カレーパンのカレーを「ごはん」にかけてみた
カレーといえばごはんである。
インドカレー屋ですら、ナンの隣にターメリックライスが添えられていることが多々あることを考えれば、世の中のカレーは基本的にごはんとセットになる運命にあるといえるだろう。
しかし、ごはんと出会うことなく消費されるカレーがひとつだけある。
カレーパンのカレーだ。
そこで生じるひとつの疑問。
カレーパンのカレーをごはんにかけたらどうなのか?
すれ違いばかりだった運命の2人が出会ったとき、そこに世紀のマリアージュが生まれるかもしれない。さっそく検証してみたいと思う。
▼▼▼▼▼
用意したのは山崎製パンのカレーパン。
なにせ業界シェア7割を超える最大手だし、そこのカレーパンなら「もっとも一般的なカレーパン」といっても差し支えないはずだからだ。
(断面)
カレーパンのカレーを人生で初めてまじまじと観察したが、結構粘度が高いことを知った。一番質感が似ているのは味噌かな。
さて、カレーパンからカレーを取り出していくわけだけれど……、
(これも人生で初めての行為だ)
カレーパンのカレー、少なっ!
一緒に写っているのは比較用のボールペンである。1人前のカレーをとるならカレーパン4個くらい必要だろう。ある意味めちゃくちゃ贅沢なカレーだ。
で、
これを電子レンジで加熱(試行錯誤の結果、カレーパン1個分につき500wで30~40秒が良い感じ)。
若干照りが出て、スパイスの香りがより強くなった。
うん、おいしそうだ。そしてこいつをごはんにかけると、
本邦初公開(多分)のカレーパンのカレーライスの完成!
……なのだが、
……、
なんか「味噌を添えたごはん」にしか見えなくて不安になってきた。
▼▼▼試食していきますよ▼▼▼
まず、カレーパン自体の味を確認しておきたい。
(そういえば山崎のカレーパンを食べるのも人生初だった)
うん、普通だ。普通においしいカレーパンだ。パン部分が意外と甘く、でもカレーのこってりした味を受け止めてすごくバランスがいい。なんだよ、ナイスコンビじゃないか。
食べてみて思うのはやはりカレーパンのカレーはパンにマッチするように味が調整されているのだなぁということ。まぁ、そういう商品として販売されているのだから当然か。
……で、いよいよカレーライス。
(いただきます)
カレー+ごはんがおいしいのはわかりきっている。問題はカレー+パンの相性を超えられるかどうかだ。
(食べた)
……。
…………。
(えー!?)
うまっ。
うんまっ!!!!
なんだこれ? 高級なカレーの味がする!
カレーパンとして食べた時は「The 軽食」って感じだったのが、ごはんといっしょに食べるとごちそう感がハンパじゃない。すごく甘口なのだが、複雑なうまみとコクがぶわっと広がって口の中がディズニーランドみたいになる。なんかこう、熟練の職人が数日かけてつくったと言われたら信じるレベルだ。
山崎製パンさん、新商品の企画できたよ!
「カレーパンのカレー」を別個で売るべき!!
▼▼▼おまけ▼▼▼
カレーパンのカレーをごはんにかけるとおいしいということがわかった。
そこで逆に、カレーパンのパンにごはん用のカレーをつめたらどうなるのかも試してみた(使用したのはこれまた定番中の定番、ハウス食品の「カリー屋カレー」)。
で、食べた感想なのですが、
(これはこれで衝撃)
おい、しくない……!
なんかカレーがすごくしょっぱく感じる。パンの甘さも宙ぶらりんで、それぞれのパーツが全く調和していないのだ。
あれ、でもこれって、
どんな種類のカレーにも調和できる「ごはん」がただ単にすごいのか……???
(ニノマ)