【嗚呼】なんてストイックなんだ!…人気スタイリスト小山田早織「身の丈に合った服で美人になる」

2018/7/9 17:30 柚月裕実 柚月裕実

アラフォーのライターが服を探す企画「アラフォー服を買う」。
第2回目はスタイリスト小山田早織著「身の丈に合った服で美人になる」(講談社)をピックアップ。


身の丈に合った服で美人になる


小山田氏は雑誌「with」をはじめ、テレビ番組「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)でコーティネートを披露するなど、いま人気のスタイリスト。

「この本でいう“美人”とは努力家のこと。きれいになるためにベストを尽くせる人です。」
まず目に飛び込んできたのがこちらの言葉。

冒頭ではっきり美人について定義した上で進むところが親切。自身も体重増加を経験、お腹やお尻を隠すチュニックを着ていた時代もあったと告白。着たい服が着られないジレンマを抱えた経験があるという。
おお、さっそく共感ポイント!

ショートカットがよく似合う方で、洋服をかっこよく着こなす姿はモデル顔負けといってもいいくらい。生まれ持ったセンスや育った環境もあるにせよ、読み進めるうちにかなりストイックな面が見えてきた。


■ユニクロ、ZARA、GU、無印良品、GAP、H&M…プチプラでもおしゃれに見えるコツ

この本にはあまりハイブランドのアイテムは登場せず、ユニクロ、ZARA、GU、無印良品、GAP、H&Mといったファストファッションのアイテムがほとんど。

すぐに取り入れられる価格帯であること、そしておしゃれに見えるコツをわかりやすくレクチャーしてくれるのがありがたい。自分にもできそう!と思える敷居の低さが魅力だ。

例えば、シャツ。
リネン素材のシャツ一枚を手に入れれば、それなりに見えるかといえば……きっぱり「違う」という。

裾をボトムに入れ、背中側の衿をぐっと下げて「抜き衿」をすること、袖も雑に捲ればいいというものでもなく、肘下10センチまで折り返したら、カフスの半分の幅に折り返してぐっと肘上まで上げる。

書籍ではカーキのシャツ(H&M)の着こなし方が紹介されており、腕周りがすっきり、キレイにまくってある。
こんな具合に、なんでもないようなことが幸せ…否、シルエットに影響するのか。

中途半端に甘めのデザインが施されているならば、プレーンなアイテムを選ぶ。まずは、“キレ”を意識してみるとスッキリみえると学んだ。


■小山田流、厳しいポリシーに打ちのめされる

各項目ごとに著者の持論を一行でバシッと書いているので刺さる。
しかも…ぐさっと刺さる。

例えば、
「ゆるい服こそ下着に気を抜かない」。
ゆるいボトムならば補正下着を、いま流行のカップ付きキャミソールも絶対に着ないという。

食べ過ぎたと思えばジーンズをはいて体型を維持、仕事で歩き回るとわかったらあえてパンプスを履いて負荷をかける、コンビニへ行くにもすっぴんでは出かけない……と、かなりのストイックぶり。

振り返ってみれば、30代半ばを過ぎたあたりから、ぶくぶくと太り、雪崩のように楽チンな服へ逃げたことを反省。

歩き回ると疲れるからとパンプスを履かなくなり、ウエストゴムだの、ゆるめシルエットだのって、楽な服を着続けたらそりゃ体も大きく育つってもの。

そもそも、ゆるめのシルエットの洋服は万人が着られる仕様だという。それを上下あわせたら当然、イマイチ感、ぼんやり感が出てしまう。
体型を隠すだけの目的でふんわりチュニックを選んでいたのならば、思い切って決別してみるといいのかも。

そして、スタイリングもさることながら、著者の半生を振り返ったエピソードも読みごたえがあり、数多いるスタイリストの中から抜きん出て読者の支持を得ていることにも納得がいく。


今回の教訓!
・着たい服はどれか、まずは目標を設定すべし
・何か一つ、ストイックに挑戦してみるべし


この書籍を読み終えたら、妙に髪を切りたくなって15センチほどカット、長めのボブに。これをベースに服選びを変えていきたい…!

次回は、女性ファッション誌のエディターの書籍を予定しています。


(柚月裕実)