「エロい歌詞読み上げて…」ボーカル教室で出会った不思議な人々

2018/2/8 18:00 西園寺C子 西園寺C子




西園寺C子。(さいおんじしいこ)
30歳。女。独身。
なぜか"変わった人や事件"に遭遇する事が多い人生を歩んでいます。

本連載では、私を取り巻く珍事や性癖などについて書いてみることになりました。
どうぞよろしくお願いします。








こんにちは。西園寺です。
きょうは、ボーカル教室でインストラクターとして働いていた時の事を思い出しながら書きます。







東京に来てすぐの頃、ボーカルのインストラクターとしてアルバイトを始めた。


それまで私は飲食店のバイトしかした事がなかったから、めちゃめちゃ大変だった。

なにが大変って、そもそも人見知り、、、!
まずは、コミュニケーションを取るのも大変だった。


シフトに入ってる時間は、無料体験レッスンがランダムに組み込まれていく。
人気のある先生は、全時間、普通のレッスンで埋まっていたりするから、新人はシフトのほとんどが無料体験レッスンを受け持つことになる。


わたしが働いていた教室では、アニソンやヴィジュアル系が好きな人が多かったから、わたしがこれまでほぼ通ってこなかったジャンルを勉強しないといけなかった。




無料体験レッスンにやっとほんの少し慣れてきた頃。
体験に来てくれたほとんどの人が自分の生徒になってくれていた。
しかし、わたしの生徒になる人は、どういうわけか、割と変わった人が多かった。




大学に合格し、東京で1人暮らしを始めたA君は、
大学デビューでカラオケに行って、そこで失敗するといけないから、という理由でスクールに入った。

わたしは彼のことをめちゃめちゃ覚えている。
たぶん、一生覚えてる。


最初の頃、A君はめちゃめちゃシャイな生徒だった。
でも、レッスンを始めてから自分の事をたくさん話してくれるようになった。


A君の家はお金持ちで、お金はたくさんあるからバンバンお小遣いをくれる。
そのお小遣いでレッスンに来ていたのだが、レッスン時間が月4時間→8時間→16時間とどんどん増えていった。
彼いわく「話し相手が欲しい」


わたしは、週二回、2時間ずつ、彼と会う。
そんな時、ふと彼に言われた。

A君「俺、ゴールドカードになった」
西園寺「クレジット?すごいなー。」
A君「いや、違う。風俗。」
西園寺「・・・(絶句☆)」







レッスンの日のA君のスケジュールは、ほとんど風俗→ボイトレというコースだったようで、言わなくてもいいのに毎回その事をわたしに報告してくれた。


A君「きょうは風俗行って抜いてきたからスッキリ!いっぱい歌えるよー☆」
西園寺「・・・今日のレッスンは、マイクなしでやりましょう」

というような会話が日常茶飯事で繰り広げられていた。



A君に関しては、他にもこんな出来事があった。

夏休みに入ったある日、彼が受付で待っていた。
西園寺「A君、おはよー!」



ん・・・?
顔を見るとしっかりした一重まぶただったA君の目元に尋常じゃない違和感。



西園寺「アイプチした?」
A君「・・・」
※アイプチ...まぶたに糊をつけて二重まぶたにする道具



教室に入るとA君は激怒。
A君「あんな事恥ずかしいから受付でいわないでよ!」
西園寺「ごめんごめん!デリカシーなかったね。でもアイプチぐらい、みんなやった事あるよ。」
A君「違う。整形した。どう?イケメン?」




その後、A君は鼻とアゴもやろうとしていて、お金の使い方について、一度真剣に話した記憶がある。
(その結果もう一ヶ所いじってたけど)


今思うと、わたしがフレンドリーに接し過ぎたため、A君からはちょっとナメられていたのだと思う。

距離の取り方が分からなくて、なかなか先生っぽくなれなかった。
でも、なんだかんだでかわいい生徒って思ってたよ。
元気にしてるかなー。

何回も何回も繰り返し練習したJanne Da Arcの「ヴァンパイア」は、今でも覚えてるよ。





・・Janne Da Arcといえば、ボーカルのyasuさんをものすごく崇拝しているおじさんも、わたしの生徒の1人だった。

おじさんの見た目は、THE 虎舞竜の高橋ジョージ風。

50分のレッスンの内訳は、
ストレッチ(10分)→発声練習(20分)→課題曲(生徒さんの好きな曲)練習(20分)という感じ。


このおじさんも割とシャイだったので、わたしは人見知りながらも、レッスンの合間にたくさん話をし、おじさんを楽しくさせようと頑張っていた。


その結果、おじさんの心を開き過ぎてしまい、離婚や過去の病気の事など、パーソナルな過去の話を引き出してしまった事もあったが、いつも楽しくレッスンに来てくれていた。


Janne Da Arcはビジュアル系のロックバンドで、めちゃめちゃファンが多い事、
ボーカルのyasuさんがカリスマ的存在で、ライブ中に気絶した女性ファンもいる事、
いまはAcid Black Cherryというバンドでボーカルをしている事、
などをおじさんから教えてもらった。



yasuさんの歌詞は、時にあからさまなエロの表現があって、それがまたカッコいい、という事もこのおじさんから聞いていた。


ある日、Acid Black Cherryの曲を練習していると...

yasuおじさん「この曲めっちゃすごいんですよ」
西園寺「カッコいいですよね」

yasuおじさん「じゃなくて、歌詞です。歌詞、めちゃめちゃ、エロいんです。先生、口に出して読んでみてもらえませんか?」
西園寺「・・・」







曲名は忘れてしまったが、なかなかハードな内容だった事は覚えてる。

お、これ、セクハラやな?と思いながら、関西のイントネーションで
「うまく歌えたら読んであげますよー!まだまだ、無理ですけどね!笑」
と切り返すと、おじさんも悪い気はしなかったようで、事なきをえた。




色んな人に出会い、たくさん経験させてもらったボーカルインストラクターというお仕事。

結局数年後、わたしのライブ活動が増えたこともあり、固定の時間でレッスンを受けたい人に迷惑をかけてしまう為、気がかりを残しながらもボーカルスクールを辞めてしまった。

印象に残った出来事はたくさんあるので、機会があればまた書いてみようと思う。



西園寺C子



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