岡崎京子原作映画『リバーズ・エッジ』にCharaの娘SUMIRE出演! 90年代JKの再現性がスゴい

2017/12/14 15:30 星子 星子





シンガーソングライターCHARA(49)と俳優の浅野忠信(44)の娘でモデルのSUMIRE(22)が、岡崎京子原作のマンガを映画化した『リバース・エッジ』に出演することが公表され話題になった。



沢尻エリカ主演で話題になった『ヘルタースケルター』などの原作としても有名な漫画家岡崎京子。



カリスマ的人気を誇る彼女の代表作とも言われる『リバース・エッジ』は1993~94年にテーィンファッション雑誌『CUTiE』(宝島社刊)で連載されていた。熱狂的ファンも多い作品なだけに、映画化は難しいとも言われてきた。



今回、満を持して行定勲監督のメガホンをとり、予告映像が公開されたが、その再現性の高さも注目されている。



ロストジェネレーションど真ん中の90年代前高校生の空虚で無機質な空気感を肌で感じる映像は秀逸。



主役の、ドライな性格の女子高生若草ハルナ役に二階堂ふみ、大人っぽく冷めた性格のゲイの美少年山田一郎役に吉沢亮。拒食症の人気モデル吉川こずえ役にSUMIREがキャスティングされており、ハマり役と評判が高い。



『リバーズ・エッジ』は、同じく岡崎京子原作のマンガ『ヘルター・スケルター』の世界と微妙に繋がっている。蜷川実花監督の映画『ヘルター・スケルター』で水原希子が演じたモデルの「吉川こずえ」を、本作ではSUMIREが演じる。



『リバース・エッジ』単行本が発売された1994年。まさに『CUTiE』読者のカリスマ的存在だった歌手のCharaは、映画『PiCNiC』(岩井俊二)の撮影で浅野忠信と出会い、交際を始めている。当時最先端のおしゃれカップルとして羨望の眼差しを一身に浴びていた両親のもとに生まれたのが、1995年生まれのSUMIREだ。



ちなみに、当時の女性向けファッション雑誌を見てみると、Charaと浅野と並ぶ「おしゃれカップル」と呼ばれていたのは、小泉今日子と永瀬正敏、いしだ壱成と坂井真紀という組み合わせだ。3組とも破局してしまったが、Charaと浅野のみ婚姻期間中に2人の子供をもうけている。



Chara似、と言われることが多い彼女だが、最近のインスタグラムを覗いてみると、浅野忠信によく似た面差しの写真も見て取れる。



2010年代に入りモード系のファッション雑誌が減り、エンタメ性の高い雑誌が生き残っている。そんな影響もあってか、モデル業界も「モグラ女子」などアイドルと兼業するタイプが増えてきた。男性ウケ優先のかわいらしい女の子が増加するにつれ、かつてファッション雑誌を彩ったモード系モデルは少数派になりつつある。



SUMIREは、『CUTiE』(宝島社)はもちろん、『Olive』(マガジンハウス)や、『Zipper』(祥伝社)などのティーンファッション誌全盛期のモデルを彷彿する個性的な美貌の持ち主だ。それでいて、近未来的なミステリアスさも持ち合わている。



1995年生まれのSUMIREだけでなく、1994年生まれの二階堂ふみ(24)や、吉沢亮(23)などいずれも『リバース・エッジ』連載当時に生まれた「90年代ベビー」。連載当時主人公と同年齢だった人々は、現在アラフォーに突入している。主要キャラを演じる若手俳優陣が魅力的な本作は、リアルタイムのファンだけでなく「失われた10年」と呼ばれる90年代のファッションや文化に興味のある全世代から注目されている。

(星野小春)