デブ界の永遠のテーマに挑む小林。「デブとぽっちゃりの境界線は?」
お風呂上りに髪乾かしていても、汗が止まらなくて永遠に乾かない。
こんにちは、小林です。
今日のお便りはなかなか手ごわいです。
それではさっそく参りましょう
ペンネーム「ぷち猫」さん
『男はみんなぽっちゃりが好き。
ぶっちゃけウエストさえキュッとしていればたとえ80㎏でも無問題です。
若いころの榊原郁恵さんとかまさしく「ぽっちゃり」と呼ばれ、大人気でした。
なのに女性は「ぽっちゃり」を「デブ」と口撃し、あまつさえ美の基準すらも変えてしまおうと画策している。怖い怖い。
なので一度はっきりとさせて頂きたいのです。
「ぽっちゃり」と「デブ」の昏くて、深く乗り越えがたい、その絶対の狭間を!
でないと会話がままならなくて、非常にめんどくさいです。』
う~~~~~~~ん!!!!
これ、本当にたくさんの方からお便りを頂きます。
デブ界の永遠のテーマ。
よく榊原郁恵さんは「ぽっちゃりアイドルのパイオニア」的立ち位置で紹介されていますよね。
そして榊原郁恵さんのアイドル時代、はちゃめちゃに可愛い。
体もむちむちですっごく可愛い。
これくらいのむっちり体型で、可愛い!とたくさんの方から支持されているなら私も実は割とモテるんじゃない…?
ってちげえわ。
あっぶねーーーーーーーー!!!
いやいや、榊原郁恵さんは見た目だけで売っていたわけじゃないし、もちろん見た目が可愛かったという理由も人気のひとつだとして
歌めっちゃ良いし!!
女の子のアイドルが初めて男の子目線の歌を歌ったりしたのも話題になってたしね。
そういう色々なことが相乗効果を生み出し、爆発的人気になったからね。
かくいう私は、ただの太った揚げ物好きな女であって、アイドルでもないわ。
あと普通に榊原郁恵さんより太ってたわ。
なんか、榊原郁恵さんと同じ土俵で生きてると勘違いしてしまった。
でもこれはよくある落とし穴。
「あのむちむち体型であんなに人気があるなら、私も…」とか思ってしまうのは完全な闇の落とし穴。
本当に全国の悩めるおデブちゃんたちは気を付けて!
てってれ~♪
\勘違い大成功!/
お前は一般デブ!
っていうどっきりボードを持ったB級お笑い芸人につまらないイジりをされて終了です。(人生が)
そして最初に言った通り、顔が可愛いっていうのは「ぽっちゃり」と呼ばれるおデブちゃんたちにほとんど共通することじゃないでしょうか。
加えて「ウエストがキュっとしていれば無問題」というのは、
ウエストがキュッとしている80㎏の人を想像したとき くびれがしっかりしていて、お尻にボリュームがあるセクシーな人を想像しているからでは?と思いました。
では果たして
「ウエストが引き締まってるアンダー85Aカップのデカいケツ垂れ、口元にはうっすらヒゲ」を、「無問題」と言えるかどうか。
…そうですね、その通りです。
そういう世知辛い世の中なのです。
極論じゃねえか!と思う方もいるかもしれませんが、お前もたいがい極論だからな。
そして、「女性たちは美の基準を変えようとたくらんでやがる」という件ですが
そういう連合の人たちにボッコボコにされたりしたのでしょうか…?大丈夫?
