食とSDGsの可能性とは?新オープン『Noeud.×THE CHEFʼS』をレポート
たまねぎ(兵庫県野口ファーム)
食を通してSDGsに取り組むレストラン『Noeud.×THE CHEFʼS(ヌー. シェフズ)』が大阪・心斎橋にオープンしました。「ミシュラン一つ星・グリーンスター」を獲得した『Noeud.TOKYO(ヌー. トウキョウ)』の姉妹店です。
大根の葉っぱなど一般的には捨てられる部分も美味しく調理。食材は大阪から近い西日本を中心に仕入れ、輸送時のCO2削減にも配慮しています。
ところで、「SDGsに取り組むレストラン」と聞いて、皆さんはどんなイメージを持ちますか? すごくすごく正直なところ、
「美味しい部分だけ食べたいなあ……」
と思ってしまったり……しませんか? 環境への配慮やフードロスの削減が大事なのはわかる。頭ではわかっているんだけれども、今までどおりの食事を続けたい……。そういう気持ち、すごく共感します。
カリフラワー(兵庫県 野口ファーム)、帆立(北海道)
ですが、Noeud.×THE CHEFʼSさんを取材して、その考え方が変わりました。今まで捨てられてきた部分が、美味しくないわけではなかったんです。
にんじんや大根の葉には凝縮された旨みがあったし、レタスの芯の固い部分はパリッとした食感だったし、どれを取っても主役級の美味しさでした。
カワハギ(兵庫県)、大根(兵庫県 峰松農園)、米(京都府 永井農園)
生産者の方々が手間暇かけて育てた食材に、「ここまでは食べる、ここからは捨てる」といった境界はありません。まるごと美味しい食材なのだということに気づかされました。
また、シェフをはじめ料理人の皆さんの工夫も素晴らしいです。例えば、レタスを一度茹でてから乾燥させたというお料理をいただきました。味が凝縮してレタスに「コク」を感じたし、パリパリの食感が新鮮でした。私の知っているレタスとまったく違う味わいなんです。
鹿(兵庫県 丹波篠山)、ビーツ(兵庫県 峰松農園)
今まで避けられてきた部分を美味しくするのだから、今までに無いような工夫が必要です。食を通してSDGsに取り組むことは、新たな食文化を開拓することでもあるんだな、と感じました。
みかん(紅オレ)(和歌山県 上門農園)、有機和紅茶(奈良県 悠三堂)
美味しいだけでなく、見た目にも驚きや華やかさがあって、五感でお料理を楽しむことができました。食の概念を変えてしまいそうな『Noeud.×THE CHEFʼS』、注目です。
Noeud.×THE CHEFʼS(ヌー. シェフズ)
住所:大阪市中央区南船場 3-3-17 KOKOHOTEL 大阪心斎橋 1F
TEL:06-4708-5830
定休日:日曜日、月曜日、火曜日
WEBサイト:https://noeud.osaka.tagaya.co.jp/
インスタグラム:https://www.instagram.com/noeud.the_chefs/
客席数:9卓(32 席)