全国おみやげ情報サイト「OMIYA!」の編集長は超甘党だった

2018/6/18 11:00 吉村智樹 吉村智樹

▲旅をする前に必読! 日本中の「おみやげ菓子」のデータが集まる人気サイト「OMIYA!」


こんにちは。
関西在住のライター、吉村智樹です。


この連載では、僕が住む関西の耳寄りな情報をお伝えしてゆきます。
今回はその第26回目となります。





■日本中のライターたちが「おみやげ菓子」を実食レビュー


インターネットを利用している方なら誰しもきっと「お気に入りのウエブサイト」があると思います。


僕にもひとつ、あるのです。
それは全国の「おみやげ」情報サイト「OMIYA!」(オミヤ!)。
https://omiyadata.com/


全国津々浦々の観光地で売られ、地元の方や旅人たちに愛される「おみやげ菓子」。
この「OMIYA!」は、日本各所に住む50名以上のレギュラーライターたちによる“ご当地おみやげ菓子レビュー”が掲載されているサイトなのです。


「OMIYA!」のオープンは2016年8月。
現在「全国のおみやげ」およそ8300!(2018年6月調べ)という膨大な品目が掲載されています。
しかもそのバリエーションは日々増加し続けているのです。
いつ読んでもフレッシュなお菓子の情報と出会えるので、コーヒーを淹れて、ついつい日参してしまいます。



▲気になる画像をTOPで拡大できる便利でスマートな構造


見やすく使いやすい、上品なインターフェイス。
転載ではなく、掲載のためにきれいに撮りおろされたオリジナル画像。
ライターさんたちによる端的でありながら味わい深いリアルな紹介文。
原材料や入手方法など詳細なデータ。
中小ローカル製菓メーカー関係者の貴重なインタビューの数々(ぜひ単行本化を!)。
すみずみまで心配りが行き届き、読んでいるだけで「もてなされている」気分になります。


そして、なにより感じるのは「郷土LOVE」な気持ち。
素朴なジモト菓子たちの姿は、おいしそうなのはもちろん、旅情をかりたててやみません。
まだ見ぬ街の駅前商店街に、その街で永く愛される百貨店の地下に、潮風がかおるフェリーポートに、爽快な眺めの草原が広がる地に、これらのお菓子がいきづいているのだと思うと、もぉ、たまりません。
「ああ、旅がして―!」。
そんな気持ちになるのです。


この「OMIYA!」の編集長、嶋田コータローさん(39歳)は兵庫県在住。
「日本中のおみやげ菓子をフォローする男性……いったいどんな人なのだろう」と思い、アポをとりました。



▲「OMIYA!」編集長で、自身もライターとして記事を執筆する嶋田コータローさん


■編集長自ら540種類以上のおみやげを食べた


――「OMIYA!」は、どういう方がお読みになっているのですか?


嶋田
「駅名などの検索で訪問される方が多いので、旅をするとき『その場所にどんなおみやげがあるのか』を調べるために読んでいる方がたくさんいらっしゃるのだろうと思います。僕たちも実用的なサイトになるように心がけているので、実際にそんなふうに使っていただけて、とても嬉しいです」


――嶋田さんが「OMIYA!」の編集長に就任されたいきさつを教えてください。


嶋田
「きっかけはオンラインサロンでした。Webライターの吉見夏実さん(現:なつみとさん)が主催していたオンラインサロンに、人気ブログ『ノマド的節約術』の運営などで知られる松本博樹さんもいらっしゃったのです。そして松本さんが『全国のおみやげのデータベースサイトを起ち上げるのでライターを探している』とおっしゃったんです。それで参加させてもらいました」


――なるほど。嶋田さんは、はじめはライターとして参加されていたのですね。


嶋田
「そうなんです。そうしてライターとして記事を書くうちに『編集長をやってみないか』というお誘いがありまして、お引き受けしました。なので実は編集長と呼ばれるのはまだ照れくさいんです。それに、いまでも旅をしながらライターとして多いときに月に30~35本は記事を書いていますし、自分はライターだという気持ちの方が強いです」


――月に30本以上! 平均すると毎日おみやげ菓子を食べていることになりますね。これまでどれくらいの本数の記事をお書きになられたのですか?


嶋田
540本くらいだと思います」


――ご、ご、540記事! 日本のおみやげをそんなに食べたんですか。すごすぎます。



▲嶋田さんが書いてきた記事の一部。撮影も嶋田さんをはじめライター自身が担う。ゆえに商品はどこかからの転載ではなくオリジナル画像。皆さん物撮りがお上手で感心する


■編集長は超甘党。特に「あんこ」が大好物


――そもそもなぜ「OMIYA!」のライターに立候補されたのですか?


嶋田
「ライターがおみやげを紹介することで地元を応援できるし、とてもいい企画だなと思いました。それに僕は小さい頃から現在に至るまで超甘党で、特に『あんこ』が大好物なんです。おみやげ菓子にはあんこを使っているものが多いので、『OMIYA!のライターをやれば大好きなあんこを仕事として食べられる』と思い、手を挙げました。兵庫県の姫路市に『あずきミュージアム』という小豆に特化したテーマパークがあるのですが、そこの年間パスポートを持って、ひとりで通うくらい、あんこが好きなんです」


――すごいです。USJの年パスを持っている人は多いでしょうが、「あずきミュージアム」の年パスを持っている人には初めてお会いしました。なぜそんなにあんこがお好きなのですか。


嶋田
「母の知り合いに、おはぎを手作りされる方がおられたんです。そしてその方がうちにときどきお見えになり、“おはぎパーティ”を開いてくれるんです。これが本当においしくて、幼い頃からおはぎパーティがとても楽しみでした。握りこぶしくらいの大きさのおはぎを一度に5つくらい平気で食べていましたね。母親からは『あほか』と呆れられていました」



▲嶋田さんが大好物だという「おはぎ」。これは神戸市「ナダシンの餅」のおはぎ。「OMIYA!」には嶋田さんの実食レビューが掲載されている(以下、紹介するおみやげの画像はすべて嶋田さんが撮影したもの)


――握りこぶし大のおはぎ5個って、ごはん茶碗に7、8杯分くらいのお米ですね。よっぽどおいしかったんですね。そこまで夢中になる、あんこの魅力って、なんですか?


