京都のエスカレーターは左右どっちに立つ?1年住んで調べた結果

2022/11/29 08:30 明菜 明菜


八坂神社

京都に移住して1年が経ちました。

越してきた当初は「上ル」「西入」など独特な住所表記に戸惑い、出身地の「千葉」が「滋賀」で伝わるなどの苦労がありましたが、少しずつこの街の居心地良さに馴染みつつあります。近隣の皆さまのおかげです、ありがとうございます。

そんな私がどうしても記事にしたくて、1年間温めてきたネタがあります。それは、

「京都ではエスカレーターの右と左どちらに立つのか?」

です。


JR京都駅

本来、エスカレーターは立ち止まって乗るのが正しいのですが、実用上の理由でしょうか。都市部の駅などでは立ち止まる人は片側に寄り、もう片方は歩く人のために空けておくのが一般的かと想います。

地域によっては、「右と左のどちらに立つのか?」が暗黙のうちに決まっていることがありますよね。例えば東京では「左」、大阪では「右」。反対側に立つと、トラブルのもとになってしまうことも。


エスカレーターの写真だけでは画面が寂しいので、京都の観光地などの写真を載せていきます。こちらは京都タワー

私が生まれ育ったのは、「強火左担、他担拒否」の地域です。すなわち「立ち止まるなら絶対に左に立つ、右は歩く人のために空けておく」という地域ですね。右に立ったら何が起こるかわかりません。後ろから刺されるのでは……?

そんな強火の地域で育った身としては、知らない土地に行くと、「この地域ではエスカレーターの左右どちらに立てばいいのか?」が死活問題として迫ってきます。(間違えたら刺される、と怯えているため)


春の渉成園

というわけで、「京都のエスカレーターでは左右どちらに立つのか?」を検証するため、駅やデパートのエスカレーターを眺め続けること1年。びっくりする結果が得られまして、

「前の人が立ってる方に合わせる」

という、ゆるっとした慣習なんですね。前の人が左にいたら自分も左に、右なら右、という風です。「絶対左」「絶対右」の住人からしたら衝撃では?

地理的には大阪が近いので、京都も右に立つのかなと思っていたのですが、そんなことはなく。「関西は右」とひとくくりにはできないんですね。前の人に合わせますし、前に誰もいなかったら左右好きな方に立ちます。


秋の永観堂

「左右は特に決まっていない」というのが私には衝撃で、引っ越してきた直後は大いに混乱しました。例えば、デパートの5階から1階までエスカレーターで降りてくると、途中の階から乗った人によって立ち位置が変えられたりするんです。

それまで自分が左に立っていても、途中の階で自分の前に入った人が右に立ったら、自分も右に立つように変えます。あまり厳密に「前の人に合わせる」を遵守しなくても良さそうな場合もありますが、私が観察した限り、皆さん前の人に合わせて立ち位置を変えていました。

このようなちょっとした面倒はありますが、「前の人に合わせる」という寛容なルール、私は気に入っています。人間味があって良いな、と想います。


冬の貴船神社

ただし、左右が決まっているわけではないものの、体感では左に立つことが7〜8割です。右に立つことは圧倒的に少ないですね。理由は不明ですが、関東からの観光客や移住者の影響かしらと考えています。

もし京都のエスカレーターでどちら側に立ったら良いのか問題で必要以上に頭を悩ませてしまう方がいたら、

前の人に合わせればOK!
自分が先頭になったら好きな方に立てばいいけど、なんとなく左に立つ人が多い!


ということだけ、お伝えします。

なお、本記事は現状の慣習的な乗り方を考察したもので、エスカレーターでの歩行を推奨する意図はありません。また、そもそも機械の片側に負荷がかかるのは良くないのでは、など片側空けそのものを問う議論もあります。

エスカレーターは大変に便利でありがたいので、安全に利用したいものです。手すりに掴まり、立ち止まって乗りましょう。