川崎貴子×桃山商事「働き女子に捧ぐ!恋愛お悩みサミット2017」トークイベントレポート

2017/10/19 14:00 柚月裕実 柚月裕実


「男は上下関係を気にするもの」、「“彼女”という肩書きが欲しい」ーー女性はもちろん、男性にとっても参考になるトークがつまったイベント、『川崎貴子×桃山商事「働き女子に捧ぐ!恋愛お悩みサミット2017」』が下北沢のB&Bで行われた。



左から桃山商事森田専務、清田代表、川崎貴子氏


■「働き女子に捧ぐ!恋愛お悩みサミット2017」

今回のイベントは、恋バナ収集ユニット桃山商事(清田代表と森田専務)が「日経ウーマンオンライン」で連載中のコラムを収録した『生き抜くための恋愛相談』(イースト・プレス)の刊行を記念して行われ、ゲストには女性に特化した人材紹介などを行うジョヤンテの創設者で、現在はリントスの川崎貴子代表が登壇。自身の乳がん体験を綴った新刊『我がおっぱいに未練なし』(大和書房/9月23日発売)など多数の著書の他、働く女性のための婚活サービス「キャリ婚」を運営するなど、心強い女性の味方と共にトークイベントがスタート。

清田代表(以下、清田):川崎さんの著書の中で、恋愛と結婚をテーマに書かれた『愛は技術─何度失敗しても女は幸せになれる。』、『モテと非モテの境界線』の2冊を中心に、お互いの著書を読んだ感想から。

川崎貴子(以下、川崎):『モテと非モテの境界線』は「現代ビジネス」で人生相談連載を書籍化したものですが、私は職業柄女性にしか興味がなかったし、二村さん(AV監督)も女性にしか興味がないから男性の人生相談は大変だったんです。はじめは二村さんのテンションが低くて(笑)でも途中から「やっぱり男の人たちも幸せにならなきゃダメだよね」って改心して、二村さんのテンションと共にPV数もあがっていきました。

清田:この『モテと非モテの境界線』に登場する男性が何かとヤバいんですよね。佐々木希みたいな顔の子じゃないと嫌だと言っている童貞男性とか、ちょっとロリコンみたいな40代の潔癖症の男性とか……。

森田専務(以下、森田):あと、自分はそんなに年収高くないけど、結婚相手の女性には専業主婦になって欲しいとか。

清田:ここに登場する男性たちは、わりと古臭いジェンダー観を思いっきり内面化している。男は引っ張っていく立場で、女はやさしくて、かわいくて、僕だけを見ていてくれて、家庭を守ってくれて……という男にとって都合の良い部分をすべてくっつけたような女性を理想像としてイメージしていて。

川崎:そうなんですよね。対談が終わったあとに、まず比喩じゃない“リアル童貞”がこれだけいたことに驚きました。童貞じゃない人ももちろんいましたが、みな女性のことを知らなすぎるんです。一方で、婚活女性たちの話を聞くと、出会い系では既婚者やヤリチンが横行・跋扈している。これでは、女性たちが真面目に婚活してもマッチングしないと思ったんですよ。それが「キャリ婚」をつくる原動力になったんです。

森田:キャリ婚は通常のマッチングサイトとは真逆の発想で設計されていて、そこでは男性が無料、女性が有料で、アプローチも女性からしかできないシステムになっているんですよね。ここに集まるのは共働き志向の男女で、男性には独身証明書の提出を求め、川崎さんたちが直接面接をした上で登録の可否を決めているという……かなり画期的なサービスだと思いました。

川崎:2017年の1月にスタートしたんですが、登録者の1/4がマッチングしています。

清田:桃山商事では女の人からひたすら恋愛のお悩みを聞くという活動をしているんですが、そこにくる女性たちがみんな口を揃えて言うのが「いい男がいない」ということで。もうみんな念仏のように唱えているわけですが、川崎さんの本を読むと、そういう女性たちが見ているのはこういう景色なんだって、ものすごくリアルに感じます。もっとも、男性である我々にとってまったく他人事じゃないので笑えないんですが……。

森田:『モテと非モテの境界線』の中ですごいと思ったのが、明らかにダメな男子であっても、決して安易にダメ出しをしないところ。ダメだとわかっているのは伝わるんですが、そこで相手に気づいてもらえるような働きかけをしていて、「こうだったらどう?」とか「あなたがこういう立場だったらどう思う?」とか、一回彼らの目線に立った上でアドバイスをしていく。根底には「ちゃんと自分で考えましょう」という哲学があって、そこがすごく興味深かったです。