「美の基準は人それぞれ」と言ってしまえばそれでおしまいですが、本当に人それぞれです。
人それぞれ美の基準というものは持っていて、それを個性として大切に育てていくのは素敵なことだと思います。
ただ、世の中には目に見えない「美」の基準が少なからずあって、無意識にその基準が「正しい」と思ってしまうのは、もはや仕方のないことではないでしょうか。
原宿でのブームや、日本初進出のブランドに飛びつくこととか、それをしていないと「出遅れている」と思わせるほどの煽りなど。
それを楽しんでいる人たちはそれでいいとして、たまにいますよね。
自分の美のイメージや基準を優先しすぎて、相手に押し付ける奴。
きっとそういう人達と話してきて、心がモヤっとすることがたくさんあったのではないでしょうか。
パワーストーンとかプレゼントして癒したい。
なので私が「ぽっちゃり」と「デブ」の境界線を意気揚々と語ったところで
それは私の押し付けでしかないので、「こういう基準を持った人もいる」くらいの姿勢で読んでもらえると嬉しいです。
そもそも「ぽっちゃり」というワードの中には、少なからずデブという要素が必ず入っています。
私は「ぽっちゃり」という言葉は、デブという軸をぽっちゃりという愛で包んだものだと思っているんです。
つまり、デブを優しく言ったもの。
愛をはがしていけば、残るものはデブ。
そして「デブ」と言うと、ブスのカテゴリーに無意識に放り込まれるじゃないですか。
それ故に悪口臭が凄いわけであって、にんにくを食べた次の日の屁くらい凄いわけであって。
悪口という印象がある分、相手によって使い分けるということも少なからずあるのではないでしょうか。
だから例えば160㎝75㎏の方がいたとして、とても愛嬌のある可愛い大切な人だったら誰かに紹介するとき「ぽちゃぽちゃしてて可愛いよ」と言えたとしても、
同じ身長体重でいつもフガフガしてて、意地悪な嫌な人だったとしたら「クソデブだよ」って言っちゃいますよね。
私だったら絶対言っちゃう。本当性格悪いけど。
ぽっちゃりとデブの境界線の一つとしてこのような「好き」と「嫌い」は関係してくると思います。
そして、どうしたらこの「好き」に滑り込めるか。
それは、圧倒的清潔感
私、中学生のころ容姿(主に体型のこと)で男子から罵倒されたことあって、ショックすぎて何言われたか大体のことは忘れちゃったんですけど、最後に
「きたねぇチャーシュー」って言われたんですよ!
いや、めっちゃセンスあるな!?!?
帰ってから泣きながら「汚い チャーシュー」って検索かけて、まあチャーシュー出てくるじゃないですか。
ヌッラヌラのベットベト
確かに、私は顔面皮脂まみれの前髪三束みたいな、ニキビ面のデブスだったので
「ひどい!」という感情よりは「たしかに!」という腑に落ちる感覚が一番に来ましたね。
改めて言うけど、まじでセンスあるわ。絶対に許さねえけど。
てか「きたねぇチャーシュー」ってめっちゃおもろくない?
それ以来、とにかくデブである以上、他人に身幅以外で迷惑をかけてはいけないと思ったんです。
不快感を与えてはいけない!と。
そういうことを意識してたら、それ以来罵倒されることはなくなったし、親からも「なんかすごい清潔になったね」と言われました。
言わなかっただけで「娘がなんか汚い」という気持はあったのでしょうね。申し訳ない。
不細工とか美人とか関係なく、とにかくサラサラした感じ。
清潔感は本当に大切なことだと思います。
「きたねぇデブ」か
「さらっさらのいい香りがするデブ」
で想像したとき、後者の方がみなさんの想像する「ぽっちゃり」に近いと思います。
なので私が完全個人的独断と偏見で「ぽっちゃり」と「デブ」の線引きをするなら。
デブ→食べ方が汚くて、油っこい匂いがする。ベタベタしてて、優しさがない。食べることしか楽しいことがない。体型について触れさせない。
ぽっりゃり→食べ方が綺麗、見てて気持ちいい。いい香り、サラサラしてる。愛嬌がある。食べ物以外の趣味がある。体型に対するコンプレックスを面白く話せる。
これが私の中の境界線です。
【結論】
結局こんな線引きをしたところで、
デブ嫌いからすれば
みんなデブ。
美しいと思う基準は十人十色。
どんなにそれなりのボヤっとした基準があったとしても、個人の見解でそれは時に簡単に破壊されてしまいます。
なので自分が信じる基準をブレずに持つことが大切ではないでしょうか。
他人と基準が合わなくてモヤっとしても「私は正しくて、こいつらは間違っている」と拗ねないで
「へえ」って鼻ほじっていればいいんです。
押し付けてくる人たちは無視。
自分の物差しからはみ出す人がいると不安になったり指をさしたくなる弱い人たちです。
最後に、男はみんなぽっちゃりが好きとおっしゃっていましたが、男のぽっちゃり基準ほどシビアなものはねぇ。
よろしければこちらを参考にしてください。
ぶん殴って夢から醒まさせたところをもう一回ぶん殴って眠らせたい。
という感想しか出ませんね。
さて、今日はここまでです。
お便りはこちらまで
希望のペンネームがある場合は本文に記載してください。
無い場合はこちらで勝手にありそうなペンネームを付けさせていただきます。
(インスタグラムのDM、TwitterのDMでも受け付けております。)
(お便り内容は文字数制限により、こちらで添削して載せる場合があります。)
3月16日より
KADOKAWAさんから私の初の単行本
「小林姉妹はあきらめない!」
が発売されております。
また、5/28(月)宝島社さんより
デブたちが泣いて喜ぶ変態級にハイカロリーな即デブ飯レシピ本
禁断の変態ごはん発売中です!
みなさん是非買ってください。本当に。
どうぞよろしくお願いいたします。
(小林潤奈)