サスティナブル時代が生んた「空箱職人はるきる」を君は知っているか?!

2021/10/17 22:05 Tak(タケ) Tak(タケ)

世の中には様々な職人さんがいます。彼らのおかけで我々の生活がより豊かに便利なものになっています。

知り合いのお菓子職人のOさんは、大学卒業後単身ドイツへ渡り、自分で「親方」を探し何年も研鑽を積み重ね、今では立派なパティシエールとして連日多くの人に甘い幸せを分け与えています。



さて、今日紹介するのは「空箱職人」です。

パッケージを作り出す職人さんではく、お菓子やカップ麺などを食べた後に残る空箱を利用しアート作品とする魔法使いのような職人さんです。

その夢のある職人こそ「空箱職人はるきる」さんです。Twitterやyoutubeでご存知の方もいるかもしれません。


「空箱職人はるきる」撮影:市瀬真以

言葉で説明するよりもまずは動画を見てもらった方が早いのでまずこちらをサクッとご覧ください。

明治ザチョコレートの空箱で工作しました!Made of chocolate package

「明治ザ・チョコレート」は数年前にパッケージにオリジナルの絵を描いたりデザインすることがTwitterで流行りました。丁度大学生だった、はるきる氏もここから着想を得たそうです。

ただ他の人と違うのは、お菓子の空き箱を使って立体物を作り上げてしまった点です。

そして「はるきる」の名前の通り、空き箱を自ら切ったり、セロテープやボンドで貼ったりとまさしく手作業(ここが職人たる所以!)で行い今に至っています。


「マリーの秘密の部屋」撮影:市瀬真以

他人と同じことをするのではなく、その一歩も二歩も先を目指してしまった結果、こんなにも夢のあるまさかお菓子の空き箱から作ったとは思えない、アート作品が誕生したのです。

商品の世界観や元々のパッケージのイメージを壊さないこだわりを持って制作しているのも大きな魅力の一つです。


「ネスレの銀河鉄道」撮影:市瀬真以

機関車の側面にちゃんとNestleのロゴが来るように作られているのに気が付かれましたでしょうか。細部を観ていくともっともっとはるきる氏の豊かな発想が表現されているのに気づきます。

これだけ、緻密な作品にも関わらず、設計図を作らず頭の中の構想だけで形にしていく独特の手法を取っていることも職人の名にふさわしいものがあります。

森永製菓 ムーンライト

森永のクッキー「ムーンライト」の空き箱もはるきる氏の手にかかればご覧の通り!

箱に印刷されているクッキーを三日月に見立て、そこに森永のエンゼルをちょこんと座らせているこの発想力。「ムーンライト」の商品開発者もさぞ喜んだことでしょう。


「ムーンライトの時計塔」撮影:市瀬真以

ロマンティックな作品ばかりではありません。きるはる氏の卓越した技術と発想力は、あの国民的アイス「ガリガリ君」をこんなにも格好いい、ヒーローのように作り変えます。

まさにこれぞ「職人」!ミラクルと呼べる神技ならぬ紙技です。


「スタイリッシュなガリガリ君」撮影:市瀬真以

プリングルスのあのキャッチーな顔と各種フレーバーを最大限に活かした「プリングルズの紳士たち」とコラボしてヒーローものの映画をNetflixあたりで制作する日も近いのではないでしょうか。


「プリングルズの紳士たち」撮影:市瀬真以

もっともっと、はるきる氏の魅力にハマりたい方はTwitterやYouTubeをチェックしてみて下さい。惜しげもなく作品や制作過程を公開しています。

空箱職人 はるきる
Twitter: @02ESyRaez4VhR2l
YouTube: 空箱職人はるきる HARUKIRU


「シャルロッテの街」撮影:市瀬真以

こうなると実物も観たくなります。

来年(2022年)5月ともう少し先のことですが、横浜のそごう美術館ではるきる氏の個展開催が決定しています。

「空箱職人はるきる Miracle Package Art 展」

開催期間:2022年05月27日(金)〜2022年07月03日(日)
会場:そごう美術館
(神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店 6階)
https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/

今から、要チェックですね、これは!

これからもどんどん夢のある作品を空箱から作り上げて下さい。


「鬼ころしの鬼」撮影:市瀬真以

「空箱職人はるきる」プロフィール

1997年名古屋生まれ。子どもの頃から工作が好きで、NHK教育番組『つくってあそぼ』のワクワクさんに憧れていた。神戸芸術工科大学アート・クラフト科在学中に「明治ザ・チョコレート」の箱でロボットを作ったのをきっかけに空箱工作をはじめ、作品をTwitterで発信、毎回大きな話題となる。卒業後、本格的に作家活動をはじめる。企業とのコラボレーションも多数。


『お菓子の箱だけで作るすごい空箱工作』
はるきる(著)