清田:その人たちなりの論理を一旦聞く、その姿勢が優しいし真摯だなって思いました。

川崎:現代社会に生きるリアルな男性像を知らなければ、女性たちにどういう男性がいいよってことも言えないので、私としては貴重な経験だと思って臨みました。でもみんな頑なで、僕は変わらない、僕らは変わらなくていい、だけど素晴らしい女の子が空から降ってきて欲しい……っていう摩訶不思議な願望を持っていた(笑)。

清田:顔が佐々木希で、巨乳で優しくて、俺のことを無条件で愛してくれる女の子が空から降ってくる。そして俺の帰りが遅くても文句を言わないし、いつも美味しい夕飯を作って待っててくれる。浮気もしない、高収入も望まない……みたいな女の子を(笑)。

川崎:しかも、「仕事中には絶対に連絡してこないでね。」っていう……もう、グーパンチですよね(笑)

森田:一方『愛は技術』のほうは、徹底して“女性の能動性”の重要さを訴えていますよね。上から目線ではなく、女性をリードしていくような伝え方で。一般的な恋愛本であればマニュアルやノウハウを提示するというアプローチが多いと思いますが、『愛は技術』ではプロセスが重視されていて、「どうやったらそこへたどり着けるのか」という思考法にスポットを当てていたのが興味深かったです。


■女子の行動、ここがもったいない!

これまでの女性たちの相談やカウンセリングを通じ、一番もったいないと思ったのが「自尊心を失っていくこと」と川崎さん。婚活や恋愛で変な傷つき方をしたり振り回されたりして、それをリカバリーできずにいると生きていく力を失う人が多いという。

川崎:女性って本当はとても強いんですよ(笑)。それなのに、どんどん一人で傷ついて自分で自分を責めてしまうことが多いんです。それがチャレンジ精神を阻んだり、自分自身が幸せになれるって信じられなかったり。そういう「もったいない」を私は現場でいっぱい見てきました。

森田:確かに、つらい恋愛の経験によって自己肯定感を削られてしまっている人は多いですよね……。

川崎:結婚、出産、家庭を作っていくことに興味関心の高い女性の方から能動的に動いて、いい人がいたら自分からアプローチして、プロポーズなんか待ってないで「結婚しましょう」と言える関係をつくる。人生を“他人マター”にせず、自分の人生を切りひらいていける女性が増えるようにと思って書きました。自分の血まみれの失敗を折り込みながら(笑)。

多数の恋愛本があるなかでも、川崎さんの著書は現場での体験や自分の経験が盛り込まれていて、その「ゴリゴリの現場主義」の姿勢がカッコイイと清田さん。
本業であるキャリア支援での役目は「最終的には気づきを与え、間違っている方向から良い方向へシフトチェンジを図らせること」と川崎さん。言葉に力がないと説得できないため、借りた言葉ではなく血の滲んだ体験から出た自分の言葉を使いたいと話す。


■「受験型恋愛」をする女性が多い

清田:川崎さんは「自分からアクションを起こそう」というメッセージを様々なところで書かれていますが、能動性や主体性のススメは、『生き抜くための恋愛相談』の中でも最終的な解決策として提示しています。ただ……これって理屈では理解できていても、「さあ能動的になるぞ!」って言ってなれるものでもないじゃないですか。失敗した経験とか、溺れた経験とか、現場で実体験を積んで何度も何度も転ばないと身につかないものではないか思うのですが、どうでしょう?

川崎:恋愛で転んだり事故にあったりしたときに、どういう状態だったら自分が一番納得できてリカバリーができるかが大事だと思っています。だって、人のせいでもらい事故って一番ムカつきません?

