デブをなだめる小林。「そんなことないよ待ちのデブにだけはなるな」

2018/6/9 18:00 小林 潤奈 小林 潤奈


みなさんこんにちは。

顔の二重顎がひどすぎるせいか、愛犬が最近なついてくれません。

小林です。


本日もお便りいただいております!

ありがとうございます!





ペンネーム「肉まん25」さん


『あからさまにデブな私に対して「そんなことないよ」とか「言い過ぎ」とか言ってくる痩せた人種にはどう対応したらいいのか分かりません。腹立ちます。』









憎しみがすげぇ。

しかもこれ、実際は句読点ゼロ。

つまり息継ぎ無しのお便りでしたからね。

相当腹立っていたのでしょうか。落ち着いて…。



でも「そんなことないよって言われて腹立つ」って、痩せている人種側からしたらとんだとばっちりじゃないですか?


じゃあアナタは何を求めているのだ。


「私太ってるからさ~」に対しての正解なんてあってないようなものですし、

「そんなことない」という否定が腹立つと言うのなら

全肯定の「本当本当。見ててこっちが苦しいわ…でも当の本人はもっと苦しいよね。大丈夫?病院行く?」という返しだと納得できるんですか?


「そうそう、その解答待ってたんたよ~」ってならなくない?

「え…?これから私たちの殴り合いの喧嘩が始まる?」っていう予想しかつかなくない?


今のはちょっと極論でしたが、結局肯定されても腹立つんですよ。


さらに言えば「”そんなことないよ”待ち」が溢れかえっているこのご時世。

自分を下げる発言はすべて「”そんなことないよ”待ち」と認識され、感情のこもっていない死んだ「そんなことないよ」でねじ伏せられて終了します。


そもそも、本当に「そんなことないよ」と思っているわけがない。

え…?そんなことない?うるせえ。




ライブ中によくある「SAY HO~!」「HO~!」みたいなもんなんですよ。

そこになにも感情は乗っていない。

本当に「HO~!」と言いたくて言っているわけではなく、それが正しいレスポンスだから「HO~!」と言っているだけであって。

あとなんか盛り上がるし。



そんなコール&レスポンスよりも、もっと悪質なものが「”そんなことないよ”待ち」。

まずコールを見分けなければならない。



それを見分けた故の「そんなことないよ」というレスポンスなのに「腹立つ」は違う気がします。

何度も言いますが、デブに対し本気で「そんなことないよ」とは思っていません。

ただ、マナーだから。


じゃあもう、「そんなことないよ」という言葉を言わせないようにこちらが工夫するしかないです。




まず、なぜ「私デブだから」などを言いたいのか。

シンプルに痩せている人のアドバイスが欲しいのか、それともいじってほしいのか。

自分がデブだということを伝えたいだけなのか。



自分も痩せたいから、痩せている人の意見が聞きたい場合は「私は太っている」という自分けなし発言から始めてはいけない。


相手褒め発言から始めるのが良いと思います。

「スタイルが良いよね!食べ過ぎた日は次の日控えたりするの?」

などという、「あなたに痩せのコツを聞きたい」という相談のスタンスで行くべきです。



相談に乗ってくれる人は絶対に良いアドバイスをくれるし、会話がすぐに終了することはないはずです。


それで合間に「私太ってるから、やっぱ痩せてる人の意見すごくタメになる」と素直に言うのが良いのではないでしょうか。


そこで「あと3kg痩せたら綺麗になるよ」と言ってくれる人は言ってくれるし、それでも「そんなことないよ」と言ってくる人は言ってきます。


その場合の「そんなことないよ」は、本当に心がこもっているものかマニュアルとして「そんなことないよ機能」が埋め込まれているAIロボットかの二択なので、信用できなかったら水をかけて故障させるのが良いでしょう。




そして、もう一方のタイプ。

「別に痩せたくないし、ただデブとしていじられるための基盤を作りたい。」という人。



よく「自虐ネタに走りたいのに『そんなことないよ』と言われ会話が終了してしまいます。」という内容のお便りが来るので、これはかなり根深い問題だと伺えます。


これめっちゃ分かるわ~~~


タイミングと距離感を間違えると自虐ネタって本当にスベるし、みんなが本気で私の心のケアをしようと動き出してくれるんですよね。


すっごい優しいけど、違う。 笑ってくれ。


とても難しいし、ナイーブな問題です。


まず、いじり・いじられは双方のスキルが必須です。


いじられる方のスキルがあっても、いじる方のスキルが欠けていると空回りしてしまう。


いじられに行ったのに、いじられなくて「なんでいじってくれないの?謝って!」という喧嘩の発端になりかねませんからね。


なので最初から「私太ってるから」なんてぼんやりした自虐をかますのは、相手にかなりいじりスキルがなければ放ってはいけません。


もっと具体的に、分かりやすく!

「私のケツほんとデカい上に、最近変なデキモノできたせいでカバの顔そっくりなんだよね。見る?」

くらい言わないとダメですよ。カバには申し訳ないけど。



そうすれば相手はまず笑ってくれるし、「見ないわww」くらいのツッコミはしてくれるはずです。

これで超初級のソフトないじり・いじられ形態は完成されます。

まずはそこから始めましょう。



ぼんやりした自虐、または「デブ」という単語だけの規模が大きい自虐は相手を困らせてしまうので、確実に相手をウケさせることを目標にするのが大切だと思います。



それでもウケない場合はギャグセンスの問題なので、帰ってから一人反省会を開いてください。




そして最後に「自分は太っているということだけを紹介したい」という人は、壁にでも話しかけてください。



以上のように「そんなことないよ」と言う人に罪はないです。

一方的に腹を立たせるのではなく、言わせてしまう自分を見直してみるのもいいのではないでしょうか。





【結論】

「そんなことないよ」と言う側だって苦しいはずだ。

社交辞令で「そんなことないよ」を言うことが簡単なことだと思ってはいけません。

ただ、たまに本当に悪意のある「そんなことないよ」を放つ女がいるので、その場合は「さっきから気になってたけど、頭皮の匂い濃いね。」くらい言ってやって良いと思います。



さて、今日はここまでです。




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3月16日より
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みなさん是非買ってください。本当に。

どうぞよろしくお願いいたします。




(小林潤奈)