【驚愕】出雲大社はあの〇〇城なみの高さだった!?知られざる規格外の「大社」

2020/1/27 21:00 明菜 明菜


出雲大社 神楽殿

こんにちは、美術ブロガーの明菜です。皆さん、初詣はどちらへ行きましたか?島根県の出雲大社も人気の初詣スポットらしいことを聞いたのですが、どうなんでしょうか?

というのも、最近、東京国立博物館で開催されている『出雲と大和』展に行って、出雲に興味を持ちまして…平安時代の出雲大社は48メートルもの高さがあったり、1つの遺跡から358本もの銅剣が出土したり、色々と規格外すぎるんです!



この記事では、私が凄いと思った出雲について紹介していきます。知ったら語りたくなるこの凄さ!

■平安時代に高さ48メートルの建造物!?
出雲大社は、オオクニヌシを祭る神殿です。神殿ができた経緯は、日本最古の正史『日本書紀』の「国譲り神話」に書かれています。


出雲大社にあるオオクニヌシの像

国譲り神話によると、その昔、出雲の国を治めていた神様であるオオクニヌシは、現世の統治を皇祖神に譲ることになりました。そのかわりとして、大きな神殿に自分を祭ってもらうことになります。それが出雲大社です。

どれくらい大きな神殿だったのかというと、平安時代の記録では、約48メートルもの高さがあったそうです!『出雲と大和』では10世紀頃(平安時代)を想定した10分の1スケールの模型がありましたが、10分の1でも凄い高さ!

《模型 出雲大社本殿》平成11年(1999) 島根・出雲市蔵

そういえば、東京ディズニーランドのシンデレラ城の高さは約51メートルです。平安時代にシンデレラ城に匹敵する高さの建造物があったなんて、出雲凄くないですか!?

■荒神谷遺跡の出土品の数がやばい!
昭和59年(1984年)、出雲の荒神谷遺跡から大量の銅剣が出土しました。その数はなんと358本!それまでに全国で見つかっていた銅剣の総数を優に上回ってしまう大発見です。


国宝《荒神谷遺跡出土品のうち銅剣》弥生時代・前2〜前1世紀 文化庁蔵(島根県立古代出雲歴史博物館保管)

358本もあるのだから、異なる製作者・製作地のものを集めたのだろう…と思いきや、一括で生産されたと考えられるそうです!358本は全長などがそれぞれ異なるものの、特徴の変化が緩やかでグループ分けできないことから、一括生産と見られています。

何人で担っていたのかは分かりませんが、358本もの銅剣を一括して作れる組織が弥生時代に存在したということですよね。恐るべきマンパワーです。


国宝《荒神谷遺跡出土品のうち 銅矛》弥生時代・前2〜前1世紀 文化庁蔵(島根県立古代出雲歴史博物館保管)

他にも荒神谷遺跡からは、銅矛が16本、銅鐸が6個出土しました。銅矛は一括出土数としては全国最多だそうです。

ちなみに、銅剣・銅矛・銅鐸は青銅製で現在は青緑色ですよね。しかしこれは錆びて青緑色になっただけ。作られた当初は金ピカだったことをご存知でしたか?


《模型 加茂岩倉遺跡銅鐸埋納状況復元》令和元年(2019) 島根県立古代出雲歴史博物館蔵

これは加茂岩倉遺跡の埋納状態の復元ですが、青銅とは本来このような金色なのです!荒神谷遺跡の銅剣・銅矛・銅鐸がすべて金色だったら…と想像してみてください。神々しすぎて、なんだか怖くなってきませんか!?

■出雲のことをもっと知りたい!
平安時代の出雲大社のスケールや、荒神谷遺跡から出土した大量の埋納品についてお伝えしました。でも、出雲はまだまだこんなもんじゃないんです!


出雲大社のウサギたち

もっと出雲を知りたいなら、東京国立博物館で開催中の『出雲と大和』へ行きましょう!日本のはじまりや出雲の歴史について、新たな発見ができるはずです!

日本書紀成立1300年 特別展「出雲と大和」
会場:東京国立博物館 平成館
会期:2020年1月15日(水)~3月8日(日)
・前期展示:1月15日(水)~2月9日(日)
・後期展示:2月11日(火・祝)~3月8日(日)
休館日:月曜日、2月25日(火)※ただし2月24日(月・休)は開館
開館時間:9:30-17:00 ※金曜・土曜は午後9時まで開館 ※入館は閉館の30分前まで
公式HP:https://izumo-yamato2020.jp