【2020東京五輪まで保存版】五輪ボランティアでもらえる物まとめ
今から5年後の2020年7月24日(金)、2020年の東京オリンピックは開会式を迎えます。あと5年…選手としてはムリだけど「ボランティアとして参加してみたい!」と思っている方は多いのではないでしょうか。
また、開幕5年前に際して大会の「エンブレム」も発表されました。
新国立競技場が白紙に戻ったり、東京の「観光ボランティア」のユニフォームが酷評されてしまったり、何かと停滞感の強い五輪の準備。けれどエンブレムの決定で、大会で使用する様々なビジュアル、関連商品、「大会ボランティア」のユニフォームなども一気にデザイン・制作が動き出すと思われます。
そこで、
日本で行われた一番直近のオリンピック=長野冬季オリンピック(1998年)
の時はどうだったのか、「物」を中心に振り返りつつ、「東京2020のボランティア」で手に入る物を占ってみたいと思います。
実は筆者、長野オリンピックの時にスノーボードの会場で働いていたので、戦利品の数々を「実家という名の倉庫」から引っ張り出してきました。現地のボランティアの実情や経験談を交えつつ一挙公開!します。
■ユニフォーム
ボランティアで参加する時に気になるのは、やはりユニフォームですよね。右が長野五輪の時のフリース、左はアウタージャケットです。フリース全体に散った「まだら模様」は大不評でしたが、大会が閉幕する頃には何故かみんな愛着がわいていたという不思議…。
ちなみにジャケットの背中側、腰の辺りには五輪マークと「NAGANO 1998」という文字が。
ジャケット内側には「オリンピックムーブメント」の精神と環境保全に対するメッセージが付いています。
メッセージの拡大写真。下の左は大会エンブレムの「スノーフラワー」、右は当時IOC(国際オリンピック委員会)会長だったサマランチ氏のサインです。
このほか、
●帽子(ジャケットと同素材・同柄のキャップ)
●パンツ(ジャケットと同素材で袖部分と同じカラーリング)
●手袋(黒いフリース素材)
が支給されたはずなのですが、失くしてしまったのか発掘できませんでした。
しかし!靴は一度も履いてない「箱付きデッドストック」として発見。
かかとに輝く五輪のマーク付き。
これらのユニフォームはミズノ製で、短期間とはいえ雪山の過酷な現場での使用に耐えられるよう、しっかり作られていました。
筆者はIOCやNAOC(長野オリンピック組織委員会)からは大会運営に関る「ボランティア=Team’98」の一員という認識だったようで、ボランティアのユニフォーム一式をもらいました。
が、厳密に言うと純粋なボランティアではなく、日本IBMのアルバイトのような形で、同職の30人ほどと共に五輪前年の8月に長野入りしました。
仕事の内容は、競技結果を処理する「リザルトシステム」を本番前までに構築するため、疑似データを流してのテスト業務。そんなワケで、本番は会場に行くか帰宅するか未定の段階で何故か本国IBMからもユニフォーム一式が送られてきました。
それがこちら!!
久しぶりに着てみたら…暑い!!!
「消防服か!?」とツッコミたくなるくらい分厚い生地で頑丈…なのはよいのですが、USサイズで大きすぎ、仕事するには動きづらくて結局1、2回しか着ませんでした。
しかも背中に入った豪華すぎる総刺繍!!
このデザインもちょっと恥ずかしくて着用をひるむという結果に。逆にモノ自体はデサント製で「スキーウェア」としては申し分ない高品質。大会後にこれを着て滑り、ゲレンデの視線を集めている人も見かけました。
長野は冬季でしたが、2020年の東京オリンピックは酷暑の中での開催になるので、いかに涼しく、動きやすく、日本人好みのユニフォームが作れるかがカギになりそう。
ボランティア動員数も長野3万2000人に対して8万人規模と言われているので、シンプルな「Tシャツまたはポロシャツ」「帽子」くらいであとは自由ということになるかもしれませんね。ちなみにこちらはIBMにもらったTシャツとポロシャツ。ちょっとシンプルすぎますが…。
■IDカード
ユニフォームと同様、1人1つずつ必ずもらえるものにIDカードがあります。
オリンピックでは「アクレディテーションカード(資格認定証)」と呼ばれ、これが無ければユニフォームを着ていても絶対にベニュー(会場のこと)に立ち入れません。それにしても17年分の黄ばみがスゴイ…。
左がカードの表、右が裏です。
自分の担当外のベニューは立入禁止で、カード下部にピクトグラムで担当競技が表示されます。筆者の場合はスノーボードのハーフパイプとジャイアントスラロームのみ。
大会3ヵ月前くらいには発行されるアクレディテーションカードですが、大会閉幕ごろにはずっしり重くなります。オリンピック恒例の「ピンバッジ=Pins」交換の台紙代わりにもちょうど良いのです。
ボランティアをやるには「英語ができないと」と思っている方も多いかもしれませんが、外国語を使わない裏方仕事の方が圧倒的多数な気がします。実際、筆者の仕事でも英語を使ったのはピンバッジ交換の時くらい(笑)。
しかも相手のピンバッジを指差し“Nice Pin!”などと褒めそやし“Exchange,please”とお願いするだけ。この方式でどんどんレアなピンバッジを集めていく「わらしべ長者感」とお手軽コミュニケーションにハマる人が続出して、筆者の場合はこうなりました。
ボランティアをやらなくても、オリンピック・パラリンピック期間中は街中でもピンバッジ交換が盛んになるので、ぜひともたくさんの人にPinsコミュニケーションを楽しんでもらいたいなと思います。