【サムライたちが闊歩する!】大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の街に行ってきた。

2022/1/9 12:30 yamasan yamasan

こんにちは、いまトピアート部のyamasanです。

今年もよろしくお願いいたします。

さて、今回は、1月9日から放送が始まるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の舞台となる鎌倉をご紹介したいと思います。

JR鎌倉駅構内では大河ドラマの垂れ幕がみなさまをお迎えしています。


JR鎌倉駅に着いたら東口を出てすぐ左にある観光案内所で「鎌倉殿・13人の重臣 ゆかりの地周遊マップ」をいただきましょう。

PDF版は大河ドラマ館公式サイトからダウンロードできます ⇒鎌倉殿・13人の重臣 ゆかりの地周遊マップ

中を広げるとまずはモデルコースがいくつか紹介されていて、裏面は鎌倉駅周辺の地図になっているので、ハンディでとても便利なガイドマップです。


とても1日では見きれないほど多くの「ゆかりの地」があるので、今回は北条義時が創建した覚園寺(かくおんじ)と、鎌倉の歴史や文化をビジュアルに体験できる鎌倉歴史文化交流館をご紹介したいと思います。



北条義時が創建した覚園寺

覚園寺は上の地図でご覧のとおりJR鎌倉駅からは遠く、駅前から大塔宮行きのバスに乗って終点で降りて、そこから徒歩10分ほどの距離にあるのですが、特に休日は道路が渋滞して時間がどれだけかかるか読めないので要注意です。

今回は鶴岡八幡宮に初詣をしたので徒歩で行きました。

太鼓橋から臨む鶴岡八幡宮本宮

手前の太鼓橋は今では通行禁止ですが、私が子どもの頃は通ることができたので、ここに来るたびにつるつる滑りながら渡ったことを思い出します。

太鼓橋を過ぎてしばらく歩くと、左手に大河ドラマ館の会場になる「鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム」が見えてきます。3月1日のオープンが待ち遠しいです。

大河ドラマ館公式サイト

ゆかりの地には大河ドラマにあわせて案内パネルが設置されています。
こちらは大河ドラマ館入口のもので、鶴岡八幡宮の由来や、ゆかりの人物の名前が記載されています。
ゆかりの人物は「源頼朝・源実朝・北条義時」の3人です。


鶴岡八幡宮を出て鎌倉宮(大塔宮)に向かって歩いていくと、大倉幕府跡の案内パネルが見えてきます。
源頼朝が幕府を開いた場所は、現在の清泉小学校の敷地を中心とする地域にあったと考えられていて、大倉幕府には有力御家人の宿所や幕府の役所が置かれていたので、ゆかりの人物はなんと源頼朝と鎌倉殿の13人全員!


バス停の大塔宮を過ぎて住宅街の細い道を10分ほど歩くと覚園寺の山門が見えてきます。

覚園寺公式サイト

大河ドラマの案内パネルは、お寺の案内板の下にありました。


覚園寺のゆかりの人物はもちろん北条義時

「吾妻鏡に記された北条義時の危機を救った霊験をもつ戌神将を祀った大倉薬師堂が覚園寺の前身とされています。」とありますが、どのようなエピソードだったかは「ネタバレ」になってしまうのでここでは説明しません。ぜひ「鎌倉殿の13人」でご覧ください。

山門入ってすぐに見えてくるのは、鎌倉時代後期の愛染明王が祀られた愛染堂。
愛染堂は、明治の廃仏毀釈で存続できなくなった近くの大楽寺のお堂が移築されたものです。

薬師堂には愛染堂の左手から入ります。

入山料は大人500円、小中学生200円。
この拝観受付から先は景色も含めて撮影禁止ですのでご注意を。
薬師堂には中に入って大きな薬師三尊像を拝むことができます。室町時代の十二神将も迫力十分ですので、ぜひ入山してご覧ください。


以前は、定時に参集して大倉薬師堂や地蔵堂をお寺の方に案内していただく参拝方法になっていて、私も参加して貴重なお話をおうかがいすることができたのですが、去年の3月からはコロナ禍の影響で拝観ツアーは休止中で、各自散策する方式になっています(大倉薬師堂のみ案内人の方の説明があります)。

大河ドラマを記念して作られたオリジナルパネルを見つけました。義時が敬った戌神将と薬師堂が写っているので、ぜひ記念撮影を!



鎌倉の歴史がビジュアルに体験できる鎌倉歴史文化交流館

続いてご紹介するのは鎌倉歴史文化交流館。

鎌倉歴史文化交流館公式サイト
日曜日・祝日が休館なのでご注意を!

展示は本館の常設展示と、別館の企画展示に分かれています。常設展示の方は以前のコラムで詳しく紹介しているのでこちらをご覧ください。

【オリジナルグッズもゲット!】大河ドラマの舞台に行ってきた。

まずは通史展示室で鎌倉の歴史のおさらい。
※本館の常設展示は写真撮影OKです。


今回は大河ドラマにあわせて《源平合戦図屛風》が展示されていました。


この屏風は江戸時代後期に制作されたもので、源平合戦のそれぞれの場面が丁寧に描かれているので、細部まで見て楽しめます。

こちらは重たい鎧を身に付けているのに、舟と舟の間をまるで宙に浮いているように飛んでいる源義経。
よく知られた壇ノ浦の戦いでの「八艘飛」の場面です。


別館では、大河ドラマの期間にあわせて4部構成で「北条氏展」が開催されます。
第一弾は「北条氏展vol.1 伊豆から鎌倉へ-北条氏の軌跡をたどる-」(1月4日~3月26日)。


伊豆の国市にある北条氏邸宅跡や大倉幕府遺跡群などからの出土品、鎌倉幕府の事跡を記した『吾妻鏡』ほかの典籍が展示されています。
※撮影可のマークのある展示作品のみ撮影できます。

『吾妻鏡』北条本(複製) 鎌倉歴史文化交流館蔵(原本は国立公文書館蔵) 室町時代


「白磁四耳壺」大倉幕府周辺遺跡群から出土 鎌倉市教育委員会蔵 中国・南宋時代

白磁や青磁の破片は邸宅跡から多く出土されているので、当時の武士たちは南宋から輸入した磁器を競って集めていたのでしょう。
「鎌倉殿の13人」でも脇を固めるアイテムとして登場するかもしれないので、注目してみたいです。

同じく別館の交流室では、源頼朝が奥州平泉での戦いで亡くなった将兵の鎮魂のため、現地で見た毛越寺や中尊寺をイメージして建立したとされている永福寺(ようふくじ)の往年の優雅な姿をVRで体験することができます。

永福寺跡は鎌倉宮の先、徒歩5分ほどの場所に国指定史跡として保存・公開されています。
史跡永福寺跡公式サイト

こちらは本館にある永福寺の展示パネルと出土された瓦。



見どころがいっぱいで、いつも多くの観光客でにぎわう古都・鎌倉ですが、今年は「鎌倉殿の13人」でさらに盛り上がっています。今年は大河ドラマゆかりの地をめぐってみてはいかがでしょうか。

私も今年は今までより足繁く鎌倉に通ってみたいと思います。