【癒しのひととき】疲れが溜まってしんどい私に必要なアート

2021/2/24 21:30明菜明菜

こんにちは、美術ブロガーの明菜です。早速ですが、癒される絵画を見つけました!


南薫造《少女》1909年、東京国立近代美術館

見てください、この柔らかな絵画!

穏やかな日差しの下、少女が何かを描いています。画家が斜め後ろから彼女をそっと見守るような視点もあたたかいですよね。後ろの植物も、手入れが行き届いているのかいないのか、ぐんぐんと伸びやかなのも良いと思います。

この絵を描いたのは、南薫造(みなみ・くんぞう、1883-1950年)という画家です。明治末から昭和にかけて活躍しました。


南薫造《すまり星》1921年、東京藝術大学

イギリスに留学して絵を学んだ経験があり、ヨーロッパの絵画のあらゆる様式を取り入れた絵に特徴があります。

《すまり星》は《少女》とはまた違った雰囲気で、夢の中でしか見られないようなロマンティックな情景です。作風が幅広く、さまざまな西洋絵画をインプットしているのだな、と感じます。


南薫造《六月の日》1912年、東京国立近代美術館

民家や畑など日本らしい風景を描いた絵画は、とってもカラフルでした。色彩が鮮やかで、南フランスの光を浴びているようです。


南薫造《ロンドンの裏庭》1907年、広島県立美術館[展示期間3/16~4/11]

かと思えば、南は繊細な色づかいの水彩画も得意としていました。留学先のイギリスはターナーなど優れた水彩画家を輩出しており、南も腕を磨きました。

青い闇の中、オレンジの光がぼうっと光る風景は、幻想の世界のようです。透明水彩を使っており、技法のことは割愛しますが、ここまで美意識高く表現できるのは、南が相当の技術を持っていたことを示しています。


展示風景

色々な作風の作品があるため、「本当に同じ人の作品?」と思ってしまうことも。○○派とカテゴリ分けできず、1人で多様な作品を生み出したことも、南の特徴の一つです。


展示風景

多様な作品に共通するのが、研ぎ澄まされた色彩感覚です。色と色が引き立て合い、明るい画面を構成しているのです。影が柔らかい青色なのも、明るさの秘訣かもしれません。


展示風景

私たちは未曾有のストレスに晒され、精神的な疲れも大きくなっています。そんな今だからこそ、優しい色彩の絵は見る人を癒し、明日の活力になるのではないでしょうか?


展示風景

ご紹介した作品は現在、東京ステーションギャラリーで開催中の『没後70年 南薫造』で見ることができます。

美術館で癒しのひとときと本物の絵をご堪能ください〜

没後70年 南薫造
会期:2021年2月20日(土) - 4月11日(日)
会場:東京ステーションギャラリー
休館日:月曜日[4月5日は開館]
開館時間:10:00 - 18:00(入館は閉館の30分前まで)
公式HP:http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202102_minami.html