綺麗なお姉さんは……良いですよね!今、美人画に注目(その2)

2022/3/26 20:00 KIN KIN

時代は変わっても美人画はあるのです。昭和から遡った美人画の系譜です。



中原淳一ホームページより

中原淳一は昭和初期から活躍した画家。本の挿絵なども数多く手がけ、デザイン、イラストレーションのジャンルでも活躍。当時の女性たちに大人気でした。




竹久夢二『黒船屋』1919年 竹久夢二伊香保記念館所蔵
Wikipedia「竹久夢二」より

そして、竹久夢二。先の中原淳一も影響を受けています。明治時代にとても人気だった画家です。日本の近代グラフィックデザインにも強い影響を与えています。




上村松園『序の舞』1936年 東京芸術大学蔵
Wikipedia「上村松園」より

上村松園は明治から昭和にかけて活躍した女性日本画家です。女性が描く美人画ということもあり、上品な美人画です。現代で言う蜷川実花の女性目線のグラビアみたいな感じとでもいうのでしょうか?

現在、山種美術館で上村松園の展覧会が開催されています。その解説によると、松園は自分の描く美人画のことを「艶かしくなく高尚に描いてみたい」、「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする香高い珠玉のような絵こそ私の念願とするところ」などと言っていたそうです。私なんかは鼻の下を伸ばしながら美人画を見ているので、とても申し訳ない気持ちになったりもします。


上村松園・松篁 ―美人画と花鳥画の世界―
https://www.yamatane-museum.jp/exh/2022/shoen.html
山種美術館 2022/2/5-4/17




「没後50年 鏑木清方展」より

鏑木清方も明治から昭和にかけて活躍した日本画家。美人画の名手で、挿絵なども数多く手がけています。また、清方は多くの門下生を出しています。その門下生の中でも美人画というジャンルでは伊東深水が有名で。

そして、現在、鏑木清方の大規模な回顧展が開催中。これだけまとめて清方の絵を見る機会はなかなか無いでしょう。期間中には展示替えもあるので、何度か行かないといけないですね。


没後50年 鏑木清方展
https://kiyokata2022.jp
東京国立近代美術館 2022/3/18-5/8



ここからさらに遡ると浮世絵の世界。先の鏑木清方などは浮世絵で有名な歌川派の系譜に連なります。当時ではグラビアやブロマイドの役割もあった浮世絵。美人が好きなのは今も昔も変わりませんね。


歌川国貞(三大豊国)「江戸名所百人美女・三囲」
東京国立博物館「博物館でお花見を」に展示

東京国立博物館では現在「博物館でお花見を」と題して桜などに因む絵画などを公開しています。

博物館でお花見を
https://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=10637
東京国立博物館 本館 2022/3/15-4/10


この桜の季節を美人(2次元、3次元かかわらず)と共に楽しみましょう!
  1. 1
  2. 2