世界的ダンサー菅原小春が『いだてん』『おかえりモネ』でアスリート役を演じる理由とは?

2021/8/6 20:00 龍女 龍女




(『いだてん』の1シーンから引用 イラストby龍女)

ドラマ初出演になったのは、大河ドラマ『いだてん』の第24~26話に登場した人見絹枝(1907~1931)役である。
人見絹枝は、1928年のアムステルダムオリンピックの女子800m走の銀メダリストである。
それに至るまでの過程で、女性アスリートが社会で認められるまでの困難を体現した存在であった。
第24話の登場は強烈な印象で、大河ドラマ『いだてん』の中でも秀逸の回なので、おすすめである。


(『おかえりモネ』のHPから引用 イラストby龍女)

現在放映中の朝ドラ『おかえりモネ』では車椅子マラソンランナーの鮫島祐希を演じている。
第12週から出ている。
最初の登場は、主人公の永浦百音(清原果耶)が勤務する気象会社のロビーで、魚釣りゲームをしている。
そこでなかなか釣れずに釣れるまで続けた。
鮫島の性格として、「負けず嫌い」が表現されている。

菅原小春ほど、踊りの攻撃的な動きからして確かに負けず嫌いが伝わってくる。
アスリートという仕事ほど、負けず嫌いが必須条件に他ならない。
人見絹枝に選ばれたときもそうだったが、彼女は常識的な女らしさとは違う表現を追及して踊ってきたダンサーだ。
人見絹枝は、後世の日本の女性アスリートのために戦い、今回の演じる鮫島祐希は自分のために戦うという違いはある。
常に時代の常識と戦っている負けず嫌いの人間を体現しているのが、菅原小春という存在である。


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