抹茶をドリルで泡立ててみた
茶道といえば日本が世界に誇る伝統文化。
現代日本において「わび」を伝え、茶を点(た)て振る舞う行為を通じて「おもてなし」を体現しまくった総合芸術である。
そこで供される泡立った「抹茶」、
モッコモコで美味しそうですよね。
でも、茶道とか習うの、
面倒くさいですよね?
そこで今回はお抹茶を、日本が世界に誇る伝統以外のもう一つのもの、
「科学」の力で何とかしてみました。
そう、これぞ日本が世界に誇る「伝統」×「科学」の結晶、
抹茶ドリルにございます
これさえあれば、分速700回転で抹茶を泡立てまくってくれる優れもの。
わざわざ茶道など習わなくてもきっとアワアワの抹茶を点ててくれるでしょう。
ちなみに「日本が世界に誇る」なんていいながら、画像のドリルはドイツの会社のですが日本人なら細かいことは気にしない!
この抹茶ドリルをもって、いずれ人の仕事など全てロボットに奪われてしまうということを証明してみましょう!!
▼▼▼ドリル抹茶、開始▼▼▼
そんなわけで早速ドリル抹茶の準備です。
なお、私大住、人生で抹茶を点てたことなど1回もないので、自分の感覚値など一切信じずに、
抹茶は精密はかりで0.1g単位できっちり計測し
湯温も温度計できっちり管理
抹茶自体もデパ地下のお茶屋で一番高いやつ(100グラムあたり1万円)を買ってきました。
これでドリル以外は美味しい抹茶を点てる理論上の準備は完璧です。
それではわたくし大住めが、
抹茶の新しい地平を切り開く、
ドリル、回させて頂きます!!
って、
中身まで一緒に回転してさっぱり泡立たねぇーーwwww
画像でみるとすんごい混ぜれているようですが、回転力が強すぎ&1方向にしか回転しないので、抹茶自体がドリルと同じく高速回転してしまい、うまく撹拌できないことが判明。
人間には不可能な回転力がマイナス方向に働くとは!!
その後、ドリルの回転を逆方向に切り替えたり、抹茶に突っ込む位置を調整したりで、なんとか泡立てて……、
完成したものがこちら、
世界初のドリル抹茶にございます
さーて、見た目はそこそこ美味しそうに仕上がってますが、伝統と科学の結晶「ドリル抹茶」のお味のほどは……
(……)
(ゴクリ)
……。
不っ味!!
うまく混ぜきれなかったのか微妙にザラつく液体部分に、クソ粗くて舌触りが悪い泡。
今回、ドリル抹茶と同時に、茶道を習ったことのある人に抹茶を点ててもらって飲んだのですが、
泡のクリーミーさがまったく別物です。
例えるなら自分で注いだ缶ビールの泡と、生ビールの泡くらいの滑らかさの差が……。
そもそも、僕、人がお抹茶点ててるの初めて目の前でみたんですが、
(シャカッ…シャカッ…)
(ジャカジャカジャカジャカ!!)
(ジャカジャカジャカジャカ!!)
(すっ…)
想像より力強く混ぜててビビりました
かなりパワフルかつ複雑にかき回しており(マジで音が「シャカシャカ」じゃなく「ジャカジャカジャカ!!」って感じで叩きつけてるようだった)、
単に回転させりゃあいいってもんじゃなかった
みたいです。
この後、複雑に動かせばいいのかと、ドリルの先の茶筅の角度を変えたり、茶碗の中に突っ込む角度変えてみたりと試したんですが、結局フンワリとは泡立たず。
(あとこぼれます)
科学の力で伝統を打ち破ってやろうと考えましたが、
抹茶の泡立ては伝統技術のボロ勝ちでした
まだまだ人間にできる仕事は多そうです。
●おまけ
でも構えたときのカッコよさは抹茶ドリルの方が上だと思います
(いまトピ編集部 大住有)