被害妄想はファンタジーなんだ。劇団「悪い芝居」による『罠々』が開催中。
4月23日(日)まで東京芸術劇場シアターウエストにて、
劇団「悪い芝居」による舞台『罠々』が行われている。
「悪い芝居」とは…
2004年12月24日、路上パフォーマンスで旗揚げ。京都を拠点に創作をしながら、東京・大阪など各地へ作品を持っていくスタイルの集団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的な言葉と狂信めいた身体と幻惑かつ耳鳴りじみた心地よい音楽に乗せて勢いよく噴出し、劇世界と現実世界の距離を自在に操作する、観客の想像力を信じ切った作風が特徴。「現在でしか、自分たちでしか、この場所でしか表現できないこと」を芯にすえ、中毒性の高い作品を発表し続けている。
団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』。
2004年12月24日、路上パフォーマンスで旗揚げ。京都を拠点に創作をしながら、東京・大阪など各地へ作品を持っていくスタイルの集団。ぼんやりとした鬱憤から始まる発想を、刺激的な言葉と狂信めいた身体と幻惑かつ耳鳴りじみた心地よい音楽に乗せて勢いよく噴出し、劇世界と現実世界の距離を自在に操作する、観客の想像力を信じ切った作風が特徴。「現在でしか、自分たちでしか、この場所でしか表現できないこと」を芯にすえ、中毒性の高い作品を発表し続けている。
団体名の由来は、『悪いけど、芝居させてください。の略』。
会場内に入ると舞台正面に大きな壁、その両脇に石柱があり壁と石柱をつなぐ大きな蜘蛛の糸のような装飾が印象的だ。 壁にはプロジェクターで会場入り口の現在の映像が映し出され、観客たちが次々に不思議な世界の入り口に入っていくかのようだった。
本編が始まりまず観客を驚かせたのは、プロジェクターとカメラを用いた巧みな演出。 演者がカメラをもち舞台上から撮影することによりファンタジー感ある視覚効果が得られ、視点が次々と変わるそのスピード感を観客は食い入るように見つめていた。
物語は「罠にハメられた」と思い込む男・羽尾朝彦(ハネオアサヒコ)と その周りにいる人間達による愛しい"復讐劇"。 劇中で頻繁に出てくる「人生はドッキリや」という台詞、それがとても印象的でリアリティがあった。 罠にハマったまま気づかずに死んでいくのが幸せなのか、 罠に気づいて泣くのか、はたまた笑うのか。
All photos by bozzo
本編終了後に作・演出で、羽尾の旧友である壺見求一郎(ツボミキュウイチロウ)役もこなしている 悪い芝居 代表の山崎彬らによるアフタートークも行われた。
トークの中心は”劇にわかりやすさは必要か?”という内容だったが、 このアフタートークで山崎が言っていた”わからなくてもそれぞれの解釈でいい” という言葉で"舞台を観に行く"ということへ、なんとなく持ち合わせている”敷居の高さ”からの開放により会場内を和ませた。
もし観に行く予定にしている方やこれから週末の予定に悪い芝居の『罠々』を選択肢にいれている方がいれば、是非最後のアフタートークまで楽しんでいただきたい。
悪い芝居HP:http://waruishibai.jp/
東京芸術劇場:https://www.geigeki.jp/rent/