死にたくない。 第2回「養豚場」
こんにちは。さかうえです。
夏といえば里帰りですね。
私が子供のころ住んでいた家のすぐ北には
養豚場がありました。
夏はきまって夕方5時に
北からの風に変わります。
父親の「クッセー!」という合図で
家中の窓を閉めてまわるのが
私の夏休みの日課でした。
豚を育てていたのは友達の家だったし
毎年お正月には
育てた豚で作ったハムをたくさんくれたので
あまり文句は言えませんでした。
トラックの荷台に乗せられ運ばれていく
豚の鳴き声はとても悲惨です。
ブッブブキャーーッ
ブブキャーッ
と、出荷される豚のものまねをして
よく母に怒られました。
ある冬の真夜中に
養豚場が全焼しました。
石油ストーブの消し忘れが
原因だったそうです。
祖父は「これがホントの豚の丸焼け!」
と大笑いしていました…
火事では絶対に
死にたくないですね。