「K-POP沼」にハマった人たち【第1回】えるたま(マンガ家・イラストレーター)

2017/10/5 11:00 西門香央里 西門香央里




今、K-POPアイドルやアーティストを好きな皆さんも、「K-POPにハマったキッカケ」はあったはず。あなたはどんな風に好きになりましたか?その理由ってどんなものでした?で、自分以外の誰かが、どうしてK-POPハマったのかって、ちょっと興味がありますよね?

この「『K-POP沼』にハマった人たち」は、K-POPの「沼」ハマったキッカケと理由を様々な業界で働くファンの方達にインタビューする企画。第1回の今回は、ハイテンションな漫画やイラストでKポファンにもおなじみのマンガ家でイラストレーターの「えるたま」さんにお話を伺ってきました!


▲えるたまさんが描いたEXO

さてさて、彼女はどんなキッカケでK-POPにハマったのでしょうか?


■「ロキノン系」少女だった学生時代

ーーえるたまさんはK-POPに限らず、今は国内アイドルも好きでいろんなイベントやコンサートに行っていますが、K-POPにハマる前はどんなものが好きだったのですか?

えるたま:
初めて行ったコンサートはゆずでした。意外かもしれませんが(笑)ゆずからロック系にハマっていって、RIP SLYMEや、BUMP OF CHIKIN、9mm Parabellum Bulletとか、いわゆるロキノン系バンド(音楽雑誌「ROCKIN'ON」または「ROCKIN'ON JAPAN」に掲載されるようなバンドのこと)がずっと好きでした。その期間は結構長かったような気がしますけど。


▲9mm Parabellum Bullet - Discommunication

その頃、ちょうど嵐の人気が出てきて。それまではあまりアイドルには興味がなかったんですけど、そのあたりからミーハー心が芽生えてきて…(笑)それでアイドルへのハードルが下がってきたんだと思います。この時はハロプロ(ハロープロジェクト)とかもすごく好きでした。でも、この時は「在宅ファン」って感じで、コンサートやイベントなどの現場には行っていなかったですね。」


■ハマったキッカケは「東方神起」

ーーK-POPとロキノン系ってイメージが違う気がしますが、どんなキッカケでK-POPにハマったんですか?

えるたま:
「最初のきっかけは、東方神起でした。確か何かのテレビ番組に彼らが出てて、「Mirotic」を踊ったんですよね。その時に、『超脚が長くて、スタイルよくて、こんなアートみたいなダンスを踊る人たちがいるの!?』とかなり衝撃を受けました。彼らのダンスが、本当にアートみたいに見えたんです。『ダンスの振り付けがアイドルっぽくない!アーティスティック!!』って、すごい興奮したのを覚えています。


▲TVXQ!(동방신기) _ MIROTIC-주문 _ MusicVideo(뮤직비디오)

それで、その後にいろんな動画を調べまくったりしたのですが、ちょうど同じ時期にバンドを好きな他の友達とかも東方神起に興味を持ってて。同じものが好きな仲間がいると、好きな気持ちって加速するじゃないですか。仲間と『これ見た?あれも見た?』みたいに夜な夜な動画や音源を調べまくっては、メールとかでやりとりしていました(笑)

東方神起を調べているうちに、SUPER JUNIORとかも知って。その時に流行ってたのが彼らの「SORRY, SORRY」で、それで友達同士で「ショリショリショリ」というブログを作ったんです。


▲Super Junior(슈퍼주니어) _ SORRY, SORRY _ MusicVideo

そうこうしていたら「SUPER JUNIORの弟分がいるらしい」ということになって、それがSHINeeでした


▲SHINee 샤이니_Juliette(줄리엣)_MUSIC VIDEO

ちょうど日本でSHINeeのファンミーティングがあると知って、『行く〜〜〜!』ってチケットを集めて地方まで行っちゃいました(笑)そこからはどっぷりSHINee地獄ですね(笑)」


▲SHINeeのファンミーティングに行った時の漫画(続きはこちら


■韓国では「掛け持ち」がNGだと知り衝撃!