森田:確かにそうですよね。

川崎:自分が選んだんだ、だから失敗したんだ、次こそは失敗しないぞ!っていうのが一番気持ちいい。能動的にやっていれば、誰かに騙されたとか、誰かにくっついていったらこんな被害に遭った、がなくなる。主体的にやっていくと納得できることばかりなんです。たとえ転んでも、どんどん転び方がうまくなるので大したことないんですよ。

清田:なるほど。

川崎:転び方がうまくなっていくと、どんどん自分の人生の手綱って手放せなくなるんですよ。それは訓練でできるようになることです。

清田:訓練を積むって泥臭いメッセージかもしれないですけど、やっぱり大事ですね。そしてそれは男性にも言えることだと思います。

川崎:転びたくないと思いすぎていると、自分の人生の手綱は誰かに握られちゃいますからね。

子育てにたとえるとわかりやすいと川崎さん。子供が転ばないように障害物を排除する「カーリングママ」を例に、転ばないように失敗しないように自分を育てちゃダメとアドバイス。

清田:我々の本でも「受験型恋愛」という言葉を使っているんですけど、相談者さんの中には、恋愛をまるで受験のように捉えている人が多かったんです。例えば「付き合う」とか「結婚する」を大学受験における“合格”のように目標設定して、そこに至るまでの道筋やカリキュラムを誰かに与えてもらい、一生懸命がんばります!というタイプの女性が思いのほか多い。すごく真面目で本当にやる気はあるし、与えられた課題はこなす気は満々。だけど、それって目標やプロセスを外部に与えてもらうという発想で、答えは“自分の中”ではなく“自分の外”にあると考えている。それをとにかく教えて欲しいと相談される。自分を常に「間違っている側」に置いてしまっている人が多いように感じます。

森田:「正解は一個しかない」と考えているところも受験生みたいなんだよね。でも、この受験型恋愛とは対照的な学習法として、「アクティブラーニング」という言葉があるじゃないですか。

清田:バズワード(笑)。

森田:アクティブラーニングってまさに主体性を大事にする勉強法で、学び方が大事だといわれているんです。川崎さんの著書を読みながら、そんなことを感じました。

清田:転んで失敗して学ぶっていうのがアクティブラーニング。

森田:川崎さんのメッセージには、出口はひとつじゃないというか、ゴールは幸せになることであり、恋愛や結婚がゴールじゃないっていうのが大前提としてありますよね。

川崎:そうですね。清田さんがおっしゃっていたように、答えは“自分の中”にあるということを気づいて欲しいと思って書きました。

昨年、乳がんを経験した川崎さん。先生と生存率やステージについて話すなかで死と向き合った。会社が倒産しても離婚してもリカバリーはできる、でも、まだ子供が小さいのにご自身が死んでしまったらリカバリーできないと気づかされたそう。そんな体験を新刊『我がおっぱいに未練なし』でつづっている。

川崎:もっとも得た教訓としては「人生は有限」だという当たり前のことでした。40そこそこだとまだ死なないと思っているんです。乳がんをきっかけに時間というものはなんて大事なんだろうと気づいた。それだったら自分の幸せが結婚じゃないとしたらもっと違うことに時間を使いたい。結婚したいならばどういう人が理想か、それは親の理想じゃない自分の芯からの思いを深堀りして欲しいと思いました。みなさんもあと5年と考えたらいろいろ決まりそうだと思いませんか?

清田:自分にはまだまだ死を語る言葉も経験もありませんが、『我がおっぱいに未練なし』の元になった連載を読んで、「人生は有限」という事実を見つめ直すことは本当に大切だなと感じました。人生は一度きりだからこそ、仕事も生活も人間関係も、できるだけ納得のいく選択をしていきたいというか。川崎さんの本にはまったく悲壮感がなくて、乳がん克服を“プロジェクト”として捉えて乗り越えようって姿勢が最高にカッコ良かったです。


■「なんで私じゃダメなの?」に答える

16年間で1000人以上の女性たちからお悩みを聞いてきた桃山商事。とくにアラサー女性から寄せられた悩みは4つジャンルに大別できると考え、それが『生き抜くための恋愛相談』の章立てにつながっている。ここでは第1章の「なんで私じゃダメなの?」をテーマにトークが展開。

森田:片想いであったり、セフレのような関係になっていて、「どうして恋人になれないのか」というモヤモヤを抱えている人が多いんですよね。

清田:愛想良くしてくれるんだけど、積極的に誘うと返信が来なくなる曖昧な男子にモヤモヤとか……そういう悩みも寄せられます。

片想いに加えて、男女の関係は成立しているはずなのに実りそうで実らない恋愛。「なんで私じゃダメなの?」問題に川崎さんが答える。

川崎:そもそも、ターゲットを間違えているケースも多いんです。自分の中に幸せの種はあるよね、自分の中にこうやったら本当は幸せになれるのがわかるよねっていうのをほじくるまでに外部要因に影響される。例えば、隣に座ったら肩に手をまわされたとか、あそび慣れてる人にちょっと火をつけられちゃったとか。それで恋をした気になって、不安定でドキドキするのが恋愛だと思ってしまう。

