春と冬が一緒に来てる!花&氷の絶景を1日で楽しめる埼玉・秩父がスゴい【宝登山のロウバイ&あしがくぼの氷柱】
冬に咲く花があまりないせいか、この時期に山好き・花好きはこぞって同じ「ある花」を見に繰り出していくような気がします。その花とは
蝋梅(ロウバイ)!
東京近郊の名所で有名なのが、埼玉県・秩父にある宝登山(ほどさん)。
そして秩父といえば花、渓谷、紅葉…と、どの季節に行っても自然の魅力が満載のエリア。最近は、夜ライトアップされる冬ならではの絶景、
氷柱 の人気も急上昇中!
中でも「秩父三大氷柱」の一つ、芦ヶ久保(あしがくぼ)の氷柱は駅から徒歩10分という手軽さ。しかも宝登山と合わせて一度に回れるとあれば、春と冬の光景を一挙両得で楽しむしかない!ということで行ってみました。
⇒「あしがくぼの氷柱」を先に見る: 2ページへ
■ 2月後半まで楽しめる!宝登山のロウバイ
降り立ったのは宝登山の最寄駅、秩父鉄道・長瀞駅。
たいていの駅にあるはずのアレ…そう、自動改札がない!
Suica?Pasmo?何それ美味しいの?ここでは紙の切符が現役です。
木造駅舎は白壁に赤屋根で超レトロ。大きな松や丸ポストも風情があって、この味わい深さゆえ「関東の駅百選」の認定第一号なんだそう。
都内からのアクセスの一例は、池袋駅から東武東上線、寄居駅で秩父鉄道に乗り換えて2時間弱。けっこうな長旅だけど、ここまでくればもう宝登山は目の前です!
麓のロープウェイ乗り場まで期間限定で無料シャトルバスが運行中。バスとロープウェイなら30分で山頂だけど、歩いても1時間強なので大鳥居をくぐり向かいます。
鳥居から先は宝登山神社への参道で、沿道には民家やお店など。
さっそく道端にロウバイの花を発見しましたよ。
可憐な姿と甘い香りにテンションUP!あっという間に宝登山神社の駐車場に着いてました(駅から約10分)。突き当たりを右に行くと宝登山神社の鳥居があります。
階段を上ればすぐ本殿なので、せっかくだからお参りしていきましょう。
関東一のパワースポット、白い氣守(現在頒布休止中)で有名な三峯神社と、秩父夜祭で知られる秩父神社とあわせて「秩父三社」といわれる宝登山神社。
「宝の山を登る」ということで金運アップのご利益もあるそうですが、元々の山名は「火止山=ほどやま」と書き表されていたのだとか。
ご由緒によると、1900年も昔にこの地を訪れた日本武尊(やまとたけるのみこと)が、本殿裏手に現存する「みそぎの泉」で身を清めたそうです。
こちらがまさに禊の現場。大きさ1.5×0.5mくらい?意外と小さな泉です。
禊を終えた尊一行は山頂を目指したけれど突然の山火事に遭遇。進退窮まったところに山犬たちが現われ、瞬時に火を消したうえ頂上まで導いて去ったのだとか。これが神社の始まりで、ご神徳の火災除け、盗難諸難除けのいわれだそうです。
ちなみに先日、宝登山神社近くの堂平山で山火事が発生、森林6haが焼け3日後に鎮火しました。ご神徳をも上回る異常乾燥ゆえか、宝登山のおかげで被害が少なく済んだのか定かではありませんが、この冬は特に火の元に厳重注意ですね。
さて、古の縁起などに思いを馳せたところで、登山スタート。
駐車場方面へ戻り、右手の「ロープウェイ駅入口」「奥宮参道」へと進みます。
林道をうねうねと登っていくも良し、
ほぼ全斜面にショートカット道があるので、傾斜がきつくても大丈夫っ子はそちらを行くも良し。
50分ほど登るとサルやシカ、パンダウサギなどがいる宝登山小動物公園が。
低山だけど向かいの山の眺望もなかなか。それにしてもあの山肌、何柄よ!?
