学校では教えない「どら焼き」「スジャータ」「インゲン豆」に共通するものとは?!

2022/5/11 21:10 Tak(タケ) Tak(タケ)

「どら焼き」美味しいですよね~定番の餡子から、栗入り、そしてフルーツどら焼きやプリン入りのものまで種類も豊富。

ところで、「どら焼き」の語源はどこから来たものか考えたことありますか。「どら焼き」が無ければ、ドラえもんも誕生しなかったことになります。



調べてみるとどうやら仏教と密接に関連があるようです。

仏教由来の言葉は我々の生活に沢山存在していますが、食べ物も「沢庵(たくあん)」「けんちん汁」「善哉(ぜんざい)」などいくつも見つかります。

そこで、今回は学校では教えてくれない仏教に由来する食べ物を7つほどご紹介します。中には今日口にしたものもあるかもしれません。

どら焼き



法要で使用する楽器のひとつである「銅鑼(どら)」。縁の上部に紐をつけ吊るし、桴(ばち)で打ち鳴らす打楽器です。

この銅鑼に形が似ているところから名付けられた、説明不要の和菓子。

セブンイレブンが魔改造した「どらやきマリトッツォ」も話題となりました。

阿闍梨餅



江戸時代(1856年)創業の「阿闍梨餅本舗 京菓子司 -満月-」が餅粉をベースとした生地に、丹波大納言小豆を包んで焼いた半生菓子。

比叡山で千日回峰修業を行う阿闍梨(高僧を意味する梵語)の網代笠を象った形のお菓子。大正時代に2代目当主が考案。

京都に行くとこの阿闍梨餅を買ってきて!と必ず頼まれます。

インゲン豆



京都にある黄檗宗の本山、萬福寺を建立した隠元隆琦(1654年に来日)が中国から伝えたことから、インゲン豆(隠元豆)の名前がついています。

隠元和尚はこの他にも西瓜、蓮根なども伝えたとされています。インゲン豆はアメリカ大陸原産で、ヨーロッパにコロンブスが持ち込み、ギリシャなどシルクロードを経由して中国に伝わったものです。

高野豆腐



高野山で木食応其によって製法が完成された凍り豆腐(豆腐を凍結、低温熟成させた後に乾燥させたもの)。

高野山で精進料理として使われていたことからついた名称。2020年には11月3日が「高野豆腐の日」として制定されました。

スジャータ



スジャータとは、6年にわたる生死の境を行き来するような激しい苦行を続けたお釈迦さまが、ナイランジャナー川で沐浴をしていた時に、乳粥を与えた女性の名前。

生死の境をさまようお釈迦さまに命を灯した仏教界では超重要な女性。

「スジャータ コーヒーフレッシュ」や新幹線のお楽しみ「スジャータ スーパープレミアムアイスクリーム」にはすごい由来があったのです。

大徳寺納豆



一般的な納豆はネバネバの糸が特徴ですが、大徳寺納豆は全くの別物です。室町時代頃より京都・大徳寺門前で作り続けられている保存食で、塩辛い赤味噌のような味がします。

鑑真和上が中国から持ち帰ったと言われ、大徳寺には一休さんこと一休宗純禅が伝えたとされています。

湯豆腐



京都・臨済宗南禅寺の精進料理が起源とされている湯豆腐。南禅寺周辺には多くの湯豆腐専門店があります。

今では昆布出汁でゆでて食べますが、元々は焼き豆腐を煮たものだったそうです。

南禅寺の三門で「絶景かな、絶景かな」と見得を切った石川五右衛門もこの湯豆腐に舌鼓を打っていたかもしれません。



我々の日常会話の中に潜む仏教由来のことば、少し調べただけでもこんなに沢山ありました。

そういえば、お寿司の「シャリ」も元々は仏さまの遺骨「舎利」(しゃり)から採られたものですしね。


隔週刊 古寺行こう(6) 金閣寺・銀閣寺

小学館のウィークリーブック『隔週刊 古寺行こう』では国宝・重文といった寺宝はもちろんのこと、「旅の栞」として寺院近くの美味しいお店や名物、銘菓も紹介。

『金閣寺・銀閣寺』では、都本舖 光悦堂の「御土居餅」を取り上げています。

お寺や美術館巡りの大きな楽しみのひとつはやっぱりその土地土地の美味しいものですよね!