嶋田
「あんこって食べると『ほっ』とするんです。饅頭でも、もなかでも、あんこがあると、なごみます。気持ちが落ち着きます」



▲家紋を表したカステラとあんこが絶妙にマッチした兵庫県三木市の一心堂「別所公」



▲米どころ兵庫県三木市のあんこたっぷりもなか、明月堂「俵もなか」



▲名菓ひよ子でおなじみなひよ子本舗吉野堂がつくる春限定の「桜どら焼」


――わかる気がします。あんこのお菓子って、そこにあるだけでなごやかであたたかな雰囲気になりますよね。その後は、あんこひと筋ですか?


嶋田
「いいえ、あんこをはじめとして、甘いものはなんでも好きになりました。特にハマったのがロッテのチョコパイ。ひとり暮らしをしていた時、寝込んでしまったことがありました。すると、友達がお見舞いに持ってきてくれるものが、ぜんぶチョコパイだったんです


――お見舞いの品がぜんぶチョコパイですか。チョコパイ好きとして有名だったんですね。それ、食べきったんですか?


嶋田
「はい。いただきました。チョコパイはいまでも大好きで、気がつくとひと箱ぜんぶ食べてしまいます


――最高です。そんなに甘いものがお好きならば食後のデザートも欠かせませんね。


嶋田
「そうですね。食後に菓子パンを食べたり


――菓子パンは、それ自体がもう食事なんじゃないかという気がしますが……。


■おみやげ菓子の魅力は「地元の文化が伝わること」


――「おみやげ」というものに対する想い入れはありますか?


嶋田
「あります。実は子供の頃、全国の“ご当地キーホルダー”を集めていたんです。父が地方へ出張したときに、おみやげに地名入りキーホルダーを買ってきてくれて、これがとてもうれしかった。行ったことがない街のキーホルダーを見つめながらわくわくしました。それからコレクションが始まりました。いま振り返れば、あのキーホルダーが、おみやげに関心をいだいた第一歩だったですね。なので食べ物に限らず、おみやげという文化自体が好きです」


――ご当地キーホルダーに胸が躍る気持ち、とてもよくわかります。では嶋田さんご自身が、おみやげ菓子を選ぶポイントはどこですか?


嶋田
地元にゆかりがあるかどうか、ですね。原料でも、歴史的背景でもいいんです。地元ならではのお菓子を食べることでその街の様子を知れるし、世界観が拡がるというのが、おみやげのいいところではないかと思います。あと製造者が明記されていること。やっぱり地元の方がつくっているお菓子のほうが食べていても楽しいですし」



▲岐阜県の奈良屋本店製のメレンゲ菓子「雪たる満・都鳥」。昭憲皇太后(明治天皇の皇后)より都鳥の菓名を賜ったとのこと



▲岩手県のさいとう製菓「ガガニコ」。ガガニコとは権現様といわれる獅子舞のような踊りのこと。アンズジャム入りの白あんが詰められている



▲そろばん生産量日本一に輝く兵庫県小野市の銘菓、藤井製菓の「そろばんせんべい」



▲奈良県立磯城野高校フードデザイン科の生徒が考案した奈良祥樂製「大仏の手くっきぃ」。奈良県の特産品である三輪そうめんが生地に練りこまれている


――では最後に、「おみやげ菓子の魅力」とはなんだと思いますか?


嶋田
「手軽さ、じゃないでしょうか。贈り物をその場で開けて、みんなで片手でぱくっと食べられる。それでその場がすごく楽しくなる。そこがいいんだと思います。デコレーションケーキや老舗の和菓子店の繊細な練りきり菓子などだと、つまんで食べるわけにはいかないですしね」


――ということは、パティシエがつくる本格的なケーキなどは、あまりお召し上がりになられないですか?


嶋田
「いえ、そういうケーキ、大好きです。よく食べますよ」


――いやあ、本当に甘いものがお好きなんですね!


嶋田
「そうですね。こうしてインタビューに答えて、改めて『自分は甘党なんだ』と認識しました


全国の「おみやげ」情報サイト「OMIYA!」の編集長は、あんこのように素朴で、「おみやげ」にアツい想い入れがあるアツい方でした。


これからいったいどの都道府県の、どんなおみやげ菓子が登場するのでしょう。
今後の記事の更新がますます楽しみです。


そして次回、「OMIYA!」編集長の嶋田さんが再び登場。
嶋田さんが語る「想い出のおみやげ菓子」を紹介します。
お楽しみに!



▲嶋田さんはおみやげを食べるだけではなく、ローカル菓子に関する文献も集め読み、日々こつこつ勉強している


日本全国のおみやげデータベース「OMIYA!」
https://omiyadata.com/


現在「OMIYA!」では「九州、四国、近畿北部・南部、北陸、静岡、福島、山形、茨城」のライターを募集中だとのこと。
撮影あり。
郷土愛と執筆&カメラのスキルに自信がある方は、応募してみてはいかがでしょう。



(吉村智樹)
https://twitter.com/tomokiy