お・ま・え・にZOKKON命…80年代アベックの「ファンシー絵みやげ」(1/2)
■ ファンシー絵みやげにおけるカップルもの
ファンシー絵みやげにおいては、男女それぞれをターゲットにするため、現在でもトイレのサインで使われるような青や緑、赤やピンクといった「男子向け」「女子向け」カラーリングの2パターン展開や、男女のキャラクターが並んだカップルものが多くあります。
↑兵庫県・姫路城の月型キーホルダー。男子は青、女子はピンクというカラーバリエーション展開がされている。
↑広島県・宮島のキーホルダー。明確にカップルとなっていなくても、男女が並んだイラストが定番。
特に男女のキャラクターが並んだものは、カップルが記念で買うだけでなく、男子も女子も両方が感情移入できる商品でした。以前紹介した「温泉モチーフのファンシー絵みやげに混浴が多い」というのと同じ理由です。
↑前回紹介した岩手県・花巻温泉郷のキーホルダー。こちらも2色展開。
そんな中でも、これは完全にカップルしか買えない…といった、完全にカップルを狙った商品に、鍵穴キーホルダーがあります。今回はそれらを振り返りたいと思います。
■ キーホルダーに多い鍵型
まずキーホルダーは、和製英語ですが、その名の通り家のカギや自転車のカギなどをなくさないように、また持ちやすいようにするための存在でした。そのため、まさにカギそのものをモチーフにした鍵型のキーホルダーというのも多くあります。
↑鍵型キーホルダーたち。星形の鍵が多い。いずれもイラストは男女のカップルになっている。
さらに鍵穴というパターンがあります。
半分のハートを男女のカップルで別々に持つというアイテムが「懐かし昭和カップルあるある」的に言われることがありますが、ファンシー絵みやげにはほとんど存在せず、多数がこの鍵穴パターンなのです。
それがこちらです。
Doki Doki!
あなたのカギで
My Heart あけて!
ハート形に鍵の形の穴。
そういった意味でも、どう考えてもここにピッタリの鍵の商品が存在するに違いないと思い「一生を賭して、日本のどこかに眠るこれにピッタリの鍵を探し出すぞ!」と心に強く誓いました。
鍵穴と鍵というのは、非常に暗喩的な表現ですね。
ファンシー絵みやげにはライトな性的意匠が多いので、暗喩の可能性が高いでしょう。