【昭和39年】東京五輪直前の工事だらけの道路と建設ラッシュに沸く東京各所の様子

2016/11/28 21:46 服部淳 服部淳

どうも服部です。昭和の動画を紐解いていくシリーズ、今回はYouTubeに投稿されている「Tokyo in 1960s」というタイトルの映像をピックアップしました。1回目の東京オリンピックが行われた1964年(昭和39年)を含めた2、3年の記録のようです。
※動画はページ下部にあります。




まずは都電の停留所を捉えています。ノーヘルのバイカー(ヘルメット着用義務は1965年以降)や、オート三輪、そして都電(都電荒川線以外は1972年に廃止)が時代を物語っています。音声は収録されていませんが、BGMが入っています。1曲目は菊地正夫(1966年に城卓矢に改名)が歌う「スタコイ東京(1960年発売)」です。


都電「三原橋停留所」は、銀座四丁目と築地の間にあった停留所です。


停留所の足元を見ると……、停留所も道路も板を打ち付けた状態になっています。当時の銀座では、地下鉄・銀座線、丸ノ内線、日比谷線の銀座駅改良工事が行われており、板張覆工された状態だったようです。


自動車が走る道路も板張り状態です。


「スリップ注意」の看板。雨が降ったら怖そうです。


続いては歩行者にクローズアップ。


何やらトラブルを発見。


映像の順番は前後しますが、ヒールが板の隙間に挟まって取れなくなっているようです。


ハマってしまったのは、こちらの女性。奇麗な方ですね。


結局、靴を脱いで仲間の肩を借りることに。


中央の白いワンピースの女性も、ヒールが引っかかったようで、気にして歩いています。お洒落の大敵ですね。


すっかり見掛けなくなった昇開式遮断機の踏切です。


自転車、原付、歩行者は、時間により踏切を使わず地下道を使用してくださいという旨の看板。蒲田駅のようです。


こちらが地下道でしょうか。先程までの場面では夏服でしたが、季節は変わったようです。


踏切が閉まっているようで、この渋滞です。


営団地下鉄(現・東京メトロ)丸ノ内線と思われる電車とホームが少し映ると、




場面はすぐ変わって渋谷駅のようです。乗り換え案内から東急東横線の出口付近と思われます。1969年(昭和44年)に廃止となる「東急玉川線」の名前もあります


これは渋谷駅西口バスターミナルを高台から見たところでしょうか。手前を山手線が走っています。駅を挟んで奥に見える球状のものは、2003年に解体された「五島プラネタリウム」です。


こちらが西口バスターミナル。


上空では首都高速3号渋谷線が建設中。その下の玉川通り(246号線)は、現在ではすごい交通量ですが、まだまだゆったりとしています。


場所は変わって、夜の銀座・和光周辺です。


こちらは、1963年(昭和38年)1月13日に行われた、銀座「三愛ドリームセンター」の開業セレモニーの様子のようです。


レバーが倒されると、下の階から1フロアずつ明かりがついていきます。ビル側面に「ドリームセンター誕生」という文字も読み取れます。


同じく銀座からは、1983年(昭和58年)まであった「森永ミルクキャラメル」のネオン地球儀 や、


ナイトクラブの看板なども映し出されます。


映像の3:39頃からBGMは黒沢明とロス・プリモスの「ラブユー東京」に変わります。1966年(昭和41年)発売なので、映像の当時にはまだ世に出ていません。お笑い番組「オレたちひょうきん族」でいっときやっていた「ラブユー貧乏」という替え歌でご存知の方もいるのでは?


突如、パンチングボールとそれを取り囲む人たちのシーンに。


形は変われど、昔からゲームセンターなどにあるパンチングマシンのようです。


SEGAの「PUNCHING BAG」という機種のようです。


続いて空中から撮影されるこちらの建物は、


1964年(昭和39年)5月18日に完成の国鉄(現・JR)新宿駅東口のステーションビル(後にマイシティ、現・ルミネエスト新宿)です。


駅ビル内のお店の前には開店祝いの花が飾られているので、オープンしたての頃なのでしょう。


再び、夏服の季節に。


「東京オリンピック」開会までのカウントダウンボードのようです。残念ながら、あと何日なのかは映っていません。




が、オリンピックの年である1964年(昭和39年)9月2日に営業を開始した池袋ショッピングパークが映っているので、オープン同年なら開催まであと1ヵ月といった頃でしょう。


こちらは自動券売機でしょうか。


映像の最後に登場するのは、都営地下鉄浅草線(当時の名称は「都営1号線」)と大門駅です(駅名標が確認できます)。羽田駅とを結ぶ東京モノレールの始発・終着駅である浜松町駅との乗り換え駅でもある大門駅は、東京オリンピック開会9日前の1964年(昭和39年)10月1日に開業しています。



高度経済成長期真っ只中で、東京オリンピック開催に向けた建設ラッシュも重なった、とてもエネルギッシュな時代の東京の様子を捉えた貴重な映像でした。6分50秒と短いので、ぜひ映像もご覧ください。引き続き、歴史の1ページを紐解いていければと思います。

(服部淳@編集ライター、脚本家) ‐ 服部淳の記事一覧

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※参考文献
・40年前の東京 昭和38年から昭和41年 春日昌昭のトウキョウ/写真:春日昌昭、文:佐藤嘉向(生活情報センター 2006)
・1960年代の東京 路面電車が走る水の都の記憶/写真:池田信、解説:松山巖(毎日新聞社 2008)
・東京慕情 昭和30年代の風景/田中哲夫(東京新聞出版局 2008)

【動画】「Tokyo in 1960s」