美味しいお茶が飲める店めぐり:世界遺産 栂尾山 高山寺・とが乃茶屋(京都)

2014/1/31 20:50 satomin satomin




こんにちは。satominです。

お茶カフェで飲まれる日本茶。
このお茶が日本にいつ頃からあったのか?


日本人とお茶の歴史は長く、
平安時代の「日本後紀」にはお茶についての最古の記録があります。
815年4月22日(旧暦)、近江(滋賀)の梵釈寺にて、
大僧都永忠が行幸の途中に立ち寄られた
嵯峨天皇一行にお茶を献じたと書かれています。

この記録よりも前、奈良時代後期には、
日本にお茶は伝わっていたと考えられています。
805年、最澄(伝教大師)が唐より持ち帰った茶の種を
比叡山山麓に播いたといわれていて、
これが日本茶の発祥とも言われています。
同じごろ、空海(弘法大師)も唐より
茶の種、石臼を持ち帰り、比叡山にお茶を植えたとか。

歴史の授業で習った「遣唐使」というのを覚えていますか?
この頃、唐に留学した僧が帰国の際にお茶を日本に持って帰り、
日本各地にお茶が伝わっていったようです。
その頃の日本では、おしゃれな海外の飲み物として
珍重されていたのかもしれません。
海外旅行のお土産という点では、
ハワイのライオンコーヒーや、
台湾の凍頂烏龍茶といったようなイメージでしょうか?


鎌倉時代には、日本最古の茶書「喫茶養生記」の著者、
僧・栄西禅師が宗から持ち帰ったお茶の種を
京都・栂尾山(とがのをさん)高山寺の明恵上人に託し、
山内に茶園を開いたのが日本における最古の茶園として知られています。
当時は、栂尾の茶を本茶、
それ以外を非茶(茶に非ず)と称するほどでした。

現在、高山寺の境内には茶園があり、
「日本の最古の茶園」という石碑が茶園の側にたっています。
茶園といってもそんなに広くはなく、
テニスコート2面ほどのスペースぐらいでしょうか。



世界遺産 栂尾山 高山寺は、茶園以外にも、
紅葉や、ユーモラスな動物の絵の「鳥獣人物戯画」で有名です。

境内の「国宝 石水院」の中で「鳥獣人物戯画」を観ることができます。
今はレプリカが展示されていて、本物はどこかの博物館にあるとか。

余談ですが、意外にも高山寺はこんな山奥に!?と思うくらい
国宝、重要文化財がありますが、
その中でも、石水院にある実寸大の子犬の木彫りの像が
ころころしていて、とってもかわいい!
明恵上人が愛玩していたのもうなづける愛らしさです。
ぜひ行ったらみてください。



「国宝 石水院」で「鳥獣人物戯画」や「木彫狗児」をみた後に、
茶室でお茶をいただくことができます。(有料)
お茶といっても「抹茶」です。





高山寺にお茶が伝わってきたころのお茶というのは、
今のようなお茶の葉をいれた急須に
お湯を注ぐ飲み方(淹茶法)ではありませんでした。
そもそも江戸時代ごろまで、お茶といえば碾茶(抹茶)しかなく、
一部の上流階級の人や、僧のみが飲む貴重なものでした。


江戸時代に、
明から渡来した隠元禅師が
釜炒りしたお茶の葉に熱湯を注ぐ「淹茶法」を伝え、
宇治の永谷宗円が蒸し製の煎茶製法を、
山本嘉兵衛が玉露製法を確立してから、
広く庶民にも親しまれるようになりました。


石水院で出されるのが抹茶というのも
ロケーション的にもふさわしく、
そういった時代背景を知りながら飲むと、
また違う味わいがあるかもしれません。


高山寺の後にぜひ立ち寄ってほしいところがあります。
門前にある「風流茶亭 とが乃茶屋」というお茶屋さんです。



清滝川の川沿いにたち、川の流れを見ながらお茶できる素敵なお店です。
紅葉のころは特に眺めがよさそうです。



店の敷地に入ると、奥の川が見渡せる座敷に通されます。
席につくと番茶がだされます。
番茶といっても、京番茶(いり番茶)です。
東京にいるとまず出会わないお茶です。
はじめて飲むとびっくりするかもしれません。



ひとくちお茶を口に含むと、

「!?(焦げてる。)」
「焚き火くさい!?」

焦げ香といわれる独特の強い香りが広がります。


でも、これが正解○なのです。

特に京都の人以外は、好き嫌いが分かれる味かもしれません。





京番茶のお茶の葉は、
ところどころ葉が焦げて黒くなっているほどなのです。

お店ごとに微妙に味(焦げ香の度合い)が違い、
飲みなれている方は、
飲めばどこの京番茶がわかるそうです。




ちなみに、東京では「番茶」は
煎茶の下級品を番茶として売る習慣があり、
京都の番茶とは違うものになります。
原料も京番茶は玉露や碾茶用の茶園で摘み取った後の
葉枝茎を使用しています。


京都北部にある栂尾は、
京都駅から車・バスで1時間ほどのところにあります。
お茶のルーツを見に訪れてみてはいかがでしょうか。

まだ京番茶を飲んだことのないという方は、
高山寺や京都にいかれた際には、
ぜひ焚き火の香りがする京番茶も味わってみてください。






◆Shop Data:
世界遺産 栂尾山 高山寺
http://www.kosanji.com/

・住所: 京都市右京区梅ヶ畑栂尾町8
・アクセス:
○JR京都駅からJRバス高雄・京北線「栂ノ尾」「周山」行で約55分、栂ノ尾下車。
○京都市営地下鉄烏丸線四条駅から、市バス8系統で約50分、高雄下車、徒歩約15分。

・営業時間: 8:30~17:00
・石水院拝観料: 600円 ※紅葉時期のみ 入山料500円


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◆Shop Data:
風流茶亭 とが乃茶屋
http://tabelog.com/kyoto/A2604/A260403/26006476/

・住所: 京都府京都市右京区梅ケ畑栂尾町3
・アクセス:
JR京都駅からJRバス周山行きで1時間、栂ノ尾下車すぐ

・営業時間: 9:00~16:30(閉店17:00)
・定休日: 木曜(祝日の場合は営業)


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