ーーK-POPの世界に入ってみると、いろいろなギャップに驚かされたりすることがあると思うのですが、そういうことってありましたか?

えるたま:
「う〜ん、いろいろびっくりしたことはあるんですけど(笑)まず、掛け声ですね。みんなちゃんと覚えてて、すごい揃ってる!あれには本当に驚きました。あと、ロック系から来たので、ペンライトの使い方がわかりませんでした(笑)これ、どうやって使うの?拳じゃダメなの??え?振るの??みたいな(笑)

あ!あと韓国のファンは『掛け持ち』ができないということに驚きました!以前、漫画でも描いたのですが、SHINeeの収録に行った時に、2PMのコンサートに後で行くことになっていたので、応援ボードを持って行ったんです。そうしたら、韓国のファンの方にこっぴどく怒られて(笑)その時に、掛け持ちがダメなんだと知りました。」


▲2PMのボードが見つかって叱られた…(続きはこちら


■国内遠征並みに韓国に行きまくる生活

ーーハマってからは生活は変わったりしました?

えるたま:
「国内遠征並みに韓国に行きまくりました!(笑)国内よりも安く行けたりするというのもありますけど(笑)特にコンサートの予定がなくても、ふら〜っと韓国に行って、向こうでコンサートやイベント、テレビ収録のスケジュールを調べて、当日券や観覧のために並んで…。それで見れたり、見れなかったりって感じでした。とにかく、あっちでは並んでばかりいたような(笑)とにかく、韓国に飛んでは、予定がないのに予定を作る!って感じでしたね。」


▲韓国の芸能事務所巡りをしてみたりも。(続きはこちら


■SHINeeは神すぎる存在、キーくんは人生のアイドル



▲えるたまさんが持参してくれた昔のピクチャーチケットたち。懐かしいものがいっぱい…

ーーハマってからだいぶ経つと思うのですが、これからもK-POPは好きだと思いますか?

えるたま:
「多分、ずっと好きなんじゃないかと思いますね。最近ならNCT Dreamがすごく好きです!チョンロ、可愛い〜〜!って感じで(笑)SEVENTEENも好きでコンサートに行ったりしています。

でも、自分にとってSHINeeは、もう神すぎて。だから、ずっと好きですね。もう、本当に尊い存在…。キーくんは、自分にとって「人生のアイドル」という存在なので、一生好きだと思います!そういう存在があるのは、すごくいいなって思います。」


■誰にでもハマった理由はあるはず!


▲SHINeeのポスターのキーくんと一緒に

今回のえるたまさんインタビューは、新大久保のK-POPファンがいっぱい集まるカフェでゆるっと行われました。最新のK-POPのMVが流れる店内で、「ワナワンかっこいい〜」とか「このグループ誰?」とか話が度々脱線しながらも(笑)、いろいろとお話を聞けて楽しいインタビューになりました!ちなみに、この日着てきてくれたTシャツのイラストはえるたまさんが描いたものなんですよ。


▲TシャツのWOLFのイラスト原画

えるたまさんはロキノン系バンドからK-POPアイドルという流れでしたが、周辺の話を聞いていると同じような流れでK-POPにハマった人は多いように感じます。かくいう筆者もロック系からK-POPに行った一人。それはK-POPという音楽が、アイドルという枠にとらわれず、非常に上質な音楽とパフォーマンスを提供しているからなのかもしれません。

えるたまさんがハマったきっかけでお話ししてくれた通り、K-POPアイドル達を見たときに、「アートだ!」と感じたというのは興味深いですね。

この連載は、今後も続けていきたいと思っていますので、「この人をインタビューしてみて!」というような情報提供お待ちしております♪(特にバンドマンのK−POPファンを探しております!)

■えるたま プロフィール
東京生まれロキノン育ち、今はアイドルのATM。
マンガ家・イラストレーター。
ブログ:http://onolcy.blog.fc2.com/
Twitter:
@L_tama

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(西門香央里)