「和菓子の日」に食べたい紫陽花の和菓子

2015/6/16 20:35 鹿野ハル 鹿野ハル



6月16日は「和菓子の日」。

「和菓子の日」は、西暦848年6月16日に仁明天皇が御神託に基づき、16個の菓子・餅を神前に供えて疫病を除け健康招福を祈願し、「嘉祥」と改元したことに由来します。
その後も平安、鎌倉、室町と、厄除けや招福を願う「嘉祥菓子」は風習は続いていき、豊臣秀吉が「嘉祥の祝」を恒例として行っていたことも。江戸時代には「嘉祥の日」に、大名、旗本などに大広間で菓子を分け与えられる「嘉祥頂戴」も行われていたとか。
この「嘉祥の日」を現代に復活させたのが「和菓子の日」です。


和菓子屋さんでは、和菓子の日に合わせて縁起の良いお菓子「嘉祥菓子(かじょうがし)」を販売しているお店も。
有名なのは、室町時代後期創業のとらやさんの「嘉祥菓子(かじょうがし)」ではないでしょうか。



とらや「嘉祥菓子7ケ盛」は、江戸時代末期に宮中に納めていた嘉祥菓子を再現し土器(かわらけ)に盛っています。
かわらけに檜葉を敷き菓子7種類がのせられています。

・武蔵野(湿粉)
・源氏ませ(げんじませ)
・桔梗餅(外郎)
・伊賀餅
・味噌松風
・浅路飴(求肥)
・豊岡の里(餡入り押し物)



各神社でも「嘉祥菓子」が供えられています。





和菓子は季節や旬にあわせたものがあり季節ごとに楽しみですが、この時期の旬といえば紫陽花



老舗和菓子屋さんや街の和菓子屋さんで、この時期は紫陽花の和菓子をみることができます。「和菓子の日」に紫陽花の和菓子、おすすめです。


生菓子で有名な老舗和菓子屋の鶴屋吉信では、たくさんの紫陽花の和菓子が出そろいます。「季のこよみ あじさい」 「生菓子 あじさいきんとん」「工藝菓 紫陽花」「あじさい餅」などなど。



中村軒の紫陽花です。



御菓子処さゝま(ささま)「紫陽花あじさい」です。




他にも和菓子の紫陽花が百花繚乱です。

ピンクの濃い紫陽花です。

かわいいピンクの紫陽花。

紫とブルーの紫陽花です。

南国の海のようなブルーとピンクの紫陽花。上に飾ってある花もかわいいです。

紫の上に透き通るブルーが乗った紫陽花の和菓子。初夏の雰囲気です。

こちらは淡い和の色の紫陽花。水色と萌黄色、藤紫色の合わせが露にぬれた紫陽花を彷彿とさせる佇まいです。


いかがでしたか。生菓子も桜や梅、紅葉、牡丹などがありますが、紫陽花は紫や青のグラデーションや、透き通ってキラキラしていたりと特に綺麗です。和菓子好きの方々の中でも紫陽花の和菓子が好きで、この季節を楽しみにしている方もいるとか。

紫陽花の名所に鑑賞に行かなくても、和菓子の紫陽花に季節を感じられますね。

日頃はあまり和菓子を食べないという方も、和菓子の日には疫病退散・健康招福を願って和菓子を食べてみては。


(いまトピ編集部 鹿乃ハル)