【あと1年】ポケベル、フロッピー…「平成の技術遺産」を勝手に選定してみた

2018/5/9 11:00 DJGB DJGB


ポケベルが鳴らなくて恋が待ちぼうけしているみなさんこんばんは、バブル時代研究家のDJGBです。

「平成」の終了まで、あと1年を切りました

思えばこの30年間、私たちの生活はずいぶん変わりました。象徴的なのは、スマホやインターネットに代表される、IT(情報通信技術)の進歩でしょう。

今日は、小渕さんが「平成」の額縁を掲げたころには確実に存在していた、しかし現在ではほとんど見かけることのなくなった「平成の技術遺産」候補たちを勝手に選定してみます。

●8cm CD用アダプター



今年で発売30周年を迎えた「8cm CD(シングルCD)」は、平成とともに去り行く技術の代表格。対応していないプレーヤーで再生する時にはこのアダプターを取り付ける必要がありました。


●8cm CD専用 ディスクマン


88年にはソニーが8cm CDのサイズにあわせたポータブルプレーヤー「Discman D-88」をリリースしています。12cm CDを再生する時にはディスクがはみ出るという前衛的なデザインでした。

ちなみに、8cm CDは真ん中で折るのが正解です。




●CDオートチェンジャー



iPodの誕生とともに失われたのが、「CDを変える」という行為です。カーステレオには必須の機能でした。

ま、このCDオートチェンジャーの出現によって、それ以前に存在した「オリジナルのカセットテープを作る」という行為も駆逐されたわけですが。


●ビデオデッキ用ヘッドクリーナー



一家に一本の必需品だったのが、ビデオデッキのヘッドを定期的にクリーニングするテープ型クリーナーでした。そのまま使う「乾式」と、使用前に薬品を数滴しみ込ませる湿式がありました。

今やリモコンの「巻き戻し」ボタンも「早戻し」ボタンになる時代です。


●ビデオドラッグ


バブル期、カウチポテト族の間で不思議なビデオが流行しました。ひたすら意味のないサイケデリックな映像と音楽が流れるビデオ、その名も“ビデオドラッグ”。結局これ、本当にトリップできたんでしょうか。


●留守番電話・家庭用FAX



平成元年、コードレス留守番電話は一人暮らしの若者のステータスでした。さらにワープロとFAXがあれば、パーティの幹事はお任せです。


留守電といえば、この小さなテープ。妙なカッコよさがありました。


なにがすごいかって、パナソニックさんのサポート体制。

SMAPがいなくなった現代でも、「おたっくす」専用の感熱紙の販売は続いています。


●フロッピーディスク



かつては何枚あっても足りなかったフロッピーディスク。8インチ、5インチはおろか、3.5インチすら目にすることが少なくなりました。1枚のディスクに入るのは1.44MB。iPhoneで撮影した写真1枚も入らない容量です。

すでに職場では、このようなやり取りが当たり前の風景になりつつあるようです。



●ポケットベル



最後は90年代を象徴するコミュニケーションツール、ポケベルです。ポケベルそのものは60年代から存在しましたが、平成に入り若者向けの訴求がスタート。90年代には中高生の必須アイテムとなりました。

国武万里の主題歌もヒットしたドラマ「ポケベルが鳴らなくて」は93年のこと。




■30年前の改元時は、○○○屋がもうかった

89年2月24日に挙行された昭和天皇の「大喪の礼」。テレビは全局が2日間にわたる特別番組を編成し、CMも自粛。デパートなども軒並み休業となるなか、唯一賑わいを見せていたのが、レンタルビデオ店でした。ふだんは誰も手を伸ばさないような映画まですべて貸出中、売り上げは平常時の4~5倍にもなったと言われます。

昨年から今年にかけ、そのレンタルビデオ店が、全国で相次いで閉店しています。

長年レンタルビデオ業界をけん引してきた最大手のTSUTAYAも、昨年1年で70店舗の閉店・閉店予定を公表。業態転換を加速しています。平成のはじまりににぎわった業態が、平成の終わりとともに消えゆくのは、なんとも象徴的です。

まもなく平成が終わり、新しい時代が始まります。

一世を風靡したガジェットたちが消えゆくのは寂しい気もしますが、その記憶だけでもしっかり語り継いでゆきたいものですね。でもあんまり語りすぎると老害認定されちゃうから気を付けて!

(バブル時代研究家DJGB)