雨の日の彫刻は別人?悪天候こそ屋外アートに注目しよう!

2018/4/23 20:00 明菜 明菜

突然ですが、なぞなぞです。
晴れの日も楽しめて、雨の日も楽しめるもの、な〜んだ?


こんにちは、宮内庁を「みやうちちょう」と読んで、生き恥を晒す美術ブロガー明菜です。
クイズは苦手です。

さて、なぞなぞの答えは、もちろん「美術館」ですね!「博物館」も正解です。
先日も雨が降りしきっていましたが、上野の国立西洋美術館に行きました。

そこで、凄い発見をしてしまったのです!
見てください、この「考える人」の比較検証画像を!!

オーギュスト・ロダン「考える人(拡大作)」国立西洋美術館

えー!同じ像とは思えないですね!
晴れの日と雨の日とで、屋外の彫刻の表情が全然違う!
「考える人」が何について悩んでいるのか、天気によって違うように感じませんか?

晴れの日はちょっとした考え事をしているように見えます。
「今日の晩ごはん、何にしようかなー。またカレーで良いかなー。でも、おとといもカレーだったなー」程度。

しかし、雨の日はとても深刻!!
「まさか、楽○カードの審査に落ちるなんて…」ってくらい立ち直れない深い悩みに見えませんか!?

同じ作品なのに、天気によって全然違って見える!
これは凄い発見をしてしまいましたね!


「考える人」を屋外に展示しているのは、国立西洋美術館です。
フランス人建築家ル・コルビュジエの設計した建物で、2016年には世界遺産に登録されて超絶話題になりました。
入り口前の開けた前庭には、「考える人」を始め、主にロダンの彫刻作品が展示されています。

他にもロダンの彫刻が展示されているんですねー。
それでは、他の作品は天気によってどう変わるのでしょうか?
早速、検証してみたいと思います!
まずは「カレーの市民」から。

オーギュスト・ロダン「カレーの市民」国立西洋美術館

青空の下で、みんな揃って俯いちゃって…
こんな良いお天気の日に、一体何が悲しいのでしょうか。
「あぁ、日の光を浴びると砂になってしまう…!」とか?
吸血鬼かっ!

オーギュスト・ロダン「カレーの市民」国立西洋美術館

対して、こちらが雨の日のカレーの市民。
おおー!深刻!!
「ノストラダムスの大予言が、今さら実現するとは…!」と悩んでいるようです。
陽光を遮る厚い雲と、容赦なく叩きつけられる雨のおかげで、状況の深刻さがより伝わるようになりましたねー。

もう1つ見てみましょう。
次は「地獄の門」です。

オーギュスト・ロダン「地獄の門」国立西洋美術館

晴れの日はこんな感じです。
地獄がこんなに明るくて良いのか!?
全く悲壮感がありませんよね。
これでは、ただの「門」です。
パタパタと見境なく開きそうな、チャラい門ですよ。

オーギュスト・ロダン「地獄の門」国立西洋美術館

翻って、雨の日の重厚感!!
もはや硫酸でも降り注いでいるかのような不幸感です。
これこそ地獄にふさわしい門です!
開くときの音は「ギィ、ギィ、ギィ、ガガガガガッ!」ですね。
ベスト・オブ・地獄の門です。

「カレーの市民」の一部分

というわけで、まとめると「天気によって解釈が変わるの、ぶち楽しい!」となりますね。
どんなに崇高な芸術作品でも、解釈は見る人の自由です。
まして天気によって見方がコロコロ変わるパブリックアート…これは楽しい!

西洋美術館の前庭には、まだまだ他にも彫刻があります。
が、そろそろ文字数の限界が…!
好評だったら第二弾やりますので、拡散プリーズ!
センキュー・ベリー・マッチ・フォー・ユア・拡散!

国立西洋美術館は、JR上野駅の公園口からたったの1分のところにあります!
常設展では、ルネサンスから20世紀初頭までの作品を展示しています。
開催中の展覧会「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」は2018年5月27日(日)まで。

国立西洋美術館
■開館時間
開館時間 9:30~17:30
金曜・土曜日 9:30~21:00
ただし、時間延長期間は、9:30~22:00

■休館日
毎週月曜日
※ただし、月曜日が祝日又は祝日の振替休日となる場合は開館し、翌日の火曜日が休館
※年末年始(12月28日~翌年1月1日)
その他、臨時に開館・休館することあり

■住所
〒110-0007 東京都台東区上野公園7番7号

■公式Webサイト
http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html