デブと言われ、異性にビクビク…この「呪い」を解くヒントとは

2018/8/18 18:00 小林 潤奈 小林 潤奈


お盆をいかがお過ごしになりましたか。

私はハワイに行ってきましたよ!


こんにちは、小林です。

ハワイで無事体重を爆増させましたが、気にしないでお便り参りましょう!




ペンネーム「ぷりぷりん」さん


『私は高校生なのですが、昔から体格が良く、今はその上に脂肪が乗ってドッシリしています。

小学生の頃はただ体格が良いだけで脂肪は乗っていなかったのですが、当時同級生の男の子数人に「デブ!」と言われてからというもの、異常に気にするようになってしまい10年近くずっと引きずっています。

本人たちが忘れているとは分かっていても突然「痩せたい」という衝動に駆られて食事を抜いたり、時には吐いたりしてしまいます。

そういうものと割り切って自虐に走ってはいるのですが、いつも少し心に痛みを伴っていて割とつらいです。(笑)

女子校というせいもあるのですが、男の子と話した記憶が遠い昔であるために同年代の異性とすれ違うと今も冷やかされるんじゃないか、私人権ある?とビクビクしてしまいます…チキン…(食べたい)

是非とも潤奈さんに喝を入れていただけたらと思いメッセージを送らせていただきました!』










泣いた。

今すぐその男どもの家に行ってボコスカにしてやりたい。


からかって言った一言がずっとずっと頭の中で反復させられて、体に染み込んでしまうっていうことありますよね。

酷なのは、こっちはその言葉を重く重く受け止めているのに、相手側はなにも思っていなかったり忘れていること。

言葉が呪いになることを相手が気づかずに生きているというのは、すごくつらいな、と私自身も痛感する時がたまにあります。


そして、もしかしたら自分も誰かに呪いをかけてしまっているかもしれない。

そう思うとすごく怖いです。



で、こういう相談をすると

「痩せて見返してやりなよ!!!朝はフルーツを食べよう!!!」

みたいな回答をする人が一定数いると思うんですけど


いやまじでそういう問題じゃねぇ、フルーツも食わねえ。




これは、

「こんちくしょう!痩せてやる!」

というその場発起のボルテージMAXな感情ではなく、10年近く前のふとした言葉がジワジワと自分の心を蝕んでいくどす黒いシミです。


そもそも痩せて解決できるという問題でもない。

自己肯定ができなくなっちゃうという深刻な問題です。


どんなに痩せたいと思って食事を抜こうが吐こうが、その憎き呪いの言葉が完全に消えるわけではないと思います。

シミ抜きのために、上から叩きまくって抜こうとしてもせいぜい薄くなるだけか、完全に消えたように見えてもやっぱり残っているんです。



だから私は、本当に今すぐぷりぷりんさんのところに行ってめちゃくちゃ抱きしめたいし、もうなんかお金とかあげたい。

美味しいごはん食べながら「うざいね~」とか言って良い時間を過ごしたい…。

今コンビニの夏スイーツすごい美味しそうだから全部買っていくね。




幼少期のころに言われた言葉ってすごく心に残りますよね。

嫌な言葉の処理能力が発達してないから今ほどうまく処理できないぶん、ずっと心に残ってしまうな、と思います。




私もたまに、幼少期に言われた嫌な言葉がなんの前触れもなくパッと頭の中に浮かんで、そこから芋づる式に今まで言われた嫌な言葉たちがどんどん出てきてもうどうしようもなくなっちゃう時があります。

歴史の教科書みたいに、すごく分かりやすく年功序列で脳内に流れてくるみたいな。勘弁してくれ。



だからぷりぷりんさんの「突然痩せたいという衝動に駆られる」という気持ちがすごく分かるし、その「痩せたい」をもっと深堀りしていくと、「全部リセットしたい」という気持ちに近いのではないでしょうか。

違ってたらすごく恥ずかしいけど。



割り切って自虐に走ってるけど少しつらいという話も、自分の最大のコンプレックスを公表して笑われにいってて、つらくないわけがないですよね。



だからもし、私の過去のコラムにある「デブはいじられないと人権がない!」という一文が負担になってしまっていたら、とても申し訳ないです。

ごめんなさい。



このぷりぷりんさんの問題を、どう柔らかくすればいいのか私も頭を悩ませていますが、私にこの悩みを送ってくださったように「身近にいる信頼できる人に言う」ということも試してみたらいかがでしょうか。




【結論】



まずは痩せたいという気持ちを紐解いてみる!



何故自分は痩せたいと思うのか。

外的に満たされたいためなのか、内的に満たされたいためなのか。

それとももっと他のものなのか。


それが分かるだけでも少し呪いを解くヒントになるかもしれません。

紐解いてみたときに、実はそこに痩せは関係なかったという場合もあるかもしれません。


どちらにしろ、「どうしても痩せない限りは何も始まらない!」という結果に至ったならそれも正しいと思います。

感情の答えは時間がたてば変わっていく場合もあるし、立ち止まったらまた考えてみてくださいね。


ただ本当に、健康には気を付けて!
こんな不健康代表デブが言っても説得力ゼロだけど!


突発的かつ衝動的な感情で行動を起こすと、その感情が途切れてしまったとき「結局意志を貫けなかった」と罪悪感に苛まれる可能性があります。

持続できるくらいの軽い意志で、自分が上機嫌で頑張れる程度で健康的にダイエットを頑張ってください。


最後に、過去の男の子たちは誰が何と言っても、この世がひっくり返って赤が青になっても私は男の子たちが絶対的に悪いと思います。

絶対に絶対に悪いと思います!!!


幼かったからというのは理由にならぬ。

喝を入れられるのは明らかにこっちの人たちでしょ!!!


だからどうか、これ以上傷つかないでほしいです。

ぷりぷりんさんがいつも楽しく健康で過ごせることを祈っています。



ぷりぷりんさんからのお便りを読んで、自分の長年の悩みを分かりやすく、そしてなるべく重くならないようにして送ってくれた文章力や人間力、自虐の混じった文も面白かったし一瞬ですごく好きになりました。


あと直感だけど食の趣味がめちゃくちゃ合いそう。



さて、今日はここまでです。





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希望のペンネームがある場合は本文に記載してください。

無い場合はこちらで勝手にありそうなペンネームを付けさせていただきます。
インスタグラムのDM、TwitterのDMでも受け付けております。)
(お便り内容は文字数制限により、こちらで添削して載せる場合があります。)


3月16日より
KADOKAWAさんから私の初の単行本
「小林姉妹はあきらめない!」
が発売されております。




また、5/28(月)宝島社さんより
デブたちが泣いて喜ぶ変態級にハイカロリーな即デブ飯レシピ本
禁断の変態ごはん発売中です!





みなさん是非買ってください。本当に。

どうぞよろしくお願いいたします。




(小林潤奈)