【16連休なんてありえない】昭和時代のゴールデンウイークの悲しい思い出

2015/5/1 12:10 服部淳 服部淳



どうも服部です。すでにゴールデンウイーク休暇中の方も多いのかと思いますが、皆さまいかがおすごしですか?

さて今さらですが、今年のゴールデンウイークは(土日が基本お休みの方なら)、4/30(木)、5/1(金)を休めば8連休に、加えて5/7(木)、5/8(金)も休めば12連休……、

さらに「昭和の日」の前の4/27(月)、4/28(火)も休んでしまえば最大16連休という、とてつもない大型連休なのだそうです(他人事)。



16日というと、2週間プラス2日ですよ。「ゴールデンダブルウィーク」なんて言葉もあるらしく。うらやましいというより、自分にそんな休みがあったら(さらに)ダメ人間になるのは確実というか……。

そもそも、ゴールデンウイークって、いつからこんな長期休暇になったんでしたっけ? ということで、ゴールデンウイーク史を振り返ってみたいと思います。



■ゴールデンウイークの名前の由来とは

4月29日の「昭和の日(昭和時代は天皇誕生日)」、5月3日の「憲法記念日」、5月5日の「こどもの日」を絡めた期間をゴールデンウイークといいますが、意外とその名前の由来って知らないですよね。

Wikipediaによると「映画会社の大映が松竹と競作して1951年(昭和26年)に同時上映となった獅子文六原作の『自由学校』が大映創設以来(当時)最高の売上を記録し、正月映画やお盆映画以上の興行成績を残したことで、映画界でこの時期に多数の動員を生み出すことや活性化を目的として当時の大映常務取締役であった松山英夫によって作成された宣伝用語」だったのだそうです。それが一般化して、現在でも使われているわけですね。



■5月4日は平日だった

なんといっても、ゴールデンウイークが「大型連休」となったきっかけは、5月4日の休日・祝日化でした。平成生まれの人は知るよしもないですが、昭和時代には5月4日が平日の場合は、もちろん仕事も学校もあったわけです。5月4日が日曜や振替休日になったときの嬉しさといったら……(遠い目)。

1985年(昭和60年)に祝日法が改正され、祝日と祝日の間の日が平日の場合、これを「国民の休日」とすると決まりました。つまり、「憲法記念日」の5月3日と「こどもの日」の5月5日のはざまである5月4日が平日の場合は、必ず休日になったのです。ちなみに、初めて適用されたのは、昭和最後のゴールデンウイークとなった1988年(昭和63年)のことでした。

その後、平成時代に入ってから「みどりの日」と名称を変えていた4月29日が2007年より「昭和の日」と改称したことから、5月4日が「みどりの日」となり、祝日に格上げ(?)となりました。



■さらには土曜日も仕事/学校のある日だった

そして、こんなにも連休が長くなったもうひとつの要因は、「週休2日制」です。それまで一般に日曜だけが休日だったのが、土曜も休日化したことです。まず職場事情から見てみると、日本においての「週休2日制」は、1980年代から大企業を中心に取り入れられはじめ、ほぼ一般化したのは2000年前後といわれています。

学校については、1992年(平成4年)に公立学校が第2土曜が休業日に、1995年(平成7年)に第4土曜も休業日になり、2002年(平成14年)から毎週土曜が休業日になりました。

今の週休2日制にドップリ漬かって生きてるものとしては、決して戻りたくない環境です。



■とある昭和時代のゴールデンウイーク

では、5月4日が平日で、土曜も仕事や学校があった昭和時代のゴールデンウイークとはどんなものだったのか、実際に見てみたいと思います。1977年(昭和52年)のカレンダーです。



4月29日(天皇誕生日・祝日)、4月30日(仕事・学校)、5月1日(日曜)、5月2日(仕事・学校)、5月3日(憲法記念日・祝日)、5月4日(仕事・学校)、5月5日(こどもの日・祝日)、ゴールデンウイーク終了。

なんという、見事なまでの飛び石連休。ここまで酷いのは「まれ」でしょうが、3連休以上が当たり前な現在に比べると、悲しいゴールデンウイークも多かったのです。

いかがでしたか? 「16連休とかうらやましすぎ、うちなんかカレンダー通り5連休だよ」と嘆いてるあなた。昭和のゴールデンウイークに比べれば、今年はなんと充実した連休なんだと思えたのではないでしょうか? では、楽しい連休をお過ごしください。

(服部淳@編集ライター、脚本家)



■おまけ
冒頭の画像を切り出させてもらった、静岡県庁が公開する「昭和47年 レジャーを楽しむ」という動画です。約40年前のレジャーについていろいろ紹介していて興味深いので、お時間が許せばぜひどうぞ!