清田:勘違いしてしまう。

川崎:そうすると対等に付き合いたいにも関わらず、自ら下手に出て尽くしたり、セフレを受け入れたり。最初から「私を都合よく扱って」宣言してしまうケースもすごく多い。それって元々男性とパートナーシップを持って幸せになりたいと思っていることからは全く逸脱している。ドキドキしたからその人が好き、でも自分の幸せはこっち、とわかっていながら「ドキドキしない人はつまんない人」になっちゃうんですよ。「ドキドキ」だけにかどわかされると自分の幸せが解らなくなるんですね。敵は反射で肩に手を回すだけなんですが。そして、この本にも「セフレからならいいよ」っていう男が出てくるんですよね。一回叩きつけていいですか(笑)。

後半開始3分ほどでズバッと斬りこむ川崎さん。会場からも笑いがこぼれる。

清田:ヤバいですよね……告白してきた相手に対して「セフレからならいいよ」って。

森田:「から」ってなんだよって話ですよね。

川崎:もしこんな男がいたら、友達としてどうですか? 「お前最低なヤツだな」って言いますよね?

清田:そうですね……。

川崎:結婚って最終的に親友になることなんですよ。はじめはアモーレだジュテームだって言い合っていたけど(笑)。いろんな荒波を二人で乗り越えて「がんばったな」、「がんばったよね」ってお互いのグッジョブを称え合う。そんな戦友になれるのが夫婦の最終形態だと思うんですけど、「セフレからならいいよ」って最初から搾取の匂いがするじゃないですか。

森田:まさにそうですよね。「から」というのはその先に「恋人がある」ってことを匂わせる言葉ですが、付き合う意思があることを漂わせて実際は肉体関係だけを搾取しようとしている。

川崎:おまけに、「彼女になれるかも」という一縷の望みにかけて、もしかたらそのルートから彼女に昇格できるかもしれないっていう女心まで同時に搾取されてしまう。でも、それは彼女にも問題があって、こんなセリフ吐かれた途端に「お前、最低なやつだな!」と背を向けなければいけないんです。どんなに恋心に酔っぱらっていても、そこは自分に往復ビンタをして目を覚ましていただいて、目の前の男は本当にいいヤツなのか? 自分のパートナーであり、親友になれる男なのかどうかを見極めて欲しいです。

森田:こうした悩みを聞くときに、答えと動き方を求められることが多いんです。「私の何が悪かったのか」「どこが失敗だったか」と、女性たちはなぜか自責的に考えていて。もちろん、彼はどう思っているのかとか、そういう答えを期待されていることはわかるんですけど、我々はその彼本人ではないので、究極的にはわからない。同じ男性として彼の心中を想像することはできるんですが、どこまで行っても推測でしかない。

川崎:相手男性の心理や意図を知りたくなる気持ちは痛いほどわかるけど、「セフレからならいいよ」なんてナメたことを言われたときは、「あ゛?」って返さなきゃダメだと思うんです。地底のさらに底の方から響くような声で「いま何て言った?」って。

清田:地底の底から!

森田:違和感を感じたらすぐに(笑)。

川崎:お前は自分のことを好いてる人間に対してそんなことを言う男なのかって、ちゃんと伝える。そうじゃないと彼女の自尊心も傷つく。

理不尽な発言には瞬時に言葉をかえせるよう、普段から練習しておくことも大切だと川崎さん。

川崎:言ったあとに「あ、ごめんなさい心の声が」ってとぼければ大丈夫です(笑)。

森田:一発かましとくのは大事っていう。

清田:かましは必要ですね。好きな男性とセフレになっているのか、それとも、セフレ関係の苦しさがまずあって、そんな中でも時々優しくされて喜んだりして、それで好きという気持ちが育っていくのか……。いずれにせよ苦しい恋愛の中で、彼女たちは何をもって「好き」と思っているのか、順番はわからないんですけど……どちらにしても相手の下に自ら潜り込んでしまうのはよくないと思います。以前相談に来た女性は、「彼女という肩書きが欲しい」と衝撃的なことを言っていました。「肩書きが欲しい」って……ものすごくへりくだった言い方じゃないですか。とにかく自分は下で、選ばれる・与えられる側に置いてしまっている。