案内板に沿って歩き、階段を上って鳥居をくぐれば、
着きました!宝登山奥宮。
奥宮を守るのは伝説の山犬たち!あ・うんのオオカミ狛犬。表情がかわいい。
宝登山神社は本殿はもちろん、奥宮でもお茶屋さんに言えば御朱印が拝領できます。向かって右が本殿の御朱印、左が奥宮の御朱印(書き置き)。
そして奥宮の裏手から歩いて5分足らずで着きました。宝登山山頂、標高497.1m。
山頂からは大パノラマ!西に両神山、南に秩父のシンボル・武甲山をのぞみ、
直下の斜面一面を覆うのが、お目当てのロウバイです!
早めを狙い4~5分咲きの頃に行ったんですが、こぼれんばかりの黄色い花が辺り一面に春の空気をふんだんに振りまいています。
ロウバイ(蝋梅、蠟梅)は中国伝来の花で、名前の由来は半透明で光沢とツヤのある花びらが蝋細工のようだからという説が。陽に透きとおる花を見ると納得ですね。
武甲山の尖った山頂をロウバイの間から。
ロウバイといえば、2cmほどの小ぶりな花の可憐さに心惹かれるわけですが、
もう一つ特筆すべきは、その
あま~~~~~い!香り
イランイランに似た、少しエキゾチックで濃厚に甘い香り。
花のそばにいるだけで、そよ風が吹いたとき勝手に鼻に流れ込んできます。
この香り、筆者は大好きですが好き嫌いが分かれそう…。好きな方は、奥宮のお茶屋さんにロウバイの香りのお線香が売っていたのでお土産にいかがでしょう。
ここまでの山頂直下の西~南斜面が「西ロウバイ園」で、開花は早め。
2/3現在、ちょうど見頃になっているようです。
一方、緑の屋根のロープウェイ駅側に「東ロウバイ園」があるのですが
開花が遅く2/3現在で2~3分咲き。見頃はこれから、2月中旬でしょうか。
宝登山のロウバイは全部で800株・3000本。時期がずれながら開花中です。
東ロウバイ園の下の斜面「梅百花園」も1~2分咲き(2/3現在)で、
紅梅や白梅、薄桃色の梅など、170種470本の梅がこれから本格的に開花するので、ロウバイと梅の競演が楽しめます!
ロープウェイの駅の手前には愛らしい福寿草も。
ロープウェイを使えば片道5分!ロウバイと梅の開花時期は増便しているそう。
他にも嬉しいおもてなしや楽しいイベントもあるみたいなのでぜひチェックを。
★2019年のロウバイ&梅の開花情報など総合情報
→長瀞町観光協会公式サイトへ
★長瀞ロウバイまつり:1/12(土)~2/24(日)
→詳細はこちらのページで
★長瀞宝登山梅祭り:2/23(土)~3/17(日)
→詳細はこちらのページで
→長瀞町観光協会公式サイトへ
★長瀞ロウバイまつり:1/12(土)~2/24(日)
→詳細はこちらのページで
★長瀞宝登山梅祭り:2/23(土)~3/17(日)
→詳細はこちらのページで
そうだ、忘れちゃいけない!この時期こそ、参道沿いで寄りたいのが阿佐美冷蔵。
夏場は大行列で入れない、秩父の天然氷をフワッフワに削ったかき氷です。キンキンしないから冬でも美味しく食べられます。
サラっとした黄金色の「秘伝のみつ」と、濃厚な抹茶あん・白あん・アズキあんをかけていただく特製セットを注文。1500円と奮発したかいあって、至福の時間でございました…。
ほどよく日も傾いたところで、次はライトアップに浮かぶ幻想的な氷の絶景へ!