【青森のAはアートのA!】りんご県で絶対に行くべき美術館を特集!

2019/12/13 21:00 明菜 明菜


ロン・ミュエク《スタンディング・ウーマン》
十和田市現代美術館


仕事も何もかも放り出して旅に出てしまいたい!ときどきそんな気分になる、美術ブロガーの明菜です。

遠くへ行きたくなったなら、例えば青森県はいかがでしょうか?すべてを放り出したいあなたを救ってくれる、見逃せない美術館が2つもあるのです。

■青森県立美術館

奈良美智《あおもり犬》2005年 © Yoshitomo Nara
青森県立美術館


2006年に開館した青森県立美術館は、青森県にゆかりのある作家を中心にコレクションを形成しています。特に弘前市出身の現代美術家、奈良美智さんの作品が多数展示されており、子供から大人まで楽しめる美術館です!優しく瞼を閉じているようにも見える《あおもり犬》は、すべての悩める人々に寄り添ってくれるようです。

海外作家のコレクションも必見で、中でもシャガールの『バレエ「アレコ」舞台背景画』は見逃せません!縦約9メートル、横約15メートルの大きな作品が、4階建ての建物がすっぽり入るほどの巨大空間で展示されています。


青森県立美術館 外観

青森県立美術館のロゴマークは、青森のAやアートのAを表す形をした木。たくさんの木が集まることによって、森になることを表しています。

入り口付近のシンボルマークは暗くなると青色に光るらしく、特に雪に覆われた冬場は青が際立って美しいのだとか!建物が真っ白なので、冬景色はさぞかしロマンティックなはず。ぜひ訪れてみたいですね。

青森県立美術館
〒038-0021 青森市安田字近野185
開館日・開館時間などは美術館公式ホームページを参照
http://www.aomori-museum.jp

■十和田市現代美術館

チェ・ジョンファ《フラワー・ホース》
十和田市現代美術館


2008年に開館した十和田市現代美術館は、十和田市のアートによるまちづくりプロジェクト「Arts Towada」の中核となる施設。美術館のある大通り全体をひとつの美術館に見立て、施設の内外にアートが展開されています。


アナ・ラウラ・アラエズ《光の橋》
十和田市現代美術館


《光の橋》は階段を上がったトンネルの中へ入ることができます。心地よい音楽も流れており、トンネルの中で瞑想をしてみたくなりました。窓の外にあるのは桜の木で、春にはトンネルの向こうに淡いピンク色の桜を眺められるそうです。

十和田市現代美術館の特徴は、ひとつの展示室にひとつの作品が展示されていること。作品とじっくり向き合い、考えを深めることができます。


企画展『AKI INOMATA: Significant Otherness 生きものと私が出会うとき』より、《やどかりに「やど」をわたしてみる》展示風景

企画展も良質で、訪れたタイミングではAKI INOMATAさんの個展が開催されていました!写真はヤドカリが殻を換え、引っ越しすることによって完成する生体展示のアート。3Dプリンターで作られた殻には東京やパリなど世界の都市が形作られており、移民をはじめとする人間の移動の自由と不自由について考えさせられました。


官庁街通り
私が訪れた秋は紅葉で木々が赤く染まっていましたが、春は満開の桜並木を楽しむことができます。展示室の窓が大きく、屋内にありながら周辺に接続できるアートは、十和田市の自然にも目を向けさせてくれます。

十和田市現代美術館
〒034-0082 青森県十和田市西二番町10-9
開館日・開館時間などは美術館公式ホームページを参照
http://towadaartcenter.com/

■まだまだあるぞ!青森の注目アート・スポット
青森県立美術館、十和田市現代美術館と2つの美術館を紹介してきました。でも、これだけじゃないんです!



2020年4月11日には『弘前れんが倉庫美術館』の開館が予定されているそうです!新しい美術館が開館したら、青森県はますますアートの発信力を高めていくのではないでしょうか?

■【まとめ】青森のAはアートのA!
青森県は美術の中心地になってしまうのだろうか…と思うくらい熱いです!気温は低いけど熱い!

「現代アートは難しい」と言われることも多いのですが、スケールの大きさや表現の丁寧さを味わえば楽しい気持ちになるのでは。他人のクリエイションに触れることで、活力を得られることもあると思います。

「ここでしか見られないアート」がある青森県立美術館と十和田市現代美術館を、ぜひ訪れてみてください!

こちらもチェックです→青森のアートスポットを楽しむ10のポイント


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