川崎:そうですね。でも厳しい言い方をすれば、それは弱者のフリをした、非常に“お客様”的な立ち位置ですよね。相手に全部を委ねて、でも自分は受け入れられないかもしれないという状況を作り出している。それは不幸せ方面に行くひとつなんですよね。

森田:なるほど、お客様意識って、主体的ではなく受け身の態度ですもんね。

怖い女になることではなく不必要に相手の下に入らないことが大切だと登壇者の3人。無意識的にこうした行動をとってしまう女性も多いのでは?


■男性にありがちなコミュニケーションの特徴

川崎:男性って大きく括ってしまうとあれですが、上下関係を気にする人が多いですよね。部長なのか課長なのか、俺より年収が上なのか下なのか。この女性は自分よりも経験値が上なのか下なのか。男性はそれを嗅ぎ分けてからコミュニケーションを取る傾向が女性より顕著なんです。自分の位置はどこなのかをすごく気にする。だから自分からへりくだってしまうと、彼らは確実にその相手を下に見てくる。

清田:そうですよね……。

川崎:どんな人間関係でもその力学ってあると思うんですけど、自分の下にいる人って魅力的に見えない。ただ、男性は特に位置関係を気にするので……“部長代理”なんて肩書きまである。それほど肩書きを大事に思っているんですよね。だから、わざわざ私はあなたの下にいる人ですって証明したら下克上はない。非常に不利な手です。

森田:男性的には上下を気にするというマインドがあって、そこへ自ら下に潜り込むことは、つまり自分で恋愛成就の可能性を下げる行為に等しい。

川崎:もしかしたら本人の中にはセフレから彼女になれるかも、っていう希望からそういう関係になろうと思っているかもしれません。

森田:それこそ“昇格”や“肩書き”ですよね。

川崎:という名の蟻地獄。それは真逆の行為で、ガツンってやらなきゃ。あなたの言ってることはそれくらいおかしいことなんですよ、真顔で「正気か?」と返せるくらい強く出ないと。

清田:そうですね。そうなれば「なんで私じゃダメなの?」っていう思いもなくなるような気がします。


丁寧な分析とアドバイスに、大きく頷きながら聞き入る会場。
自分の中にある無意識のうちに刷り込まれていた“女はこうあるべき像”が浮き彫りになったり、奥ゆかしさを履き違えていたことに気がついたりと発見の連続。はじめから相手の下に入らないというスタンスを見直すだけでも関係が変わりそうだ。



【登壇者プロフィール】
桃山商事
清田隆之(代表)と森田雄飛(専務)による恋バナ収集ユニット。2001年結成。恋愛の悩みに耳を傾ける「失恋ホスト」を始め、これまで1000人以上の男女から見聞きした話をコラムやラジオで紹介している。「日経ウーマンオンライン」で連載している恋愛相談が人気を博すほか、『anan』『Numero TOKYO』『FRaU』『毎日小学生新聞』『精神看護』など、幅広いメディアに寄稿。著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)、清田名義の著書に『大学1年生の歩き方』(左右社/トミヤマユキコとの共著)がある。
Twitter:@momoyama_radio
公式サイト:http://momoyama-shoji.com/


川崎貴子
1972年埼玉県出身。リントス株式会社代表取締役。1997年に株式会社ジョヤンテを設立し、女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活用コンサルティング事業を展開。1万人以上の女性をフォローしてきた経験をもとに、女性誌での執筆活動や講演多数。著書に『結婚したい女子の為のハンティング・レッスン』(総合法令出版)や『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(KKベストセラーズ)「モテと非モテの境界線」(講談社)「私達が仕事を辞めてはいけない57の理由」(大和書房)「上司の頭はまる見え。」(サンマーク出版)など。
婚活結社「魔女のサバト」を主宰するほか、2016年11月より共働き推奨の婚活サイト「キャリ婚」を運営。2017年9月23日に新刊『 我がおっぱいに未練なし』〈リンク=https://www.amazon.co.jp/dp/4479783997〉(大和書房)が発売。
Twitter:@takako_kawasaki
HP:http://lintos.jp/
働く女性に納得に出会いを「キャリ婚」:https://carricon.jp/



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(取材・文/柚月裕実)