【昇々のまくら】僕の本当に好きな誰にも語っていなかったもの
落語家の春風亭昇々さんの連載がスタートします!
はじめまして。落語家の春風亭昇々です。
今回こちらでコラムを書かせていただくお話をいただいたのですが、何分不精なのととっても忙しかったため、なかなか筆が(タイプが)進まずにおりました。。。(編集部の方すみません!)
考えても仕方ないのでOKが出るかわかりませんが、自分なりにコラムを書いてみようと思います。
コラムを書くにあたって、知らないことを調べる、どこかに行って調査をしてくる、などは、超めんどくさがりの僕にとっては不可能。何も調べずに書けることでないといけません。
ただ何も調べないでいいと言ったら、仕事のことか自分が好きなことでしょう。仕事のことはありがたいことに色々なところに取材していただいて語り尽くしておりますので、どこかのサイトをみていただくことにしまして、今日は僕の本当に好きな誰にも語っていなかったものを語ろうではありませんか!(調べなくていいし!)
突然ですが、誰にでも夢中になった音楽アーティストがいると思います。
僕にとってはズバリ川本真琴さん。
川本真琴さんのことなら調べなくても書ける!好きすぎて!中学の頃からですよ!
なんていうのかな、曲、詩はもちろん声も顔も、佇まいも全て好きなんですねえ。尊敬するということもないんですが、なんていうか自由で常識にとらわれない感じに吸い込まれてしまうんですよね。人間離れしている。天然そうだし。
全ての曲を語りたいところですが、スペースも限られていることですし、今日はその川本真琴さんの好きな曲3つを思い出とともに語ろうではありませんか(ランキングにはできない!全部好きだから!)。
3.「ピカピカ」
4曲目の「桜」が出てからなかなか新曲が出てこない日々。僕は毎日毎日新聞のラジオ欄で川本真琴の名前を探しておりました。
ある日、文化放送のフライデースーパーカウントダウン50という番組に「川本新曲」の文字が!
(川本って川本真琴しかいないよな?)
ドキドキしながらラジオを聞いているとやはり川本真琴!
とても不思議な曲調でしたが、MVが素敵。
今でも当時、近くのデパートに自転車で走って買いにいったことを思い出します。
NHKのポップジャムという番組で披露したとき、おばあちゃんの家の部屋で一人、テレビで見ていました。
ビデオで撮りたかったのですが、おばあちゃんのうちにビデオがある部屋は一つ。そこは一緒に泊まりに来ている兄弟が寝ている部屋だったためビデオを撮れない(当時恥ずかしがりだった僕は、川本真琴さんが好きと誰にも言えませんでした)。
ラジカセの音声録音機能でカセットテープに音だけを録り、それをくり返し聞きました。
MVの振り付けに何か意味があるそうで、わかる人だけわかるとなにかでおっしゃっていたのですが、なんだったのでしょうか。
タイトルのピカピカはおまじないみたいなもので意味はいっちゃいけないので言わないそうです。不思議な曲で好き!
2.「ギミーシェルター」
ある雑誌で「金髪にしたいけど事務所に止められている」というのを見て、そうなんだーと思っていたら、この曲から金髪にされていて、「なにかから解放されたんだな」と感じた記憶があります。
しばらくしないうちに曲調がガラリと変わって驚いた人も多いのではないでしょうか。色々思うことがあったのでしょう。でもこれはこれでよかった!
そういえば、ある音楽番組で「ギミーシェルミー」と間違えて表記されていたのにクレームを入れたことがありました。ロックです。
1.「1」
1/2(二分の一)かと思ったでしょーーー!もちろん1/2も名曲よ。でもこのカップリングもすごい素敵。カラオケに入ってるしね。宇宙に吸い込まれそうな気持ちになるよ。
1/2のカップリングで“1”っていうタイトルも素敵ね。一番好きな曲の一つ。
とにかく昔から好きで、今でも好き。成金本という本を出したときも、僕のページの「落語の世界へようこそ」のタイトルは、川本さんのアルバム『音楽の世界へようこそ』から拝借しております。
▲成金、初の書籍「成金本」
そんなわけで今回は春風亭昇々の川本真琴さんの思い出でした!
(春風亭昇々)
・春風亭昇々:
師匠は「笑点」司会の春風亭昇太。2011年4月に二ツ目昇進。
落語ブームを牽引する人気の若手二ツ目ユニット「成金」のメンバー。
2015年、2016年と2年連続でNHK新人落語大賞決勝にも進出し、昨年末には渋谷らくご大賞も受賞。この春からは「ポンキッキーズ」(BSフジ)の新MCに抜擢。「ミライダネ」(テレビ東京)にナレーターとして出演。
いま注目の若手落語家のひとり。Twitter:@shoshoa2011