慢な動作が昆虫の王様としての風格を醸し出しているところがある。一方で、ゴキブリはめっちゃ素早いからなんか身体を這い上がってきそうで怖いし、倒すのも難しいから嫌われる。
ということは、である。
カブトムシがゴキブリのように超高速で動いたらめっちゃ怖くなるのだろうか。
みんなの人気者カブトムシの地位を揺るがしかねない大実験。今回はこれを検証してみたいと思う。
▼▼▼長い前置きになりました▼▼▼
というわけでカブトムシをたくさん買ってきた。
冷静に考えると1匹で十分なのだが、昆虫ショップで大量のカブトムシを前にしたら思わず「この棚のカブトムシ全部ください」と言ってしまった。やはりこの昆虫には男子を興奮させる何かがある。
(やっぱりこれはいいものだ)
さて、カブトムシを超高速で動かす方法だが、彼らは身体の構造上素早く動くことができない。そこで、
カブトムシが普通に歩く姿を撮影し、動画編集ソフトで再生速度を爆上げすることで超高速カブトムシを再現してみたいと思う。
まず、本来のスピードで歩くカブトムシをご覧頂きたい。
うん、まったく怖くない。むしろ一歩一歩の歩みがいじらしく、応援したくなるくらいだ。
ちなみにカブトムシの歩行速度は、個体差もあるが時速0.1〜0.3kmくらいらしい。一方で資料によってまちまちだが、ゴキブリは時速5kmくらいなんだそうな(意外と遅いように思われるかもしれないが、あのサイズで時速5km出るということは、人間の大きさに換算すると時速320kmになるらしい。走る地獄だ)
では、いよいよ超高速になったカブトムシを見てみたい。
ただ、実験をする前にあえていわせてもらうと、カブトムシを素早くしたところでそこまで気持ち悪くはならないんじゃないか、という思いが強い。実際にカブトムシを買い、久々に観察して痛感したが、やはり彼らはその存在感自体が非常に愛らしいのだ。
(愛嬌があり、カッコよく、強い。クラスにいたら絶対リア充だ)
これが高速で動いても、カッコよさが増すだけなんじゃないだろうか。
しかしまぁ、せっかくなので試してみよう。先ほどの動画を70倍ほど早くしてみた。
……。
いや、何かの間違いということもある。ちょっと他のパターンも見てみよう。
(※カブトムシです)
ごめん、やっぱ気持ち悪いな。
なんだろう、カブトムシの良さが一瞬で消え去った。というか、むしろカブトムシがちょっと嫌いになった。フォルムがゴツくて強そうな分、これが突然部屋に出現したら精神的ショックはゴキブリよりデカイと思う。
とりあえず今回の実験の結論として、これだけは確かに言えると思う。
高速移動する黒い物体は人類の敵。
カブトムシが進化して超素早くなったら違う星に移住します。
(ニノマ)