【本好き必見】『最果タヒ 詩の展示』が無料と思えない美しさ!

2019/3/16 09:00 明菜 明菜

映画と読書。
映画はみんなでワーっと見て盛り上がることもできるけど、読書は1人で誰にも邪魔されない空間で楽しむもの。

そんなイメージだったので、詩人の最果タヒさんが横浜美術館で詩を展示すると聞いたときは、
「ん…???」
ってなりました。



でも、行ってみてビックリ!
3つの展示は全部無料で見られるのに、全ての場所で言葉と新たな形で出会うことができました。

1つめの会場は、アートギャラリー1。
吹き出しのようにモビールが展示されています。
詩が細かく区切られ、表の白い面、裏の黒い面に書かれています。



モビールなのでユラユラしてるんですねー。
さらに、白い面だけ・黒い面だけなら意味が通る詩が、ユラユラして白黒混ざったとき、意味不明な感じになるのも面白い。



上から読みたいのですが、モビールなので動いて遠くに行ってしまうんです。
文字通り、私たちが言葉を追いかけて、捕まえないといけない。

こんなに詩を真剣に読んだことってあったかな?
夢中になる仕掛けです。



2つめの会場は、美術情報センター。
図書室なので、撮影はできませんでしたが、素敵な展示なので見逃せない!

展示は4つ。
モビールの詩がiPhoneに勝手に打ち込まれる作品と、本棚に隠れている作品
タイトルをヒントに探してみて!
(作品リストは入り口で貰えます)



最後の会場は、Café小倉山! カフェのどこだ…?と思ったら、壁のスクリーンテーブル上のチビモビール。



壁のスクリーンでは、3つの文をランダムに組み合わせるプログラムが上映されています。
良い感じの組み合わせ、微妙な組み合わせ、意外な組み合わせなど。

良さげな組み合わせが多いので、日本語の柔軟性を感じるなぁ。
と言いつつ、もしもAIがこうしてランダムに言葉を繋いで来たら、深読みしてしまいそうです。



カフェのテーブルには、小さなモビールも!
全てのテーブルには無いのですが、可愛らしいですね。

1つめの展示会場の詩とは異なり、1つのモビールに意味がたくさん詰め込まれています。
なんとなく分かる気がする一瞬が、悶えるほど恥ずかしい。



横浜美術館の中を通って3箇所の展示を回るには、イサム・ノグチ展のチケットが必要です。
しかし、外を通るなら完全に無料!
ちょっと興味あるなーって人も、何回も行きたいって人も、無料なら気軽に行けますよね!



美味しいおやつを食べながら、言葉の雨を楽しむのだ。

展覧会名:
氷になる直前の、氷点下の水は、
蝶になる直前の、さなぎの中は、
詩になる直前の、横浜美術館は。
―― 最果タヒ 詩の展示

会期:2019年2月23日(土)~3月24日(日)
会場:アートギャラリー1、Café小倉山、美術情報センター(すべて横浜美術館)
休館日:木曜日(2019年3月21日[木・祝]は開館)、3月22日(金)
開場時間:11時~18時  *Café小倉山は10時45分~18時 *2019年3月2日(土)は20時30分まで
観覧料:無料
https://yokohama.art.museum/exhibition/index/20190223-526.html